たね薪きジャーナル(小出先生のお話 国では50禁無理、測定器で結果は・・?)

9/29(木)

 永岡です、毎日放送ラジオ「たね蒔きジャーナル」、今日は千葉猛アナウンサーの司会、毎日新聞本社論説委員の池田昭さんの案内で放送されました。


 原発関係のニュース、政府から独立して検証する委員会の設立が全会一致で可決されました。有識者11人、国会議員11人により構成され、政府、電力会社に資料提出を、国政調査権に基づき提出すると言うことです。政府の事故調査委員会と別で、政府の方は事故原因の追究で、国政調査権があり、強制力、偽証罪のあるものです。細野大臣、安全規制を担う部署を設置し、運営をチェックする原子力安全審議会を作ります。


 野田総理、安全確認で、来年夏に原発再稼働と言っています。原発輸出も、福島事故の検証とともにやると言い、池田さん、方々に気を使っているのに、野田総理原子力の方針が定まっていないと批判していました。アメリカで言っていることと、日本で言っていることがチグハグで、分かりづらいと言うことです。菅内閣脱原発と言っていたのに、野田総理、国の根幹にかかわること、政府で閣僚と首相のチグハグさをなくしてほしいとのことでした。


 福島県は人口流出が止まらず、7800人減っています。岩手、宮城は6~8月は転入超過なのに、福島のみまた減っています。人口流出の規模は減っても、人口は減っています。


 そして、小出先生の原発事故解説、リスナーの質問で、50禁、20禁のアイデアは素晴らしい(50歳未満は食べてはいけない)との指摘で、福島事故で、放射能吹き出し、広範囲で汚された、食べ物も汚れたものが流通し、小出先生、どうしようもなく、子供には放射能は食べさせたくない、子供にきれいなものを食べさせたい=汚れたものは誰かが食べないといけない、食べ物に何歳未満禁止の制度が必要と言うことなのです。20禁、30禁も必要と言うことです。


 農作業をする人の被曝、土の中のセシウム濃度により、50禁、20禁の畑と言う考えはどうかについて、出来る、政府は猛烈な汚染のところに人を帰すと言っている、そこで農業をすると高度汚染物が出てくる、農業を続けると被曝し、その農産物は受け入れるしかない、50禁、30禁の提案も要るし、農地に規制をかけるやり方もいい、知恵を出して、子供を守りたいのです。


 池田さん、線引きの基準は、今は簡単に言えない、国と東電が汚染の全体像を出しておらず、ある暫定値を超えたらアウト、以下なら出回らせる作戦で、子供も大人も同じ汚染のものを食べさせられ、汚染度を測定し、正確に表示させる必要があります。前提はしっかりした測定にあるのです。しかし、国、東電はそうではない、線を引いてそれ以下OKであり、それを突破したいのです。


 長野のリスナー、新米の出荷での測定で、検出されないと言うものは、基準以下(500ベクレル以下)ではないか、について、それは異なり、放射線を測るには測定器の性能により値が変わる、10ベクレルまで測れる、0.1ベクレル測れるもの(小出先生の使われるもの)もあり、測定値で、測れなかったからと、安心してはいけないのです。検出されないとしても、性能の悪い測定器だと出ない、安心ではないのです。


 東京のリスナーより、地上の熱異常を測る衛星をやっており、福島原発の熱異常を検知したらいいかについて、衛星からの毎時間データは、すでにたくさん測定するものがあり、必ず役に立つのです。この方が打ち上げて測定したら、役に立つのです。


 ロシアからのメールで、巨大貨物船をレントゲンのように調べるもの、そうして、炉心を検知できないかについての質問で、多分難しい、原子炉は炉心は圧力容器、格納容器の中にあり、その外に分厚いコンクリートがあり、それを透視する技術はないと思われる、炉心の確認は、線量を下げてロボット、人間が確認しないといけない、10年はかかるのです。とにかく冷やし続けるしかないのです。


 広島のリスナーより、祖父が爆心から1.2kmで被曝した人で、存命の祖父も白血病で、祖父の親族が爆心から10kmで被曝したのに死んでいる、20ミリシーベルトの被ばくでどれだけ死ぬかについて、目安の数値はあり、20ミリの被曝で、1万人のうち10人ががんで死ぬ、しかし、小出先生は20ミリだと80人死ぬと考えられ、目安として、国の言う数値、小出先生の信用する数値もあるのです。


