【新国立競技場】「森喜朗古墳」2,520億円のたくらみ
【新国立競技場】「森喜朗古墳」2,520億円のたくらみ
2,520億円にまで膨らんだ新国立競技場の建設費用。別名「森喜朗古墳」は何故こんなにまで高くなったのか?
その理由と経緯が明らかになった ―
経緯から話そう。「国立競技場将来構想有識者会議」なるものが2012年3月発足する。
ところが委員の中に異色の人材が1名交じっていた。作曲家の都倉俊一氏である。オリンピックとラグビーW杯の競技場計画に作曲家を絡ませたことに、企みが集約されていた。
同年7月、国立競技場将来構想有識者会議は2回目の会合を開き、計画を正式決定する。
諸悪の根源である「ドーム型開閉式(屋根付き)」はここで決まった。作曲家の都倉俊一氏が「開閉式ドームをぜひお願いします・・・コンサートその他のイベントでは音響が大切になる」と提案し、それが採用されたのである。
JSC(日本スポーツ振興センター)の鬼沢佳弘理事は「コンサートの年間開催日数は12日間」と答えている。
わずか12日間のコンサートのためにドーム型開閉式(屋根付き)競技場になったのである。開閉式の屋根は建設費を高騰させた元凶である。
屋根付き競技場はラグビー場として相応しくない。日照と通風を妨げるため、芝生の養生には最悪なのである。
屋根付き競技場は芝生がすぐにはがれたりするため、ラガーマンたちから総スカンを食らっているのだ。
ハコ物は建設費の5%が政治家へのキックバックとなる。これは検察、警察をまともに回ったことのある記者であれば半ば常識だ。
建設費用が高騰すれば高騰するほど、政治家は美味しいのである。
「森喜朗古墳」は国と東京都の財政を傾かせた負のレガシーとして永遠に残るのだろうか?
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