大丸心斎橋店のがっかり~↓な発表

建て替え後の大丸心斎橋店本館 売り場面積1.3倍に ヴォーリズの外観は残す

FRI, OCT 30, 2015
 大丸松坂屋百貨店は、年内で営業を終了して建て替え工事に入る大丸心斎橋店本館(大阪)の概要を発表した。2021年春に誕生する新本館は、高さ約60メートル(現本館40メートル)、地下3階・地上11階に約4万平方メートル(同地下2階・地上8階、3万1000平方メートル)の売り場を設ける。本館は建築家ウィリアム・ヴォーリズの代表作として保存を求める声が多いため、御堂筋側の外壁を残し、新築される高層部はセットバックさせ、景観との調和を図る。内装も再活用できる部分を抽出1階を中心に活用する予定。新本館の建築に約380億円の投資を見込む。

 同社は、大丸心斎橋店の新本館を国内だけでなく海外の客も満足させる本格的百貨店と位置付ける。一方、隣接する北館は大型専門店や有力ブランドを誘致し、新たな客層を呼び込むとともに、賃料収入で安定的な収益を得る。北館はもともとそごう心斎橋店(09年にJ.フロント リテイリングが土地・建物を取得)として建設されたため、本館と接続していないが、建て替え後は連絡橋を設け、回遊性を高める。
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ヴォーリズ建築だから、外壁だけ保存しよう。内部も再活用できるものだけ活用しよう・・と。こういうことです。
内部保存をお願いした私たちの声は届いていないようです

でも、こんなつぎはぎのミイラのような形にしたらヴォーリズ建築ではなくなりましょう。そして、ヴォーリズ建築の価値は美しいアールデコの内装にあるのに、内装は活用できるものだけ残して活用??
イメージ写真では天井もヴォーリズ設計ではなく、雰囲気だけ似せたものでした。美しいエレベーターや階段、天井もなくなるのでしょうか。
売り場面積が拡張できることを期待しているようで、がっかりです。
大丸心斎橋店のファンの中には、ここがヴォーリズ建築でなくなったら、どこで買い物しても同じ・・お客の声を無視するなら、もう買い物には行かないとまで言われる方もいます。
経営側は、ヴォーリズ建築の文化的価値を全くわかっていらっしゃらないようです。もしかして内装を見てもいないのでは??
大丸はもっと、文化を、そして地元の大丸を愛するお客様の声を大事にしてほしいものです。
発表はありましたが、まだ取り壊し前。
同じくヴォーリズ建築の豊郷小学校も建て壊される直前で、ストップがかかり、建物が保存されることになりました。

建築の先生が「学者は無力。文化的価値のわかる狂信的な庶民の声が保存につながる」と仰っています
狂信的と言われようが、悪あがきと言われようが・・
まだまだあきらめずに、12月の取り壊し直前まで、
粘って声を届けましょう。

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ヴォーリズ建築の大丸心斎橋店を未来に引き継ぐ会 Okada
日本
2015年10月30日 — 御堂筋側の外壁を残し、新築される高層部はセットバックされることが発表されました。まるで、お化けのような建物です。建築物は一度建ち上がると何十年も、場合によっては数世紀も見続けなければなりません。確かに企業の所有物なので、市民が言えることは限られているのかもしれませんが、①都市計画の特例までつくって新築される、②今後、建物の風景を見続けないといけない、という観点から、市民が発言する機会があってもいいと思います。
キャンペーンは続けていますので、是非、まだご賛同いただいてない方への働きかけとメッセージをいただければと思っています。なにとぞご協力のほど、よろしくお願い致します。