放射能除去と防御ができる食事まとめ。内部被ばく対策
放射能除去と防御ができる食事まとめ。内部被ばくの対策
放射性物質の減らし方
よく洗う
一番てっとり早いのは、「よく洗う」こと。
野菜や果物を扱うときは、大きなタライに浸して、しっかりすすいでから使いましょう。
ナスやトマトでの実験では、しっかり洗うことで未洗浄の半分以上の放射性物質を取り除くことができました。葉もの野菜は表面積が広くて凹凸があるので、しばらく水に浸すと良いでしょう。
水に浸すことで、農薬や害虫、土砂なども多く取り除くことができます。
魚介類も、水洗いはぜひ行いましょう。魚介類を洗うときは真水ではなく、3%ほどの塩水で洗うと、うま味をしっかり残したまま取り除けます。
水洗いすることで内蔵や血などを取り除き、味が良くなる効果もあります。
水洗いすることで内蔵や血などを取り除き、味が良くなる効果もあります。
茹でこぼす
食物全般に言えることですが、茹でこぼすことで放射性物質をある程度除去できます。
野菜はもちろん、魚、肉など、幅広い食材に使える技です。野菜はよく水洗い+茹でることで、ダブルの除線効果が期待できます。
塩茹ですると更に効率よく除去できます。塩の浸透圧で内部の放射性物質が、水分とともに絞り出す効果が期待できます。
塩茹ですると更に効率よく除去できます。塩の浸透圧で内部の放射性物質が、水分とともに絞り出す効果が期待できます。
しかし、茹でることで大事な栄養素が水に抜けてしまいます。放射線を恐れ過ぎて栄養が偏り、栄養失調になるのは本末転倒です。
これらの処置は汚染の心配が懸念されるものに限り、汚染が比較的少ないとされる地域の食材は、余すことなくいただきましょう。
これらの処置は汚染の心配が懸念されるものに限り、汚染が比較的少ないとされる地域の食材は、余すことなくいただきましょう。
酢漬けにする
漬け込んだ酢は放射性物質が入っている可能性があります。もったいないですが、気になる時は再利用せずに処分したほうが良いでしょう。
ここもやはり産地を気にすることで避けられる問題でもあります。
放射性物質が集まる部分を知る(芯、皮、内蔵を除去)
放射性物質は、核種によっても異なりますが、食品のある部分に集中して溜まる性質があります。
骨ごと調理する料理はカルシウムをたっぷり摂取できて良いですが、ストロンチウムは骨に蓄積する性質があります。日常的に多量に食べるのは控えて、他の食材(海草や野菜)などからまんべんなく栄養を摂取すると安心です。
内蔵は、できれば取り除くほうが安心です。新鮮でない限り味も苦くて美味しくないので、しっかり除去しましょう。
精白する
米の場合、放射性セシウムは外皮の部分に集中して残ります。白米にするだけでも60~90%も減らすことができます。
とはいえ精白すれば全く問題なく頂くことができるか?というとそうでもありません。
日本人の多くは、ほぼ毎日お米を食べるので、微量に残った汚染物質でも積み重ねるとよくありません。
毎日のことですので、ここは特に安全なものを選びたいものです。
また玄米には豊富な栄養があり、捨てるのはもったいものです。問題ないとされる産地のものを選ぶと安心でしょう。
玄米にはフィチン酸という体内の有害物質を排出する効果もあります。放射線除去にも大変良い働きをするので、時々は玄米で頂くこともおすすめします。
ただし、フィチン酸は大事な栄養素まで排出する副作用もあります。子供に過剰に玄米を与えるのは栄養失調の原因になるので、適度に留めましょう。
他にも放射性物質を排出しやすい食材はたくさんあります。
ただし、フィチン酸は大事な栄養素まで排出する副作用もあります。子供に過剰に玄米を与えるのは栄養失調の原因になるので、適度に留めましょう。
他にも放射性物質を排出しやすい食材はたくさんあります。
放射性物質を排出する栄養素
ペクチン
ペクチンは植物繊維の一種で、ジャムを固める働きがあります。
整腸作用があり、便秘や下痢解消にも効果的。
整腸作用があり、便秘や下痢解消にも効果的。
放射性物質除去で有名なのは、アップルペクチンです。
チェルノブイリ原発事故で深刻な汚染を受けたベラルーシでは、子供にアップルペクチンを与えたところ、何もしない時に比べて多くの放射性物質(セシウム137)を排出することができました。そのため、東日本大震災の後には日本でも大いに注目されました。
チェルノブイリ原発事故で深刻な汚染を受けたベラルーシでは、子供にアップルペクチンを与えたところ、何もしない時に比べて多くの放射性物質(セシウム137)を排出することができました。そのため、東日本大震災の後には日本でも大いに注目されました。
しかし、過剰摂取するとビタミンや銅、亜鉛の吸収を阻害します。毎日少しづつ、程々の摂取に勤めましょう。
アルギン酸
