【福島原発】検査した全員が内部被曝…福島県民200万人調査へ‎

 
検査した全員が内部被曝福島県民200万人調査へ
2011.06.27
福島市立第一小学校の屋上を除染する福島県職員。子供の健康のために一刻も早い除染が望まれる=26日午前
 東京電力福島第1原発事故で、福島県飯舘村と川俣町の住民計15人の尿を放射線研究家が検査したところ、全員が内部被曝していたことが分かった。福島県は全県民200万人余りを対象とする健康調査を27日から始めるが、県民の不安は解消できるのか。

 広島大の鎌田七男名誉教授(放射線生物学)と医療生協わたり病院(福島市)の斎藤紀医師らが5月上旬と5月末の2回、両町村で4~77歳の住民15人から採尿し、原発事故後の行動を調査した。
その結果、放射性セシウムはごく微量を全員から検出、放射性ヨウ素は最初の検査で6人から検出し、推計で最大3・2ミリシーベルトだった。外部被曝の推定線量は13・5~4・9ミリシーベルトで、内部と外部の被曝の合計は約2カ月間で14・2~4・9ミリシーベルトだった。

 鎌田名誉教授は「今後、汚染された野菜などを食べなければ心配はないが、原発事故が収束しなければこの地区に住み続けるのは難しい」として、これらの地域を計画的避難区域とした政府の方針に理解を示し、「20ミリシーベルトの年間規制量には至っていないが、住民の判断材料として利用してほしい。国は内部被曝も考慮した対応が必要だ」と話している。

 じわじわ広がる放射能汚染。同県では26日、福島市内の小学校で敷地内や通学路の放射線量を測定、高圧洗浄機などを使った除染でどれだけ線量が減少するか調べる実証実験を始めた。その結果、福島市立第一小学校の玄関脇の雨どい付近で毎時47マイクロシーベルトと高い放射線量を計測した。

 地表のコケを取り除くだけで5・1マイクロシーベルトに低下し、さらにデッキブラシや洗浄機で丁寧に清掃すると、1・0マイクロシーベルトまで下がった。35マイクロシーベルトだった校舎屋上の排水溝も、たまった落ち葉などを取り除き、清掃すると、1・9マイクロシーベルトまで下がった。

 同県は7月1日まで同市内の小学校3校で実証実験を行い、近く学校や家屋を除染する際の注意点をまとめ、市町村に通知する。他の学校の類似した場所でも同様に高い線量になる可能性があることから、子供が近づかないようにする措置などを取るか検討を始めている。
 
 


 
10:45~から
体内に
1千万分の1グラムのヨウ素131 が入るだけで、
1 Sv の被害になる!

 
久住静代(参考人 原子力安全委員会委員)
矢ヶ崎克馬(参考人 琉球大学名誉教授)
崎山比早子(参考人 高木学校 元放射線医学総合研究所主任研究官 医学博士)
武田邦彦(参考人 中部大学教授)
 
 
プロフィール:
1943年東京生まれ、長野県松本育ち、名古屋工業大学計画工学科卒、
広島大学大学院理学研究科(博士課程)物理学専攻単位取得満期退学、
理学博士(広島大学琉球大学理学部教授、
日本学術界会議物理学研究連絡委員会委員、琉球大学理学部長などを歴任。
現在は琉球大学名誉教授。
主要な研究として広島・長崎の原爆症
劣化ウラン弾、及びチェルノブイリ内部被曝の調査研究など。
 

 

β線を出す放射性ヨウ素内部被曝外部被曝の4.5倍

 ここで問題となるのは「内部被曝」の点だ。美作大学大学院・山口英昌教授はいう。

放射線を体外から浴びるのが外部被曝。一方、食物や飲み物に含まれている放射性物質が体のなかにはいり込む。その放射性物質から放射線が出て被曝すること、これが内部被曝なんです。水や食品だけでなく、大気中の埃に含まれる放射性物質を吸い込んでも内部被曝します。外部被曝より強く身体に影響があります」

 放射線にはα線β線γ線などの種類があるが、α線β線は空気中で短い距離しか飛ばないため、外部被曝の危険性は低い。ところが内部被曝すると、α線β線の影響を大きく受けることになるという琉球大学・矢ヶ崎克馬名誉教授がこう説明する。

内部被曝はどういう物質が体にはいったかが問題です。たとえばヨウ素はDNAに異常をきたす力がより強力なβ線を出し、外部被曝より4.5倍も激しい被曝を体に与えます

 すでに厚労省の調査により、β線を出すヨウ素セシウムが農作物から検出されている。北里大学獣医学部・伊藤伸彦教授はα線の危険性も指摘する。

α線γ線と比べ5~10倍の影響があるといわれています」

 α線を出すプルトニウムはいまのところ原発近くでしか検出されていないが、原子炉建屋地下に溜まっている高濃度汚染水が海へと漏れ出た場合や水蒸気爆発が起きた場合、プルトニウムが広く拡散する可能性がある。

 http://zasshi.news.yahoo.co.jp/article?a=20110526-00000003-pseven-pol
 

矢ヶ崎克馬 先生の資料 http://www.cadu-jp.org/data/yagasaki-file01.pdf