『あなたのために -命を支えるスープ-』

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5年前の記事で、すみません。
FBで転載されていたので再掲載させてください。
この辰巳さんの本の中では、手軽に作れてお気に入りの「大麦と玉葱のスープ」を加えました。
以前に、コメントいただいた方、どうぞスルーしてくださいね。

前から読みたいと思っていたこの本。
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図書館でも人気らしく、順番待ちでなかなか借りられず…
ついにしびれを切らして買ってしまいました(高かったけど…!)
 
辰巳芳子さんのこの本は、かなり専門的でハイレベル。
食材選びから作り方まで、要求もかなり厳しい。
命を支えるスープだから、病人に食べさせたいと思えば気を遣うのは当然なのでしょう。
 
辰巳さんは、お母様の心尽しの「おつゆもの」で守り育てられ、
スープの本を書くきっかけになったのは、お父さまの言語障害
伴う半身不随の病苦であったと…書かれています。
 
嚥下困難がスープと結び付き、とろみをつけたり、一椀の中に魚介類、野菜、穀類、豆などを組み合わせながら、日替わりスープを作り続けられました。
 
♡お料理は愛♡
お父様に喜んでもらいたい一心で、工夫を重ねられた辰巳さんの心のこもったスープがたくさん紹介されていました。
 
「人が生を受け命を全うするまで、特に終わりを安らかにゆかしめる一助となるのはおつゆ物とスープだ」
・・と書かれた言葉も印象的です。
 
滋養があって食べやすいスープは、大人はもちろん、小さい子供から老人、病人にいたるまで栄養補給ができる優れもの。
 
癌で逝ってしまった夫にも、食べさせてあげたかったなぁ・・。この本に、もっと早く出会いたかった。
 
好き嫌いなく、何でも食べてくれた夫ですが、とうとう末期には
何も食べられなくなってしまいました。
 
こんなスープならもっと食べられたよね・・。
「そうそう。こんなスープを作ってくれたらよかったんや・・。」
・・天国から、よだれが 。。。。。。(笑)
 
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本の初めのページにあった<玄米スープ>P20
この玄米のスーブは、 
「色々なスープの中で、これが一番美味しかった」
「兄が最期までこれを喜んで…」
  ・・・と、このスープを味わった方たちからの言葉も添えてありました。 
最期まで、これだけは喉を通ったという「命を支えるスープ」です。

<作り方>
玄米は洗って6時間くらい水気を切って、
それを焦がさないように、弱火でしっかり炒ります。
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イメージ 5材料
炒り玄米
約2分の1カップ
昆布5センチ角2~3枚   梅干し一個
(*辰巳さんのスープには、和洋を問わず、昆布と時に梅干しも入ります。)
たしかに、昆布が入ると味がマイルドになるし、梅干しも、古来から体によい食べ物ですね。 また、梅干しの酸味が微妙に味をひきたててくれます)
 
  
ホウロウかガラスのなべに上記の材料と水5カップを入れて、
煮立つまで中火、煮立ったら弱火でコトコト三十分ほど煮ます。
これを漉して勧めます。  どうぞ~~!
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ほのかな梅干しの酸味と玄米の香ばしさでたしかに飲みやすい…
 
玄米の滋養も身体に染み通っていくような気がします・・・。
炒り玄米は時間のある時に作っておけば、手軽にできるスープです。汚染されていない玄米で、作りおきしてくださいね。
 
その他、私のお気に入り
<ポタージュ・リエ>p114
リエとは、野菜や穀類のスープをつぶして、とろみを帯びたスープのことです。
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ポタージュ・リエの元祖「ポタージュ・ボン・ファム」↑
 
「ボン・ファム」は「良い女性」と言う意味
ドン・ファンじゃないよ!)
 
