原発事故避難いじめ 横浜市長が教育長の発言を謝罪

原発事故避難いじめ 横浜市長が教育長の発言を謝罪

 福島から横浜市自主避難してきた生徒がいじめを受けていた問題で、同級生におよそ150万円を払わされていた行為を「いじめという結論を導くのは難しい」と述べた教育長の発言について、横浜市の林文子市長は「至らない、大変申し訳ない発言だった」と述べ、謝罪しました。
 極めて当然のことで、この事案ではいつも林市長が事態の処理を正しい軌道に乗せる役割を果たしています。
 それに対して教育長の発言からは、いつの場合もいじめの問題を正しく解決しようという意欲が感じられないし、またその能力もないように思われます。
こういう人間がトップにいては いじめの問題はなかなか解決しません。
 
 それにしても一体いつまでぐずぐずとこの緊急を要する問題を長引かせているのでしょうか。もはや迅速な解決は望むべくもないので、せめて最終的に被害者や家族も納得できる正しい決着をすることを期待したいと思います。
 
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 原発事故で福島県から下越地方に避難している公立中学1年の女子生徒がいじめを受けて、12月中旬から不登校になっている問題で、女子生徒の両親が22日、新潟日報社の取材に応じました。 女子生徒が作文に書いたいじめの訴えを国語教諭が見落としたなどと説明している学校側に対し、「早く気付いてくれたら、深刻な事態にはならなかった」と両親は憤りをあらわにしました。 
 記事に添付されている女子生徒の作文を読むと、全文がいじめを受けていることに関する記述であり、教師は一体何をどう見落としたというのか見当もつきません。それでは被害者もその家族も、とても納得できないことでしょう。
 それにしても教師が作文から生徒の苦衷を読み取れなかったのであれば、その感性の低さは問題です。
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原発事故避難いじめ 横浜市長が教育長の発言を謝罪
NHK NEWS WEB 2017年1月25日
東京電力福島第一原子力発電所の事故で、横浜市自主避難してきた生徒がいじめを受けていた問題で、同級生におよそ150万円を払わされていた行為を「いじめという結論を導くのは難しい」と述べた教育長の発言について、横浜市の林文子市長は「至らない、大変申し訳ない発言だった」と述べ、謝罪しました。
 
原発事故で横浜市自主避難してきた現在、中学1年の男子生徒は、当時、転校した小学校で同級生から名前にばい菌の「菌」をつけて呼ばれるなどしていたとして、市の教育委員会の第三者委員会は「いじめ」と認定しました。
一方で第三者委員会は同級生に遊ぶ金としておよそ150万円を払わされていた行為については、同級生が「おごってもらった」と話していて、双方の主張が異なっているなどとして「いじめ」とは認定していません。
 
教育委員会岡田優子教育長は今月20日の市議会で、「同級生らの話などから、いじめという結論を導くのは難しい」と述べたため、生徒側の弁護士が、23日、発言の撤回などを求める申し入れを行っていました。
横浜市の林市長は25日の定例の記者会見で、「教育長は第三者委員会の結論を尊重する立場から、『認定は難しい』という考え方を答弁したということだった」と述べました。そのうえで、「生徒がつらい思いをしている中、丁寧に趣旨を伝えるべきで、至らない、大変申し訳ない発言だった」と述べ、謝罪しました。
また、金を払わされた行為をいじめと認定するかどうかについては、再発防止策などを検討する委員会の議論を見守ったうえで、対応する考えを改めて示しました。
 
三者委員会の報告書
横浜市教育委員会の第三者委員会が去年11月にまとめた報告書では、男子生徒が小学2年生だった6年前、福島県内から横浜市内の小学校に転校してきた直後に同級生から名前にばい菌の「菌」をつけて呼ばれたことや、4年生の時に蹴られるなどした行為については「いじめ」と認定しています。
 
一方で5年生のときに、複数の同級生に遊ぶ金としておよそ150万円を払わされていた行為については「いじめ」と認定していません。報告書では、学校側が、同級生らに聞き取りを行った結果、「自主的におごってもらった」などと話していて、双方の主張が異なっていることから、「どちらが真実なのかの認定は難しく、金を払わされた行為についてはいじめと認定することはできない」と結論づけています。
 
一方で、報告書では、男子生徒は蹴られるなどした同級生らに金を払っていることから、「いじめから逃れようとする精いっぱいの行動であったことは推察でき、おごった要因にいじめが存在したことは認められる」としています