たねまきジャーナル3月5日 原発作業員の声

3/5(月)
 永岡です。
今週は震災1年であり、この番組、原発事故の真相に迫る企画を続けて、明後日の7日は小出先生が初めてスタジオでの出演です。
さらに、原発推進派の東工大の澤田哲生さんの対談もあると言うのです(今週は小出先生の出演は水曜のみです)。

今日は上田崇順(たかゆき)アナウンサーが、福島へ行き、原発作業員の声を取材したものが放送されました。
 
原発のニュース、東電の株主が、5.5兆円の賠償を求める株主代表訴訟が始まり、42名の原告が東電経営陣に賠償を求めています。原告は賠償金が得られたら被害者賠償金に当てる予定です。

 そして、上田アナウンサーのお話、収束のために働いている作業員の取材で、政府は冷温停止と言っているものの、作業員は昨年12月に約2万人の人が入っています。1日平均3000人、500~600人が東電社員、残りが関連会社で、重機の操作、放射線測定、汚染水の漏れをパトロールなど、たくさんの仕事があるのです。個人を特定されると仕事を失うので、内容のみの報告で、下請けのピラミッド行動です。

作業員は孤立していて、飲み屋でも一人で飲んでいる模様で、また下請けでも東電に近いところは、東電の情報管理が徹底しており、福島はもう大丈夫と言っている模様です。

 その作業員、1~4号基まで爆発して、瓦礫だらけで、地震で分厚い扉が曲がり、2号機は何も変わっていない(1号機はカバーなど)。それだけひどいのです。
2月の2号機温度上昇で、何もしていないのです。
 
もう一人、爆発直後は高い線量を浴びているのは技術者、しかし今は高い線量を浴びているのは使い捨て要員であり、高い放射線で、ちょっと行ってボタンを押すだけと言う始末です。
作業員は防護服(タイベック)を着て、働くのは4~5時間、トイレにも行けない、チームで作業すると、マスクで声がこもり仕事が進まないのです。放射能の瓦礫の除去、処置なしの模様です。

 放射能汚染への対応、建屋の中に入った人、1ミリシーベルトになるとブザーが鳴り、最短で30分でブザーが鳴る、1年分を30分で浴びるのです。管理は甘く、徹底されていないのです。何が危ないのか分からないのです。管理は、当初はずさんでヨウ素剤を飲んだこともあるのです。14日間飲むと検査を受けないといけない。きっちり対応できる状態ではなかったのです。
 
作業環境は、今の方が悪くなり、ピラミッド構造、6次~7次下請けは確実にあり、作業員も、東電に金が無くなり、防護服が放射能から守ってくれるのに、行き帰りは防護服を着るなと言われ出し、被曝するのは末端の人間なのです。
原発から離れた宿舎からバスで行く間は、今は防護服を着ていないのです。

 線量がオーバーして働けなくなり、どんどん人が足りなくなり、経験のある人ほど長く続けられず、新しい人が(50~60代)仕事を覚えないといけないのです。

 賃金、ピラミッドの下に行くと少なくなり、7000~9000円(5次下請け)の日当、15000円の人もいるのです。なぜ、5次下請けだから給料が低いか分からず、また東電もどれだけの会社が入っているか、把握していないのです。会社が無くなり、給料が払われないこともあるのです。

 5次で15000円の人もいるものの、中間搾取もあり、どこで儲けているのか、働かず、かすめ取っている人間を許せないと言うのです。

 そして、お金を抜いているか、会社は一人最低賃金の3倍もらい(25000円弱)、そこから10000円、7000円となり、同じ仕事でも、どこの下請けかで、賃金が違う、全国から福島原発に人を集めて、現地では全国の方言が聞かれるのです。

 金銭のこと、話し合って上に文句を言うのはご法度なのです。

 作業員、どうして全国から来たのか、西成で原発と違うと言われて、連れてこられたら福島だった、6次~9次!下請けもあり、騙されて来たら福島だったという例もあるのです。Jヴィレッジで仕事と思ったら福島原発という例もあり、また会社の会議で、誰も行かないので止む無く行った人もいるのです。国のためではない、会社のために行ったのです
労働環境に差もあり、夏にクーラーを節電で止められたが、東電の社員のいる場所はクーラーありもあったのです。

 なかなか作業員の体験が出てこないのも、作業員もおかしいと言っているのです
この過酷さがなぜ出てこないのか、何を持って収束とするのか、止まっていない。
総理は冷温停止と言っているものの、それは現状維持にしているのみ、収束とは理解できない、国はヤバイ状態なのに、国はなかったことにしている、国は全身全霊を注いで福島を良くする気はないのです。
ニュースで報じられるものと、全く異なるのです

隠蔽体質、吉田所長は現実を全部話そうとして、東電が止めた、吉田氏に取り巻きがついて止めたのです。隠そうとしていたのです。本当のことを言ってくれとの、作業員の切実な声もあるのです。世界に救いを求めた方がいいと言う声もありました
 作業員、この原発をどうすべきか、爆発するものに行き、回復は不可能で、日本でこんなことが起こると言うことを信じられず、怖さ、理不尽さがあり、やっても変わらない気持ちがある、それでもまだ原発を動かそうとしている、なくせるなら国を挙げてやるべきで、活断層の上にある原発がある国は怖い、しかし、仕事を失う怖さもあり、原発を止められないと言うのもありました。
 作業員、福島で働いていたことを他の人に知られたら困ると言う人もあるのです。怖いけれども、この人は行ったことに誇りを持っているのです。また、原発で働いていたことを知られて結婚が破談になった例があり、作業員、福島で働いていたことを一生隠さないといけないのです。
 リスナーより、作業員の話にショック、新聞・テレビでこういう報道はなかったと言うことや、聞いて鳥肌が立った、人権侵害との指摘があり、平野さん労基法違反、健康障害でも問題と言われました。
なぜここまで作業内容を秘密にしないといけないのか、仕事を失いたくないわけで、これから作業員もたくさん要るのに、菅氏、細野氏、年間250ミリシーベルトにしないと人が足りないと、平野さんは、政府は自分たちの論理だけでやっている、この方々の犠牲により、今の平安があるのと言われました。
 明日は弁護士の方がこの問題を語られる模様です。今日は、上田さんの作業員取材をお知らせいたしました。