日本政府は対応の根本的見直しを 志位委員長が会見

日本政府は対応の根本的見直しを 志位委員長が会見

 
アメリカはいま軍事演習と称して韓国軍と共に北朝鮮の近海で爆撃機や戦闘機を傍若無人に飛ばしていますが、いつなん時それが本当の爆撃に移行しないとも限らないと考えている北朝鮮にとってこれに勝る恐怖はありません。秋の米韓軍事演習の時にもB51B爆撃機の参加を強く拒否しています。

 トランプ氏が北朝鮮に対して「あらゆる選択肢を持っている」というとき、そこに北朝鮮を爆撃することが含まれていることは、北朝鮮が一番よく分かっていることです。もしも爆撃されれば、北朝鮮は全力をあげて米軍基地のある韓国と日本に一矢は報いるものの、最終的には北朝鮮が壊滅させられることもよく分かっています。

 安倍首相は、米国が絶えず攻撃の可能性に言及し北朝鮮を威嚇するたびに、「全面的に賛成する」と口にしてきた世界で唯一の首脳です。北朝鮮が安倍首相のそういう発言をどれほど不快に思っているかは、想像するに難くありません。
 彼がアメリカにいい顔をしさえすればそれで良いとでも思っているのであれば実に情けない話です。まことに視野が狭く、軽率で、しかも極めて無慈悲な人間です。

 トランプの訪問を受けた中国と韓国の両首脳が共に「対話による平和解決」を主張したことを志位委員長は大変重要な言明であるとして、逆に対話を否定し軍事力行使を容認する安倍首相の立場は、飛びぬけて特異なものになっていると批判しました。
 そして日本政府に対し、北朝鮮問題対応の根本的見直しを要求しました。
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日本政府は対応の根本的見直しを
「対話による平和解決」中韓両首脳の表明は重要 北朝鮮問題 
  志位委員長が会見
しんぶん赤旗   2017年11月10日
 日本共産党志位和夫委員長は9日、国会内で記者会見し、トランプ米大統領の韓国、中国での首脳会談の結果について問われ、中韓両国首脳がいずれも、トランプ氏との共同記者会見の場で、北朝鮮問題への対応として、「対話による平和的解決」を主張したことを指摘。「たいへんに重要な言明であり、この方向で事態が打開されることを強く願う」と表明しました。

 志位氏は、首脳会談後に韓国の文在寅(ムンジェイン)大統領が、「われわれは、北朝鮮の核問題を平和的に解決するよう協力することで一致した」と表明し、中国の習近平国家主席も「双方が対話と交渉を通じた解決にコミットしている」とのべたことに言及。「この問題の解決の道は、経済制裁の強化と一体に『対話による平和的解決』をはかる以外にありません。そうした方向を韓国と中国双方の首脳が言明したことはたいへんに重要であり、こういう方向で事態の打開がはかられることを強く願う」と表明しました。

 そのうえで、日米首脳会談では、安倍晋三首相が、北朝鮮との対話を拒否する姿勢を示すとともに、「すべての選択肢はテーブルの上にある」というトランプ大統領の立場を支持し、米国の軍事力行使を容認する態度を示したことを指摘し、「韓国、中国の首脳の発言との対比でも、対話を否定し、軍事力行使を容認する安倍首相の立場は飛びぬけて特異なものになっている」と強調。「こうした立場を日本政府は根本的に見直すべきです。そのことを強く求めたい」とのべました。

 また志位氏は、日本、韓国、中国訪問でのトランプ氏の対応について問われ、「トランプ氏は、『圧力の最大化』を繰り返し、軍事的対応の用意があることを強調する一方で、条件付きながら対話についても言及している。その点では、一定の幅のある発言をしていると思う」と指摘。とくにトランプ氏が韓国での共同記者会見(7日)で、「対話は時間の無駄と考えているのか」との質問に、「北朝鮮が交渉テーブルにくることは理にかなっている」「北朝鮮の人々、また世界の人々にとって、ためになる取引に応じるということは、理にかなっていると本当に思う。一定の動きを私は感じている」とのべていることに「注目している」と語りました。
投稿者 湯沢 事務局 時刻: 8:00