戦争法案関連…これはギャグか? そうだ、ギャグだ!

戦争法案関連…これはギャグか? そうだ、ギャグだ!

これが国会における政府の国民の皆様への「丁寧な説明」なんでしょうか…

(注目!安保国会)30日@参院特別委(朝日:2015年7月31日)

■後方支援に関して

質問…今まで「武器(弾薬を含む)の提供を含まない」となっていたのが、
   (今回は)「武器の提供は含まない」となり、弾薬提供を可能とした。
    弾薬や医薬品など、武器の提供以外は何でもできる。
    弾薬は武器ではないのか?(社民・福島瑞穂氏)

答え…提供可能となる弾薬は、武器と共に用いられる火薬類を使用した消耗品
   (提供の)対象にならない武器は直接人を殺傷し、武力闘争の手段として
    物を破壊することを目的とした機械や器具。
    例えば拳銃、機関銃など消耗品でないものだ。(中谷防衛相)

あの…、「弾薬」は火薬類を使用した消耗品なので「武器」じゃありません…と、

中谷さんは本気でおっしゃるのね…

(って、俺のオヤジが、そんなこと言うて恥ずかしないのか…と怒って…というか、呆れてましたわ)


う~ん、弾薬は「消耗品」だから「武器」じゃない…って

いったい、そんな「言い訳」を聞いてくれる人が、世界のどこにいてるんでしょうかね

(俺、探してもなかなか見つからへんと思うけどな…)


素朴に考えて、ピストルで人を撃つつもりでいる人にピストルの弾薬(弾)を手渡した後、

実際にピストルを人に向けて発射…ってことになったら、弾を手渡した人は「殺人の共犯」…

ということになるはずなんですが、もしかしてこれからは

いや違う、これは「消耗品を手渡しただけだ」…ってことで、堪忍してもらえるんやろか…?

(って、そんな言い訳が警察で通るんかい!)


小学生のみなさん、

とってもエラい国会議員の先生方は、毎日毎日、国会でこういうやりとりを「大まじめで」やってますねん

でも、こういうやりとりを聞いても、きっとワケがわからんことでしょう

けど、それは君たちがまだ幼いから…じゃありません

そして、君たちにまだいろんな知識がないから…でもありません

すべては、政府のエラいさんが国語や一般常識を知らないから…です

(なんか、この国の大人の一人として、俺まで恥ずかしなってくるやんけ…)




※え~、これ以上、恥ずかしい話を続けるのはイヤなんですが

よく考えてみたら、恥ずかしいコトを言うてるのはぼくではないので、

もうちょっとだけ続けてみます…

■徴兵制について

質問…私も10代の子どもが2人いるので、子育て中のお母さんと話すと
    「徴兵制になるんじゃないの。国の防衛が大事なのはわかるけど、
    子どもが兵隊にとられるのは嫌だ」という声を聞く。
    徴兵制はあり得ないと明確な答弁を。(自民・森雅子氏)

答え…徴兵制は憲法18条が禁止する「意に反する苦役」に該当し、明確な憲法違反だ。
    いかなる安全保障環境の変化があろうとも兵役に服する義務を
    強制的に負わせるという本質が変わることはなく、
    今後も合憲になる余地はない。(安倍晋三首相)

え~、安倍首相の答弁を真似て戦争法案について言うときますと

集団的自衛権の行使は憲法9条が禁止する「国権の発動たる戦争」あるいは「武力の行使」に該当し、
 明確な憲法違反だ。
 いかなる安全保障環境の変化があろうとも集団的自衛権憲法9条の放棄する「戦争」であるという本質が
 変わることはなく、今後も合憲になる余地はありません」(三日月ポン太)


ちなみに、徴兵制に関しても「余地のないところに勝手に余地を見つけるのが安倍ちんの得意技」ですので

「今後も(徴兵制が)合憲になる余地はない」と言われても、まったく信用できません…


■法的安定性について

質問…礒崎首相補佐官が「法的安定性は関係ない」と言っている。暴言、妄言にほかならない。
    官邸の安保法案担当者の礒崎氏がこう言っているわけだから、
    この法案はまさしく欠陥法案ではないか。(民主・広田一氏)

