MBSたね撒きジャーナル小出先生/東電への福島ゴルフ場「除染・損害賠償」問題について東京地裁を批判。

2011年11月27日(月)、
 
 永岡です、毎日放送ラジオ「たね蒔きジャーナル」、今日も水野晶子さんの司会、毎日新聞ほっと兵庫の平野幸夫編集長の案内で放送されました。昨日は大阪ダブル選挙特番を聞き、本日は小出先生のお話もありました。ちなみに、大阪都構想に反対していた自民党が、本日賛成に回り、水野さん、平野さん唖然です。
原発のニュース、福島原発の吉田所長が体調を崩して入院して退任し、後任は高橋氏、吉田氏は14日まで勤務し、検診で病気が見つかり入院、病状はプライバシーにより公表されていません。
そして、小出先生のお話
意見を求められた小出氏は政治嫌いと前置きした上で、大阪市長に関して、自民党都構想反対の撤回や橋下徹市長の政治理念について語りました。
 
小出「自民党が早速寝返ったというようなことを聞いて、・・・まあ、いかにも政治の世界らしいと思いました。ジーがですね、7つの社会的罪という言葉を残して、その筆頭は、理念なき政治、なのですね。ほんとにその通りだと、思いました。
……でまあ、橋下さんはむしろ理念はあるのかもしれませんが、橋本さんの理念は強くなるということだと私には見えます。えー…私はそんなことはまっぴらですので。お断りしたいと思います
ただ、あの、脱原発ということであれば歓迎ですので、まあしっかりやってもらいたいというのは私の希望です」
 
 福島の大気中の放射能が全国を汚染していること、文科省の調査結果が出て、沖縄でもセシウム、大阪は18.907ベクレル/平方メートル、この数字、人間が放射能をばら撒いていた犯罪は原爆、5000ベクレル/平方メートルのセシウムを50~60年代にばらまき、チェルノブイリでばらまき、それはヨーロッパ、ソ連は過去の核実験と同じ、日本で100ベクレル/平方メートルであり、今回は関西は20で済んだが、汚染を免れているのではない、地球は汚れているのです。

水野「え……もう1つセシウムっていったい誰の物なのかという質問をさせていただきます。へんてこな質問だと思うんですけど、福島第一原発から45キロほど離れたゴルフ場がありまして。事故の翌日から営業停止してるんだそうです。
で、東京電力に、この土壌の汚染があるので、営業できないから汚染の除染してくれと、仮処分を東京地裁に8月に求めたんです。
そうしたらですねえ……東電側から出てきた主張がこんな主張でございました。
原発から飛び散った放射性物質は東電の所有物ではない
つまり東電の持ち物ではないということですね。従って東電は除染に責任を持たないと。こういうふうに東電側が主張したということなんです。
放射性物質飛んだのは東電のもんやないさかいに除染の責任はないっていうこの論理、科学者として小出先生、いかがでしょう」
 
小出「もうなんとも言葉もありませんが。えーセシウムを含めて核分裂生成物というのは東京電力福島第一原子力発電所の原子炉の中にあったウラン、もちろん東京電力の所有物です。それが姿を変えて、核分裂生成物という物質にありました。
もちろん東京電力の所有物ですし、もともと…その発電所の原子炉の中にあるべき物であったわけです」
 
水野「ああそうか。形が変わっただけですね」
 
小出「そうです(笑)それを勝手に東京電力が自分の所有物をばらまいたわけ、であって、それがどこに行こうと東京電力の所有物にかわりがあるはずがないと私は思います。東京電力はなにかそれを法律用語で無主物だと、主張し始めたようですけれども」
水野「つまり主(あるじ)が無い物と書きまして、無主物。価値のないものだと。
誰のものというようなふうに言えるようなものではないんだと」
小出「価値がないどころではないんです。それは猛烈な毒物なのであって、それを東京電力が勝手に作ったわけです。それをばらまいてしまったら自分は知らないというのはですね。(ため息)ほんとにもう、なんとも言いようのない会社ですねこの会社は」
水野「平野さんはどうですか?」
平野さん「東京地裁の決定が10月に下り、除染は国や自治体の仕事で、東電の責任は認めていない。」
小出「全く間違えていますよね。東京電力のものなんですから、東京電力が片付けるというのが当たり前の判断だと思いますけれども。え……何かいきなり行政に責任を転嫁するということであって。え……まあ裁判官も相当おかしいなあと私は思います。」
平野「被災地の光景見てると、本当にあの自治体の人々とか住民の人々が除染に苦労しているときに、東電の人達の姿や形も見えないというのが、ずうっと、おかしいなと思ってたんですけどね」
小出「はい」
平野「やっぱりこういう法律的な裏付けがあったら東電はやりませんよね」
小出「はい。おっしゃる通りです。」
 
水野「これね、今回のゴルフ場の問題も大きいともちろん思うんですが、
もし、その、出ていってしまったセシウムは東電の所有物じゃないから除染の責任を、なくていいんだってことになると・・・・他の場所、他の物、農作物もそうですし、海産物もそうですし、水も森林も全てそうですけど・・・全てに対して、セシウムは東電のものじゃないんだからって言われたら、これえらいことに繋がって行きませんか
平野「じゃあ東電は賠償責任はないということにつながりかねないですよね」
 
その通りで、賠償責任、除染は行政と裁判所が言っているのです。司法の判断が大きな課題なのです。
 
小出先生のお話をお伝えいたしました。
******************************
朝日新聞(2011/11/25)によれば、
裁判所は、『無主物の責任』には、直接触れなかったようだ。
『汚染の除去』が焦点となったようだが、
東電は、相変わらず『無主物の責任』をかざして、責任逃れだが、
裁判所は、『国が立法を含めた施策を講じている』から、
それまで待て、というだけのようだ。
肝心の『汚染の除去』責任の有無は、国の施策とは関係なく
行政と独立した司法として結論を出すべきものと思うが、
これを逃げた、としか言いようがない。
広島原爆投下時、軍医として現地で救済に尽力された肥田舜太郎医師(94)によると、
今の政府の対応は、当時の日本政府以下だという。
続きは、柏と放射能汚染さんのブログで・・・・
福島原発事故による汚染放射能除去責任は、東電にないのか?・・・その2 への13件のコメント