関西テレビニュースアンカー12/26.27原発の責任をとらない政府と東電

永岡さんが、関西テレビ「ニュースアンカー」12/26と12/27をまとめてくださいました.
12/26(月)

 関西テレビのニュースアンカー、アンカーズアイ

原発の責任と東電、福島から避難された人の話
 

 経産省の前にテントが抗議のために立っています。これ、中心人物は60年、70年安保を経験した人ですが、その後参加した人に、特に若い女性が多く、手応えを感じています。
 そして、大阪、原発の是非を決める市民投票を行うための署名、代表の森田さんは、会社を経営しており、今までこんな運動に参加したことはなかったのに、今回は代表として参加されています。森田さん、脱原発の空気は感じるものの、それを投票で具体的な数字として示さないと民意にならないと言われました。この運動にも、過去に市民運動の経験のない女性が多く参加しています。
 また、原発は本当は高いと算出された立命館の大島先生、原子力村から疎外されていたのに、コスト計算委員会に入りました。
大島さん、例の原発は5.9円/kwhという数字の虚構を示し、8.9円と言う数字が委員会から出ましたが、これすら過小評価なのです。中でも、廃炉の費用は未知であり、今まで誰もやったことのないことがあり、それを含めたら、原発のコストは天文学的なものになります

 そして、福島の現地、二本松市原発から40km)の農家、果物狩りなどに来る客が激減し、東電に賠償を提出したものの、いつ、いくら払ってくれるか、提出してから4カ月たっても答えはありません。
 さらに、二本松市のゴルフ場、東電相手に賠償の仮処分を求めたら、例の「無主物」という主張をしており、これは、例の東電の広報担当の松本氏も繰り返しています。裁判では無主物との主張は認められなかったものの、年間20ミリシーベルト未満は東電に責任なしとなったのです。
 このように、原発の責任、誰も取っておらず、その中で、原発をどうするか、政府は何もしていません。

 同席したジャーナリストの内田誠さん、原発の5.9円と言う数字すら、国策であるため、国会議員が根拠を聴いても、電力会社も経産省も出してこなかったのです。
さらに、これは国策だから成り立つもので民間だと賠償のための保険の費用が要り、それを計算したら天文学的な数字になるとの指摘がありました。

 キャスターの山本浩之さんも、今日出た事故調査所で政府の責任が厳しく問われており、政府、東電への批判がありました。
つづいて関西テレビのニュースアンカー、原発事故報道の連続で、福島から京都に避難した人の話がありました。

 福島で原発から4kmにお住まいだった夫婦(60代、御主人は原発勤務もあり)は、
3号機の爆発がすさまじく、家の窓ガラスが壊れるかと思うほどで、事故後、家を置いて、毛布だけ持ち、着の身着のまま避難しました
最初は福島の中の避難所を転々として、その後京都の市営住宅が避難者を入れてくれる(避難者は家賃なし)と知り、ここに避難されました。この方、国が自宅と土地を買い取って賠償してほしいと言う方針ですが、東電からの賠償は仮払いの100万円だけです。しかし、奥様の病状が悪く、かかりつけの医者(仙台)に通える福島のいわき市の、息子さんの家に戻ることになったのです
 別の女性(30代)は子供3人を抱え、福島では野菜も水もダメ、洗濯ものも干せないと、京都へ避難しました。夫は福島のままです。その夫が京都へ来る費用も東電に賠償してもらえるのかと弁護士に相談されています。
 この方、福島の原発から80kmのところに家があり、ここだと、自主避難でも賠償の範囲に入らないのです。が、この方は放射能の危険のある福島へは帰らない(家のローンが残っており、さらに凍結対策で家に電気代がかかるのに)と言われています。 
 京都の市住、避難者が無料で入れるのは2年だけで、その後はまた変わらないといけない、子供にも負担なものの、それでも、子供を連れて福島へは帰れないのです

 これを見たら、福島の現地から避難した人は、残るのも、帰るのも大変と言うことが分かるのです。

 12/27(火)
 
 
 

原発の稼働の是非を問う市民投票

代表の今井一さんは、福井ではなく、株を持つ大阪が決めることが大事であり、自覚が薄かった、主権者の大阪市民が稼働の是非を、決める必要があると主張されていました。
 全国で、原発の建設の是非を問う住民投票は巻町他で行われましたが、稼働の是非を問うのは初めてです。そして、言うまでもなく、イタリアでは国民投票原発全廃を決めました(これを、石原某氏が集団ヒステリーと言いましたね(笑))。
 
 この市民投票の実現のために、有権者の2%、4万2千人の署名が必要で、12月10日から集めている署名、現時点では1万7千人とやや厳しい数字です。
 
 スタッフは、過去に市民運動の経験のない人が大半であり、中央区の主婦は、幼い子供を持つ身として、エネルギー政策に関心を持ち、区役所で署名集めをやっています。
また、中央区のお蕎麦屋さんも、市民運動にかかわったことはなかったのに、福島事故でエネルギーに関心を持ち、店で1日10人の署名を集め、この前山本太郎さんが来られた時には一緒に大阪を歩かれました。
 市民の関心はやや薄く、こういうことなら、国会議員に任せるべき、あるいは国民投票でやるべきとの意見もありました(国民投票にするために大阪でやっているのです)。

 また、橋下市長は、関西電力株主権の行使を宣言していますが、市民投票については態度を明確にしていません。
 こういう中、1月9日まで署名集めが行われます。これは法定署名で、住所氏名と生年月日、印鑑(あるいは拇印)が必要で、私も98年に神戸空港の是非を問う投票の署名をやりましたが、大変な労力なのです。それを駆使して、毎日スタッフは署名集めの後で夜に会議を行っています。
 
今井さん、主権者がよく考えて、市民投票で決めるべきとのことでした。
 キャスターのヤマヒロさん、あらゆる政策が争点で市長選では決着が付いていない、市民投票を支持し、国民投票もすべきとの意見でした。