このスープは、老幼男女、病人全てに優しいスープ
だから、「良い女性」なんですって。 
 
1ジャガイモ、タマネギ、にんじんを小さく切って蒸し炒めにする。
2やわらかくなったら、かぶる程度の水とブイヨンを加えて煮る
3ミキサーにかけて、残りのブイヨンと牛乳や生クリームなどで濃度を調節する。
 
辰巳さんは野菜をブイヨンで煮込んだものに、牛乳を足します。が、私は牛乳や生クリームを使わないので、100%の豆乳を使っています。
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豆乳を使うと、優しい味わいで、美味しいですよ~♪
豆乳を入れてご飯も煮込むと、オートミール風の洋風がゆになります。リゾットとドリアの中間のような感じ・・。
このときに入れるご飯は発芽玄米などにすると、
食べやすい栄養満点のおかゆになります。 
 
 
<野菜いっぱいのコンソメ>p105
 
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1,人参、ジャガイモ、玉葱、(セロリの茎)を小さく同じ程度の大きさに切る。
2,野菜を鍋に入れ、昆布、梅干しの種、干し椎茸、粒胡椒、ローリエ、をくわえて中火で煮て、煮立ったら弱火。
3,20分煮たら、昆布を引き上げて味を見る。
4,火を止めたら直ちに漉す。
 
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コンソメを漉した残りで作る葛引きがゆもおいしい。
  スープにご飯を入れて、さらに吉野葛でとろみをつけます。  食欲のない時や、病人さんには食べやすくておすすめです。
ご飯も白米より、胚芽米がおすすめです。
(葛は吉野葛の本物を使ってくださいね!)
吉野葛は陽性食品。体を温め、おなかの調子を整えてくれます。子どもたちがおなかを壊したときには、よく梅肉エキスを溶いて葛湯を作りました。これで、お薬も医者も不要でした。
           
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      写真取り忘れで、画像は本の写真です p108
 
★個人的にもっともよく作るのは、ポトフです。
新玉葱の季節に作りたい(普通の玉葱でも作れますが、新玉葱が美味)
<大麦入り新玉葱のぽったら煮スープ>P144

材料は・・新玉葱10個、鶏のブイヨン10カップ、昆布5センチ角5枚、梅干しの種3個、上質のオリーブオイル大匙3、ローリエ2枚、塩、こしょう。
*玉葱が柔らかくなったら、大麦(10分ほど水につけたもの)50グラムを加える。(私は大麦が好きなのでもっと多めに入れています)
玉葱のスープを吸った大麦の食感がキョトキョトして?とても美味しい♪)
*玉葱の薄皮も1枚つけたまま入れると、血液サラサラ成分と出汁も取れる(皮は食べません)
*梅干しと昆布が効いて、野菜とブイヨン塩だけなのに絶妙のお味!
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玉葱のスープの残りに、春野菜(キャベツ、ジャガイモ、ニンジン、セロリなど)を大きく切って加えて、ことこと煮た春野菜のポトフ。
野菜だけ取り出してゴマ味噌などで楽しみ、スープはスープで別にいただくのも有りだとか・・。私はこのままいただきま~す。p147
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夏の暑い時は、コンソメスープ寄せゼリーも食欲をそそられる…
二段になっています。下段は豆乳とコンソメ、上段には野菜とコンソメを・・
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おまけ   
 
<白桃と白ワインのゼリー>
コンソメのゼリー寄せのゼラチンが余ったので・・・
 
お隣さんからの頂き物の白桃を白ワインと蜂蜜、レモン少々で味付け
 (=^..^=)ネコママさんの黄桃の白ワイン煮からヒントをもらいました
ゼラチンで固めて、彩りにキウイフルーツとブルーベリーを・・。
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玄米スープ、ポタージュ・リエ、野菜をたくさん使ったコンソメポトフやミネストローネ。コンソメ寄せ・・・

★和風は具だくさんの味噌汁で・・。
 

暑い季節、寒い季節、体調を壊したり、食欲がなくなったりしたときは・・野菜がたくさん入って、食べやすく美味しく、
 胃腸にも優しく、栄養が取れるスープがお勧めです (^_^)