毎日放送ラジオ「たね蒔きジャーナル」7月11日のまとめ

永岡さんのまとめです
7/11(月)
永岡です、毎日放送ラジオ「たね蒔きジャーナル」、今夜も毎日放送アナウンサーの水野晶子さんの司会、毎日新聞ほっと兵庫編集長平野幸夫さんの解説で放送されました。

 原発関係のニュース、南相馬市セシウム問題、同じ農家の加工肉が静岡、大阪、東京、神奈川、愛媛5つの都府県に流通されていました。
福島事故で、緊急時避難準備区域の牛の肉から3200ベクレル/kgのセシウム、これは流通していません。先月までに出荷した肉が流通しているのです。
静岡市は、1998ベクレル/kgのセシウムを発見し、もう14.8kg販売・消費されています。えさの藁から17000ベクレル/kgのセシウムで、基準値の56倍です。
原発事故当時屋外にあったわらでしたが、震災後物流が滞り、仕方なく牛に与えられました。
平野さん「起きると危惧されていたことが起きた」とのコメント。全頭検査が必要かも知れません。

 追加のストレステスト、政府が結論を出しました。
運転再開に統一見解で、EUの導入しているストレステストを参考に2段階の評価を行い、津波地震にどこまで耐えられるかで、運転を続けるかどうかを評価します。
しかし、新たな安全評価の具体的な内容は未定。
安全委員会、保安院が数日中に作成し、電力会社が検査を行い、「チェルノブイリは起こらない」と言っていた安全委員会が行います。

 玄海原発やらせ問題、佐賀県が委員会を開き、九電を参考人として招きましたが、誰がメールを作ったか、九電は明らかにしていません。賛成メールの2割がやらせです
平野さん「深刻な話なのに、喜劇に見える。ストレステストも、安全の余裕と言うことが分からずなぜ言えるのか」というコメントです。
九電のやらせ、三すくみ(九電と佐賀県の利害が絡み、九電は決算を控え、半期で1000億円の損失であり、それだけ原発が安く、安全を代償に走っていたということ)であり、石油・LNGで6~9億かかる、それを受けて自治体も九電から企業献金を受けており、地元企業が九電により潤うので、早く再開したいとのこと住んでいる国民への配慮はないのです。
また、安全委員会の責任は問われていません。「斑目氏、答弁する資格もない」との平野さんの指摘で、そんなもののチェックは無意味である、責任を問われたのは西山氏のみ、それも不倫でした・・・
 JNNの世論調査、再稼動反対が58%、賛成35%、原発が総選挙の争点なると8割が答えています。千葉県のゴミの灰からセシウムが検出され、剪定された木の枝などのものと言われています。


 そして、小出先生のお話、牛肉について、南相馬市の農場の牛からセシウムが出たこと、わらが原因と小出先生も思われています。わらは、事故当時屋外にあり、汚染されて然るべきで、このセシウムの値、原発から30kmほどで、放射能が北西に流れ、風下になり、この汚染はごく当たり前なのです。近隣に比べて南相馬は比較的低いと思っていたのに、ばらつき、ホットスポットが起こったためと小出先生の判断です。
また、加工肉が各地に流通し、「3月11日を境に世界は変わった。放射能まみれになってしまい、大阪も例外ではない。それを受け入れないといけないが、子供には食べさせてはいけない、わからないままの流通を変えないといけない。」ということです。
全頭検査をしたら、どれを子供に与えたらいけないか分かる、それを東電に責任を取らせて検査をやらせるべき(東電に買い取らせても、捨てるだけであり、1次産業は壊滅する、それより、検査して、大人が受け入れるべき)という見解です。
 しかし、最初のスクリーニング(体の表面)は抜けており、外部からでは分からない、一頭ずつ、内部被曝を調べるべき、東電にこの大変な検査をさせるべきとのことです。


 リスナーより、セシウムを含む肉を食べていたらどうなるか?
 
