MBSたねまきジャーナル4/16 内部被曝の専門家矢ケ崎克馬さんのお話

4/16(月)
 永岡です、毎日放送ラジオのたね蒔きジャーナル
今日は内部被曝の専門家、琉球大名誉教授の矢ケ崎克馬さんの電話出演(昨年8、12月に続き)です。
 今日は、民主党の仙谷氏への批判がリスナーから寄せられています。

 原発のニュース、民主党の仙谷氏、「原発をすべて止めたら日本が集団自殺」と言い、再稼働を主張しています。
また原子力を信用しない日本の国民の意見は分かるが、論理的に解決できないと言っています。
仙谷氏、再稼働の中枢であり、平野さん、これは民主党集団自殺することなのに、国民への脅迫と指摘され、どれだけ足りないか?足りないならどんな手があるのか電力会社は言わないのに、政治家が指示していない。
仙谷氏、4閣僚会議にも出ており、野田氏は消費税で手いっぱいで、枝野氏と仙谷氏に原発を丸投げしており、東電次期会長に仙谷氏が取りざたされており、民主党は自民の族議員を批判していたのに、民主党族議員になっており、国民の大変な怒りを呼んでいると平野さん言われました。

 枝野氏、「5月6日から原発が一瞬ゼロになる」と言うと、藤村氏、「一瞬は適切でない。」と言っています。唯一稼働している泊原発は5月5日に停止、藤村氏は、政府が再稼働を急いでいないとの印象を与えたいようです。

 大阪の橋下氏決め方に反対で、次の選挙で民主党と対決する。しかし、電力事情を見て、政治判断したら再稼働は出来るとも言っています
平野さん、全面対決ではなく、着地点を見つけようとの意図だとの見解があり、政府は、輿石氏は受けて立つと言うものの民主党では橋下氏を敵に回したくなく、藤村氏、再稼働は選挙で信を問う案件ではないと言っています。自治体に丁寧に判断すると言うことです。

平野さん、民主党、橋下氏共に信用できないと言っています。安全の条件が整っていないのです。
橋下氏、高いアドバルーンを上げて、それを下げて折り合いをつけるやり方で、今回も大阪に中間貯蔵施設をと言っており、場面展開するのが橋下氏という指摘がありました。しかし、橋下氏に関する今までのことは、解決していないのです。

 福島の南相馬警戒区域が解除され、3つの区域に再編されています。年間20ミリシーベルト以上の帰還困難区域は今まで同様ですが、20を超える恐れのあるところ他は自由に出入りできるようになり、12250人の人がいます。しかし、この場所に電気は来ていないのです。

 そして、矢ケ崎さんのお話
市民と科学者が一緒になり内部被曝を研究しようとしており、リスナーからの質問で、昨年暮れの話で、内部被曝すると鼻血が出ること、鼻血の症状がどうなっているか、子供たちについての質問があり、町田市の市民グループが、子供を調査して、3・11以前は鼻血のない子供が、大量の鼻血を出すようになったというデータがあり、一人ではなく、町田だけでなく、沖縄に避難している子供にもあり、福島だけでなく、たくさんの子供がいるのです。町田で104人の鼻血、その他の異常があったのです。

 鼻血の量も、水道の蛇口をひねった時のようなもので、普通の鼻血は外傷が血管を切るものなのに、
今回は医者が見ても外傷がないのが特徴なのです。矢ケ崎さん、臨床的な仕事はしていないが、今まで鼻血が出ていない子供に出ていないことに危惧を覚えるのです

 こうしたことが、政府レベルでは問題にはなっておらず、逆に鼻血ではなく、福島で原子炉に近い4市の3700人の子供の、37%の甲状腺にしこりがあり(1月時点)、最近のベラルーシチェルノブイリの領土、周辺国3つの一つ)の研究を見たら、今後の健康状態の悪化が予測され、厳しいものを持っているのです

 福島の検査、南相馬、飯館の甲状腺に子供で3割にしこり、嚢胞があり、しかし福島県は問題ないと言っているのですが、矢ケ崎さん、悪性でなくて良かった。しかし、嚢胞、しこりは北海道に避難している子供たち(170人の統計)でも20%の子供に出ており、もっと調べたら、実態的な変化はもっと怖いと考えられるのです。

 平野さん、系統的な調査が必要と言われて、嚢胞、しこりは客観的に見たら何かの刺激がないと出来ないもので、ベラルーシ、危惧する内容は、バンダジェフスキーさんが、1997年にベラルーシで亡くなった市民の解剖をして、セシウム137が臓器の中でどうなっていたか調べたら、あらゆる場所にセシウムがあり、子供甲状腺に2,3倍のセシウムがあったのです。

甲状腺にはヨウ素が入るのですが、セシウム137も飛びぬけて多く、原因は放射能の埃が微粒子として入り、ヨウ素とともにセシウムも入るということで、この結果が恐ろしいのは、ヨウ素半減期が8日なのに、セシウム137は30年、今なお打撃になる、被曝真っ最中を甲状腺に与えているのです。食べ物で子供の甲状腺セシウムが入ると、一生打撃となるのです。生物学的半減期(大人80日、子供40日)があるものの、臓器の中に入ったら、セシウムは出てこないのです嚢胞、しこりのある子供たちに、被曝が進むと、とても怖い今後の病状変化があり得るのです。

 平野さん、チェルノブイリのドキュメンタリーで、甲状腺切除のところがあり、それが福島であるかについて聞かれて、矢ケ崎さん、チェルノブイリ西の100kmの汚染が、今の郡山、福島より低いのに、ここの子供の被害が5年後に病気が激増し、10年後には10人に一人が病気になり、ガンは100人に1.3人出ているのです。汚染状況から見ても、福島はよそ事ではないのです。つまり、福島でも5年後には高い確率で病気が出るのです。

 ベラルーシの統計、マリコさん(いま日本にいる)の統計で、86年に事故、87年に子供のガン+大人のガンも増えているという結果なのです。子供が増加しているのがベラルーシで科学的に明らかにされているのに、日本政府はそういうことをしていないのです。なぜか、矢ケ崎さんはお怒りで、残念に思われます。

 それどころか、日本は20ミリシーベルト未満だと住民を帰す方針で、チェルノブイリ周囲の3国は住民の保護を、移住義務(あるいは移住の権利)のある人は、国が責任をもって対処するのが、年間1ミリシーベルト以上のところで、5ミリ以上だと義務で移住しないといけない。それなのに、日本は20ミリで帰しているのです。つまり、20ミリのところの人に避難の支援を日本の国はしていないのです。
 ロシア、ウクライナより20倍の抵抗力があるならともかく、そうではない、れっきとして周辺3カ国にひどい被害になり、国際的にも経験した国がこうしているのに、日本は活かしていないのです。どころか、逆の方向なのです。

 4月から食品、500ベクレルから100になり、これについて、十分ではなく、100も高すぎる。ドイツの国が定めた放射線防護は、0.3ミリシーベルト以上の被曝ダメ=これから計算すると、食品はセシウムで子供は4ベクレルなのです。
どころか、日本は100ベクレルであり、ドイツの10倍以上、ドイツでもかろうじて健康の保たれる数値で、日本の数値は厳しくなってもドイツの10倍以上。幼児食が50ベクレルだが、矢ケ崎さんは1ベクレルでないといけないと言われて、100ベクレルでいいというわけではないと言われました。

 これで時間でした。平野さんは、5年後の子供たちに政府はどう説明するのかと言われました。
南相馬、自分の家に泊まれないのです
今日は矢ケ崎さんの貴重なお話をお届けいたしました。