アルギン酸は昆布やワカメを筆頭に、こんにゃく、麦、わらび、ぜんまいなどに豊富に含まれます。和食だと摂取しやすい食品ばかりなので、ぜひ和食中心の献立を心がけましょう。
こんにゃくは腸内の掃除にも役立つので、日頃の健康にも役立ちます。
アルギン酸も過剰摂取すると栄養失調を引き起こします。サプリメントに頼らず、食品から適度に摂取しましょう。
ジピコリン酸
あらかじめマウスに味噌を餌に与え、10Gyの強い放射線を浴びせた実験があります。すると、マウスの小腸粘膜幹細胞がふつうの餌を与えたマウスに比べ生存しやすいことが分かりました。
普段から味噌を食べていると、この効果があることも分かっています。
毎日でなくても良いので、味噌汁を飲む習慣を付けると良いでしょう。減塩味噌でも効果は同じですが、長期熟成味噌がお勧めです。
フィチン酸
玄米の皮や胚芽に含まれる物質で、強力な排出効果があります。この排出作用で体内の放射性物質も外に出すのではないかと考えられています。
良いことづくめに見えるフィチン酸ですが、多量に摂取するとミネラル吸収を阻害すると言われています。長期間、玄米ばかりを食べるのは控えたほうが良いでしょう。
子供は玄米を受け付けにくいことが多いので、嫌がるなら無理に与えないようにしましょう。トウモロコシやごまなら子供も食べやすい食材です。
食用炭
炭はたくさんの穴が空いた構造で、浄水機からエアフィルターまで様々なものに利用されています。
食用炭は味がないので食べやすい食材です。パンなどに混ぜて焼くと口を汚さず食べられます。
玄米の炭は解毒作用が高い食材として有名です。そのまま食べても良いですが、湯に浸した「玄米コーヒー」は手軽に飲める飲料です。
ケイ素
ケイ素は今もっとも注目されている物質のひとつです。
ケイ素は生命にとって重要な役割を果たす物質である。とドイツの研究者アドルフ・ブテナント氏が提唱していることでも有名です。
ケイ素はミネラルを吸着する働きがあることがわかっています。
実際に今や日本で一番著名な医師、内海聡氏のエピソードで、娘さんの内部被ばくの数値が高いことがわかり、濃縮ケイ素などを摂取したところ3か月で6分の1まで数値が下がったそうです。
放射性物質を取り込みにくくする栄養素
排出だけでなく、体に取り込みにくくする栄養素もあります。しかも日本では馴染み深い食品ばかり。
美味しく食べながら防衛できます。
美味しく食べながら防衛できます。
ヨウ素(ヨード)
昆布など海草に多く含まれるヨウ素は、放射性ヨウ素の体内吸収を邪魔する働きがあります。
放射性ヨウ素(ヨウ素131)は原発事故直後に最も問題になる放射性物質で、半減期はわずか8日。早い勢いでどんどん壊れ、強い放射線を生み出します。
チェルノブイリ原発事故では、放射性ヨウ素に汚染された牛乳を飲んだ子供に多く蓄積され、甲状腺がんを引き起こしました。これは公的機関に唯一認定された放射能汚染被害です。
放射性ヨウ素(ヨウ素131)は原発事故直後に最も問題になる放射性物質で、半減期はわずか8日。早い勢いでどんどん壊れ、強い放射線を生み出します。
チェルノブイリ原発事故では、放射性ヨウ素に汚染された牛乳を飲んだ子供に多く蓄積され、甲状腺がんを引き起こしました。これは公的機関に唯一認定された放射能汚染被害です。
ヨウ素は昆布やワカメ、イワシ、サバ、かつおなど海産物に多く含まれます。日本のような海洋国ではまず不足の心配はないと言われていますが、インスタント食品などに偏った生活をしていると不足しがちです。
むしろ、日本では過剰摂取の副作用を心配すべきです。過剰なヨウ素摂取は甲状腺を痛め、橋本病(甲状腺機能低下症)を引き起こします。
一度弱った甲状腺は二度と復活しません。過剰摂取は厳に慎みましょう。昆布を毎日たくさん食べるだけでも、過剰摂取を引き起こします。
むしろ、日本では過剰摂取の副作用を心配すべきです。過剰なヨウ素摂取は甲状腺を痛め、橋本病(甲状腺機能低下症)を引き起こします。
一度弱った甲状腺は二度と復活しません。過剰摂取は厳に慎みましょう。昆布を毎日たくさん食べるだけでも、過剰摂取を引き起こします。
カルシウムとビタミンD
ビタミンDはカルシウム吸収を促進する栄養素。カルシウムを体内で活性化するのに欠かせない名わき役です。
日光浴をするだけで体内で生成できます。1日20分ほど日光の下にいるだけでも生成できますが、食品から摂取もできます。
しらす干し、サーモン、いわし、あんこうの肝などに多く含まれます。
日光浴をするだけで体内で生成できます。1日20分ほど日光の下にいるだけでも生成できますが、食品から摂取もできます。
しらす干し、サーモン、いわし、あんこうの肝などに多く含まれます。
鉄分
しかし、鉄分は健康に欠かせない栄養素。ぜひ日常的に摂取しましょう。
