日本の国土と国民が汚染された4年間


4年前の3月11日からの4年間を自分なりにふりかえってみた・・。

テレビでの津波の映像は忘れられない。
黒い波に飲み込まれていく家や車は、まるで、映画のセットのようだった。
仙台の母も親戚も何度連絡をとっても連絡不能
全員の無事がわかったのは1ヶ月後だった。
とりあえず、私の周りは無事であったが、多くの人が命を落とした。

想定外と言われた地震津波・・。
それだけでも大変なのに、
追い打ちをかけ,復興を困難にしたのが原発事故だ。

(リテラの記事より)
・・・原発事故は、安倍総理が招いた人災である。
福島原発が重大な事故を起こした最大の原因は、「バックアップ電源の喪失」
安倍総理は,第一次政権の2006年、吉井議員に「全電源喪失」事態が起きる危険性を指摘されながら、「日本の原発でそういう事態は考えられない」という答弁書を提出。非常用電源に関する地震対策を拒否し無視した。

安倍総理は“フクシマの戦犯”である。

しかし、当時の安倍総理は謝罪もせず、原発事故の直後から、海水注入中止命令などのデマをでっちあげて菅直人首相を攻撃。その罪を民主党にすべてかぶせた。

さらに、自分の犯罪を隠蔽するために、これを取り上げたサンデー毎日の記事を「捏造」と決めつけ、他のマスコミも「捏造」の一言で、批判報道を押さえ込んだ


どうしてこんな事がまかり通るのだろう?

東電の幹部や安倍総理が逮捕されない不思議
・・・・・日本の検察の犯罪だと思う。

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初めに戻るが、安倍総理は「復興した」かのように吹聴しているが、
現地の声はまだまだ・・だ。
特に,福島では、原発事故のダメージが大きい。

放射能漏れは初めから隠蔽された。
多額の税金で作られたSPEEDIの報告はもみ消され、住民は避難が遅れた。
放射能は、東北、関東地域を広く汚染し、
住居、産業,文化に至るまで地域を台無しにした。

福島県は歴史ある土地柄。風土記を初め歴史を語る書物は図書館でもかなりの数があった。しかし、今後、福島の歴史や文化が顧みられることは少なくなるだろう。
さびしいことだと思う

また、福島県や周辺の県は農業立国であり、果実、野菜の名だたる産地であった。
東電は汚染された地で作物を作らせ、差額を補償金で支払うと言い、汚染作物作りを強要。政府は、「食べて応援」や「買って応援」の合い言葉で、汚染された作物の消費に協力させた。福島産野菜は病院や大学の食堂に回すようにという農林水産省の通達もあった。
こんな事が堂々と行われる異常な日本。
汚染されたものを食べないように,汚染地で作物を作らないように指導するのがまっとうであるのに・・。
食べて応援に賛同する前に、チェルノブイリ事故での放射線による内部被曝をなぜ学べないのか?
内部被曝の恐怖


風評被害の問題もあった。
汚染した土地で作物を作れば、汚染されたものができると考えるのは自然なこと。
きちんと測定し,数値をつけて出荷するという良心的な手順を踏むようにすれば、風評被害をなくすことにつながるはずだ。
現に、奈良市民測定所では、宮城県産わかめ、栗原市産リンゴ、群馬産キャベツなど関東東北産であっても、検出下限値が1ベクレル以下で不検出のものも存在した。

2011年~2013年にかけては、放射能を含む瓦礫の拡散と焼却があった。
それまで、放射能の焼却は、濃縮されるので禁止されていたのに、
環境省「絆」の名の下に,全国展開で瓦礫の焼却を行い、放射能をばらまいた
この時、瓦礫の処分の方法として、防潮堤を作るとか、一カ所に埋め立てて記念公園を作ろうというすばらしい提案があった。しかし環境省は利権のためにどちらも無視。その実態は、環境「事業」省か?環境汚染省?である。

石原慎太郎橋下徹もだが,この瓦礫拡散は交付金狙い,つまりお金が目的であって、東北を助けると言うのはウソであった。それを証明したのが、遠方から運賃をかけて瓦礫を運んだ北九州市の北橋市長である。