セシウムアルカリ金属カリウムと同じ挙動を取る)、セシウムは全身に分布し、排泄もされるが、カリウムを取るとセシウムは排泄されるが、全部排泄されるのではない。セシウム半減期30年、人間の代謝はもっと早く排泄されるのです。大人は、セシウムに汚染されたものを、どう摂取するかを考えるべきなのです。しかし、カリウムはあまり分布していない、カリウムだけ取るのは無理、「大人は被曝をあきらめるべき」とのことです。

 
 関東、福島以外のところからも汚染肉の出る可能性はあり、チェックして摂取を抑える必要があるのですが、どの食べ物がどれだけ汚れているか、それを検査して明示しないといけない、これは魚介類も同じです。日本の政府は基準を超えたものはダメ、それ以下は安全と言っているが、サイエンス的にはあり得ないのです。


 ゴミの焼却、千葉県柏市のゴミからセシウムが9倍出ている、これまでは下水処理施設の汚泥でしたが、今回は一般のゴミであり、これについて、小出先生、放射性物質を環境にでないように苦労していたが、そんなレベルではない、木の枝、葉っぱが原因であり、これについて、放射能は増えも減りもしない、汚染はそのままで、濃度が変わるだけであり、燃やさなくてもそこにあるので、「日本の法律体系が適用できない汚染になっている」のです。


 今日のお話は以上です。もう、放射能汚染からは逃げらません



続いて、上田崇順アナウンサーが原発に代わる自然エネルギーについて取材し、そのお話がありました。


 自然エネルギーの可能性、日本の1%であり、水力を入れて10%、太陽光、風力発電は、風力、日本風力発電協会によると、1807台の風車があり、1台で1000~2000kwの発電能力があります。合計244万kwで、風車で原発2.4基の電力になります。しかし全て全部活躍できておらず、国が初期投資に助成金を出し、地方がそれでメリットがある(売電もある)のですが、地方が1,2台建てても、雷、故障、メンテナンスがあり、その必要が予想以上にかかり、風車を回すと赤字になるケースもあり、撤去されたものもあるのです。


うまく行ったのが高知県で、梼原(ゆすはら)町、中型風車が6基、黒字を出している、山間で、冬は雪も降りますが、99年に4億円で風車を買い(補助2億ありますが、予算3.3億円)、3500~4400万円に四国電力に売り、大きな収入です。発電量が多くまかなえる、ここは事前に調査を行い、風速の高いところがあり、そこに建てて成功しているのです。売電した金をためて、太陽光パネルを個人が買う補助にしています。家庭に4kwのパネルに80万円の助成を行い、106件助成して成功しています。自然エネルギーの比率を町としてあげているのです。梼原町は40基の風車を建てるべく計画しています。国の助成はなく、1基建てるのも大変だが、建設、メンテナンスを民間に委託し、風車を立てる土地を貸す、3セクにするという方法で初期投資のリスクを避けているのです。


 うまく行っている自治体でも民間頼みであり、民間の参入、条件自体です。
全量買取となると、風力発電の価格は上がってしまいます。


 山梨で、北杜市の歯医者さん、大友さんが太陽光発電の会社を作り、自宅、農地のあぜ道のはずれを借りてパネルを設置し、今も増やして時間がない、増やせば得になるのです。制度として、太陽光は売電があり、高値で買取でき、会社として利益が出るのです。設備を最初に作り、5年で元が取れるのです。風力は1kw11円、太陽光は1kw40円であり、高い売電価格は10年続き、6年後もOKであり、その後、安くなっても買い取ってもらえるのです。家庭用のパネルは4kwで200万円、この会社だと家庭用の6割の価格での設置が出来て、住宅20件分も発電できるのです。パネルはまだ倉庫にあり、どんどん設置したい、農地は余っているので、これが出来るのです。ただ、周辺の住民は選んで買えない(東電に売ってからなので)のです。ヨーロッパはそれが選べるのです。電力自由化に期待しており、火力、原子力も資源、廃棄物の問題で続けられない、原子力は捨て場所なしで、自然エネルギーしかもうないという大友さんの見解でした。これは自然エネルギーで発電したものとして売る制度が必要というコメントがありました。