「切れ目がない」というのは、なんでもアリということだったのね…

「切れ目がない」というのは、なんでもアリということだったのね…

今、政府が出してる「戦争法案」は、10本の法案(それらはすべて改正案の形をとってる)を

一括して提出してるので、何回聞いてもワケがわかりません

(そやかて、いっぺんに10の話をされてそれを同時に理解できる人なんて、いてるかいな…)


ぼくは、この「戦争法案」のなかに「集団的自衛権の行使」という、憲法違反の内容がある…

ということはわかってるつもりですけど、その他にも

なんでそんなことが許されんねん!…という内容が交じってまして

ホンマに、どこからツッコんでええのか、途方にくれるくらいデタラメな話になってるんです

(なんか、なんぼツッコんでもキリがない…というのは、橋下徹くんを思い出すな…)


例えば、安倍ちんたちは「周辺事態法」から「周辺」という地理的制約をなくす…って言うてますけど

それやったらなんで「周辺事態法」やねん!…とツッコもうと思ったら

なんと、「周辺事態法」を「重要影響事態法」という名称に変えるそうですわ

これって、名前が変われば内容も変わる…ということでして、

「日本の周辺」の事態だから、日本に影響が出る可能性が高いだろう…ということでつくったはずの法が

いつのまにか「地球の裏側まで出て行ってアメリカ軍(やその他の国)の戦闘に加担する」…という

べらぼうな話の根拠法になろうとしてるんです


で、もっと不思議なのが、こういう内容になっていながら、

この法案が集団的自衛権を行使する根拠法にはなってない…というんですから

ぼくにはまったく、ワケがわからんのです

(ちなみに、集団的自衛権行使の根拠法は「武力攻撃事態法(案)」になってますので…)

それだけやありません

実は、この重要影響事態法(案)の他にも

「国際平和支援法案」という「戦争中の他国軍支援のための恒久法」も別に用意されてまして

これは、例えば特措法(=そのときそのときに期限付きの立法をする形式)に基づいて

イラク自衛隊派遣をしてたものを、安倍ちんたちは

恒久法(=前もって期限を定めずに法律を用意する形式)に変えると言うてますねんけど

そのなかで、従来はできなかった他国軍への「武器や弾薬の輸送(補給)」ができる…ということになってるんです

(その他にも、燃料補給や武装した兵員の輸送も当然含まれてます)

そして、この「国際平和支援法(案)」も、集団的自衛権行使の根拠法にはならない…

ということになってるんですけど、素朴に考えて

「戦争中の他国軍に(戦闘地域のそばまで出向いて)武器や弾薬、燃料の輸送補給や武装兵員の輸送まですることが

なんで集団的自衛権行使になれへんのですか? 


それは、形式的なことを言えば、これらの内容が「武力行使」にはならないから…ということなんですけど

この法案で予定されていることはいわゆる「兵站」というもんでありまして

自衛隊が支援する予定の他国軍と言えば、それはどこかの国と戦争をしてる最中であるところ

その相手国から見れば、他国軍の兵站を担っている軍隊(=自衛隊)は「敵軍」そのものであるし

兵站」は戦争行為の一部であり、武力行使と一体になってると言うべきもんです

とすれば、「国際平和支援法案」という「戦争中の他国軍支援のための恒久法」も

当然に集団的自衛権行使の内容をなすものとして、

いわゆる「(集団的自衛権発動のための)新3要件」をみたさなければならない…

ということにならんとあかんはずなのに、安倍ちんたちは、

「これは集団的自衛権行使と違うからええねん」…と言うてるんです


今回の戦争法案は10の法案が含まれ、そのなかで集団的自衛権発動の根拠法になるのは

「武力攻撃事態法(案)」のみで、そのなかでだけ「新3要件」という歯止めがある…ということになってますけど

その他の法案だって、集団的自衛権の行使という説明でしか行えないような内容が含まれているのに

そのなかには「新3要件」(という一応の歯止め)もない…というのは

ホントにおかしな話で、ぼくはなんべん聞いても、その理屈がわかりません