日本の中枢にいる政治家官僚は、国民の命が危険に晒されているときでさえ、
国民に無関心で、自分の利権や金儲けができる方向にだけ動く・・。

日本とはこのような国なのだ・・。
原発事故以降の政府の動きを見て政府の正体がわかった。

瓦礫の拡散も除染も、自分たちのお金になることはするが、
お金をかけて、国民を救おうとはしない。つまり、ほぼ棄民である。

チェルノブイリでは、年間1ミリシーベルト以上に汚染された地域には「移住の権利」が与えられ、5ミリシーベルト以上は「移住の義務」がある。
しかし、日本では、1ミリシーベルト以上の汚染地に「移住の権利」がないだけでなく、「20ミリシーベルトまで安全」だとして、避難していた住民を汚染地に戻す政策をとっている。
(具体的には、避難者への慰謝料が打ち切られるため、家計の負担が大きくなって避難の継続が難しくなる)

表向きだけは、収束した,復興したと言い立てて、
復興予算をくすねて、ヘリを改修したり
使途デタラメ…安倍政権「復興予算26兆円」で自衛隊ヘリ改修
...
官僚と政治家が復興予算に群がり,勝手に転用する浅ましさだ・・


そして、これだけの事故を起こしながら、今だに脱原発をしようとしない。

メルケル首相に
「福島の事故を見て,脱原発に踏み切ったのに,日本はなぜか?」
と聞かれた安倍総理の答えは、
「日本では30%を原発が担ってきたので安全なものは再稼働する。」
こんな答えにもならない答に、メルケル首相はさぞ呆れたことだろう。

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一方、放射能を怖がらないように、山下俊一や東大の中川恵一などの
御用学者が活躍した。
笑っている人には放射能は来ないとか、自然放射能を引き合いに出して、放射能は怖くないとか、放射能を怖がらせないようにと、ここでもさかんにウソやごまかしが喧伝された。
*人工放射能と自然放射能は性質が違う。
(人工放射能は体内に濃縮・蓄積するが、自然放射能は体内に濃縮・蓄積しない)

放射能の被害を少なく見せかける為の悪知恵や努力はしてきたが、
住民の健康や暮らしを守る手立てや努力を行政はしたのだろうか?
被曝者,被災者に寄り添う、きめ細やかな援助など、聞いたことがない。

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こうして思い返してみると、政府の隠蔽と虚偽に満ちた言動ばかりが目につく。
そしてそれに追随するマスコミ。

政府は、被爆地の様子を知らせるのは嫌だったのだろう。
放射能の隠蔽が始まってから、被災地,特に福島原発関係の報道は極端に減ったように思う。

国民に、真実を知らせたくない。
被災地の実態を知られることは、政府のいう原発事故の収束や汚染のコントロールがウソで有ることが明らかになることだから・・・。
マスコミの震災報道の回数が減ったのは、震災を忘れさせようという政府の意図にマスコミが従っていたからではないか?

4年経って一番ひどいと思われるのは除染したから帰還を・・という問題。
除染では放射能の除去は困難で有り、空中線量の高い地域に人が戻るのは、個人的には賛成できない。
しかし、それぞれの家庭の事情もあり、それを無謀だと言うことも非難することもできない。ただ、帰還される方には、除染は言葉だけであり,決してそこが安全な場所ではないことを覚悟して帰還していただきたいと思う。

もう一つは、子供たちを年間20ミリシーベルト放射線にさらし続けていること
当然だが、子供達の甲状腺癌が増え続けている。
ここでも、行政は御用学者を擁して、結託し、初めから結論ありきで、
放射能のせいではない」と言い続けた。そんなことを、誰が信じよう。
子どもの甲状腺癌は滅多にないものなのに・・。

チェルノブイリでは5年目から明らかに放射能事故の被害が目に見えて増えている

日本も、事故から5年目に入り、いよいよ健康に変化が現れ始める時が来ている。

放射能の害を防ぐには・・?
ネットの情報を参考に健康管理をしっかりしよう。
自分の身は自分で、そして子どもは親が守る。

さらに、気をつけなければいけないことは・・、
①政府やマスコミの情報を鵜呑みにしない。
 彼らの出す情報は国民の側に立っていない。
 耳障りのよい安心できる言葉にだまされてはいけない。

原発の真実を知って再稼働に反対していくこと。
 原発についてよく知り,騙されない本物の知識を身につけたい
 映画や小出先生の本を読んで知識をつけよう。

③健康に生きられるための情報と知恵集め

当面は、この三つを今後の目標にしたい。