レバーなど動物性食品に含まれるヘム鉄、ほうれんそうなど青菜に含まれる非ヘム鉄の2種類があり、特に非ヘム鉄は吸収しづらい栄養素です。
レバーなど動物性食品に含まれるヘム鉄、ほうれんそうなど青菜に含まれる非ヘム鉄の2種類があり、特に非ヘム鉄は吸収しづらい栄養素です。
ビタミンCと一緒に食べると吸収率が上がるため、青菜のお浸しに柑橘類の汁を搾ると効果的。無農薬の柑橘なら、皮を加えるとさらに効果が上がります。さわやかな酸味でくせになる味です。
ビタミンB12
コバルト60に近い動きをするため、コバルト60を体内に取り込むのを防ぐと言われています。
コバルト60は肝臓に蓄積しやすい性質があり、肝臓がんを誘発すると言われています。
海苔に多く含まれ、煮干し、貝類、レバーなどからも効率的に摂取できます。
放射線などで傷ついたDNAの回復を進める栄養素
そのため、生物は傷ついた細胞やDNAを修復する機能が備わっています。傷ついた箇所だけ取り外し、そこに修正を加えることでDNAを修理する力があります。
まれにDNAの修復時に手違いもありますが、その際は分裂をストップさせるか、自ら死んでいきます。それでもまだ生き延びたものがガン細胞ですが、免疫機能でガン細胞のほとんどは排除されます。
ここでは、傷ついた細胞やDNAの修復をスムーズに進める栄養素をご紹介します。
ビタミンC
新鮮な野菜や果物にたっぷり入ったビタミンCは、抗酸化作用の強い栄養素。アンチエイジングや抗炎症作用、免疫力アップなどで人気の高い栄養素ですが、放射線で傷ついたDNA修復に大いに役立つことが分かっています。
防衛医大の研究グループは、強い放射線に被爆した直後のマウスにビタミンCを大量投与させると放射線障害が軽減することを発表しました。(被爆直後と、24時間後の2回投与)
福島第一原発事故の放水の際も、自衛隊はビタミンCを服用してから現場に駆けつけています。
福島第一原発事故の放水の際も、自衛隊はビタミンCを服用してから現場に駆けつけています。
普段から新鮮な果物や生の野菜、ピーマンなどの緑黄色野菜、緑茶、浅漬けなどを、少量づつ頂きましょう。夏の暑い時期なら、手作りの野菜ジュースもお勧めです。
ビタミンA
夜盲症や肌の改善に役立つビタミンAは、がん予防にも効果の高いビタミンの一つ。
ビタミンAはいくつか種類がありますが、βーカロテンには活性酸素を取り除く作用があると言われています。そのため、ビタミンC同様に放射線障害の対策になります。
放射線実験でも放射線障害を予防する効果が発見されたと言われています。
ビタミンAはいくつか種類がありますが、βーカロテンには活性酸素を取り除く作用があると言われています。そのため、ビタミンC同様に放射線障害の対策になります。
放射線実験でも放射線障害を予防する効果が発見されたと言われています。
βーカロテンが豊富なのは、人参です。ほかにはレバー、鶏卵、モロヘイヤ、ホタルイカなどに多く含まれます。
ビタミンE
アーモンド、アボカド、植物油、西洋かぼちゃ、魚介類などに豊富に含まれています。
ビタミンEは油溶性なので、体内に長く止まります。過剰摂取しやすいので、摂取はほどほどに控えましょう。
ビタミンA、C、Eをバランスよく摂取すると、健康に大いに寄与すると言われています。
茶カテキン
放射線は体内に入ると、タンパク質や核酸、脂質などにエネルギーを与えます。
この働きで体内物質は壊れ、活性酸素が生まれます。活性酸素は細胞のDNAを攻撃し、傷つけてしまいます。
活性酸素は紫外線や食品添加物、ストレスなど様々な原因で生まれる困った存在。がんの原因物質になるとも言われ、老化の元凶とも言われています。
この働きで体内物質は壊れ、活性酸素が生まれます。活性酸素は細胞のDNAを攻撃し、傷つけてしまいます。
活性酸素は紫外線や食品添加物、ストレスなど様々な原因で生まれる困った存在。がんの原因物質になるとも言われ、老化の元凶とも言われています。
茶カテキンは発酵しない緑茶や、低発酵茶の烏龍茶などに多く含まれます。ただし、多量に飲むと胃腸を荒らします。さらに緑茶は体を冷やす作用もあります。
暖かいものをたしなむ程度に心がけましょう。烏龍茶は程よく体を温めるので、冬にお薦めです。
暖かいものをたしなむ程度に心がけましょう。烏龍茶は程よく体を温めるので、冬にお薦めです。
魚
魚はなるべく日本海や九州地方の天然魚を選んでいました。養殖魚は食べません。
まず放射性物質は水に沈む性質があります。
なので底魚は選ばず、表面上を泳ぐ魚を中心に選ぶようにしてます。
放射能の生態濃縮の可能性もありますので大型魚かつ魚食性の魚は選びません。(マグロやタラとか)
なのでイワシやアジ、サバなど青魚を好んで食べています。
ダシ用の煮干は瀬戸内のモノを使っていました。