答え…大切なことは内閣としてどう考えているかだ。閣議決定で法的安定性について明記している。
    まさにここで内閣としての姿勢は完結している。
    この法制に対する法的安定性を極めて重視している内閣の考え方を明確に示したものだ。
    (安倍首相)

自民党政府が出した72年見解は

したがって、他国に加えられた武力攻撃を阻止することをその内容とするいわゆる集団的自衛権の行使は、
 憲法上許されないと言わざるを得ない
。」

…と明確に「集団的自衛権を否定」してたはずなのに

その「法的安定性」(…というか憲法的適合性)を思いっきり無視してる張本人が

「法的安定性を極めて重視している」とのたまうのは、これまたギャグなんでしょうか…

(どない考えても、そうとしか思えん…)


集団的自衛権について

質問…「我が国と密接な関係にある他国」というのは、外部からの武力攻撃に対し、
    共通の危険として認識し、対処する関係だと言った。
    そうであれば、どうして(法案に)そう書かないのか。
    「密接」では全然限定にならない。(民主・前川清成氏)

答え…これは法律に規定するわけで、新たな存立危機事態の定義に際しては、
    我が国と密接な関係にある他国に対する武力攻撃の発生という形で定義した。
    法律の言葉としてはこのような表現になったということだ。(中谷元・防衛相)

集団的自衛権の対象国については、実は岸田外務大臣が15日の衆院特別委員会の答弁でなんと…

北朝鮮以外の国については、あらかじめどの国を排除するということはない」

…と極めてええ加減なコトを言うてたので、政府は最初からその対象国を「限定」するつもりなんかないんです

(→だから「密接」という抽象的な言葉をつこてるのよね…)


そんでも「北朝鮮以外」ってことになると、自民党政権の仮想敵国の中国かて

集団的自衛権の対象国になる可能性があることになんねんけど、

もう、そこまで広げるんやったら、いっそのこと北朝鮮も入れて、「対象国は無制限」にしたらええやんけ!


自衛隊員のリスクについて

質問…取材でゲリラに遭遇し、機関銃を向けられたことがある。
   「日本人でなかったらどうなってるか分からなかった」と通訳から聞かされた。
    海外で武力行使をするようになってもリスクが高まらないという考えは変わらないか。
   (維新・真山勇一氏)

答え…海外派兵は一般に憲法で禁じられているという考え方は変わらない。
    だから、例えばアフガンにおけるアフガン戦争やイラク戦争
    あるいはベトナム戦争のような戦闘に参加することはないということは申し上げている通りだ。
   (安倍首相)

あのね、安倍ちん、アンタら、戦争法案がなくてもイラク戦争自衛隊を出して

アメリカ軍兵士を空輸してあげたり、海上無料ガソリンスタンドを開業してあげたことがあったじゃないの?

(ちなみに、アメリカ軍兵士の輸送に関しては戦闘地域への兵士の輸送であり
「外国による武力行使と一体化した行動」として憲法違反…という判決が名古屋高裁で下っています)


戦争法案がないうちから、すでにイラク戦争で「(兵士の輸送という形で)戦闘に参加」してるくせに

イラク戦争…のような戦闘に参加することはない」って、これまたビックリのすっとぼけやんけ…

(加えて、イラク戦争安保理の決議もない国際法違反の武力行使(戦争)やったやんけ!)


ちなみに、戦争法案が成立すれば、従来の「非戦闘地域」という概念さえ捨てて

「現に戦闘が行われていない場所」であれば

どこでも兵隊さんと弾薬を運びまっせ…ということになるわけですが

これはどない考えても「戦争(参加)法案」であり、

これがもし成立したら「案」が取れて「戦争法」になる…という話なので

そういう理解のもとで、その是非を判断して下さいませ

(…と言いつつ、「是」なんかあり得へんけどね…)