 今日はリスナーの質問特集でした、以上お知らせいたしました。


たね蒔きジャーナル、続いて、神戸大学大学院の山内知也さんによる、福島の除染のお話がありました。あす30日に避難準備区域の解除になりますが、各地域除染するもの、除染で放射能は減るのか、放射性エネルギー科学が山内さんの専門です。


 山内さん、今月除染を行ったところで測定を行い、亘理という地域で、除染モデル事業があり、小学校の通学路ですが、除染の前が100とすると除染で68、ほぼ7割残っているのです。除染は、あまり利いていないのです
 除染、通学路の側溝があり、泥を取り除いたのに尽きるもので、放射能を含む汚泥を取り除いても、コンクリートセシウム吸着、アスファルトセシウム吸着であり、庭にも残っている、側溝の土をとってもだめなのです。小さな埃がコンクリートに引っ付いて、高圧洗浄で表面を剥ぐしかない、住宅なら、屋根はコンクリートの瓦だと高くなる(ガンマー線が高くなる)、屋根から放射能が入ってくる、家の中でも低くならない畳の上で0.3マイクロが、天井だと0.5、その上が0.7マイクロになり、屋根の上は1を超える値で、このレベルの汚染でも、室内も高くなるのです。


 屋根の汚染、高圧洗浄しても、セシウムは流れないのです。古い屋根は、瓦を張り替えるしかないのです。水で洗って落ちるセシウムではないのです。


 池田さんの質問、どれくらい汚染されているかの実態を測定しないと、ということについて、計測をちゃんとやらずに除染している、闇雲に洗っているのみ、このままでは効果は出ないのです。線量を測っていないのです。しっかりした測定が前提なのです。今、校庭で1ミリシーベルトと言っているものの、実現していないのです。


 水で洗っても除染できないこと、安心して住める分の除染は、街を作り替えないとダメであり、アスファルトを作り替える、庭の土を作り替える、1ミリ/年はこれをしないとできないのです。面的な除染、都心は一部を除けばいいものの、福島では高く、1,2マイクロのところを小学生が通っている、住宅地で、緊急時避難区域でないのに、1万ベクレル/時間が出ています。避難区域になっていなくて、除染しているものの、山など、10%しか下がっていないのです。


 福島では、住民に、除染できていないと伝えていないのです。小学校を開いており、大丈夫と言うことではなく、年間1ミリに収まらないのに住み続けることを要求しており、経済がダメになるので避難ではなく除染と、地元の役人が言っているのです
当局の言う除染は、本来の除染ではない、事故の前のレベルに戻すのか、今のレベルより下がるのか違いがあり、除染するから大丈夫とみんな思っており、問題なのです


 山内さんの除染は、街を作り替えないと、事故前のレベルにならないのです。山林に隣接すると、雨でセシウムが流れ込み、どこかからセシウムが流れ着くので、排水が流れる先を考えないといけない、除染して高圧洗浄しても、その水が別の家に流れ着いて汚染すると言う結果で、地域を面として除染することは困難なのです。子供と妊婦は線量の低いところに1,2年避難してもらう、その間に町を作り替えることが必要なのです。山林からのセシウム流入を阻止しないといけない、これは無理なのです

 セシウムの流れ込み事を防がないといけないのです。


 アルファ線ベータ線、ガンマー線で、測定したのはガンマー線のみ、セシウムベータ線を出してバリウムになり、コンクリート、表面にセシウムがこびりつき、ベータ線が強いのです。コンクリートベータ線の影響は無視できないのです。


 子供たちを守るには、別の土地への避難しかない、空間線量の3/4はセシウム134、2年で半分になる、福島の言っていることは、除染の効果はないと言っているに等しい、子供、妊婦には避難してもらい、残った人で町を作り替えないとだめなのです。子供を一緒に住まわせていいのではないのです。学校を運営しつつ重機で除染していた、これを聞くと海外の報道の人は驚いているのです。
 これが、除染の実態でした。これを、お知らせいたしました。