たねまきジャーナル3月19日小出先生のお話で坂田記念ジャーナリズム賞

3/19(月)
 
水野さん、坂田記念ジャーナリズム賞をプロデューサーやディレクターとともに受賞、ラジオ番組として初の快挙です。
平野さん、在野の精神がある、大阪ジャーナリズムと評されました。
 
原発報道(つまり、小出先生のお話)で受賞し、これも意義があると平野さん指摘され(政府、東電の発表がデタラメであった)ました。
 
小出先生のお話も予見が当たった形であり、被災地の方にも聴いてもらえた、反響の多さであり、リスナーからの励ましも多かったのです。


 原発関係のニュース、
大阪市大阪府は、関電に原発を廃止しろと提案し、橋下氏、国民も原発から距離を置こうとしていると話し、大阪市は関電の9%の株を持っており、発送電分離電力需給役員報酬の開示を求めています。株主には2/3の賛成が必要で、神戸、京都にも賛同を求めています。
 
また、秋田のペレット(暖房機の原燃料)、スウェーデンの木からセシウム137が検出され、セシウム134はなく、これはチェルノブイリのものとみられています。1kg8000ベクレル以下なら国はOKとしているものの、その3倍です
 
小出先生のお話、坂田記念ジャーナリズム特別賞で、審査委員の講評、
同志社大学渡辺武達さんが、この原発報道についてのお話
 
渡辺「毎日放送ラジオ局番組センターの、たね蒔きジャーナルでございますが、これまで、原子力発電の本当の問題とはどういうものなのか、その背景にある問題を含めて、事故が大きくなるまでは、あまり捉えきれなかった。
つまり、特に、メディアが、残念ながら原発安全神話いくらか加担してきたような問題が指摘されております。科学者、小出さんというかたを起用して、連日、この問題をラジオで発信された。これが世界中に伝えられて、大きな反響を巻き起こした。そして、この問題についての、まあ、日本の世論まで変えていくっていう大きな働きをされたということで。貢献報道としても高く評価させていただいたという事なんであります」
 「マスコミが果たして来た役割も、いくらかというような表現よりはもっとずっと重い旗振り役を果たして来た」小出裕章3/19(1)
 
水野「本当に小出さんに、お話をし続けてきていただいた、おかげで、多くの方が原発とはなんぞや、原発事故とはなんぞやということを深く考えてくださったんじゃないかと思うんです。小出さんはどんなふうに、捉えていらっしゃいますか」
小出「はい。えー、まず、おめでとうございます」
水野「小出先生のおかげです」
小出「水野さん、平野さん、近藤さんとう含めて、スタッフの皆さん…の努力の賜物ですし、リスナーの方々のお力添えもあったんだと思います…私はまあ、一つの素材に加えていただいて、あの、ありがたい事だと思います。」
水野「ええ、本当にありがとうございました」
小出「これからも賞に恥じないように、正確な報道を続けていただきたい、と願います」
水野「この講評の中で、1つあったのは、メディアが残念ながら安全神話というものにいくらか加担していたという指摘は、本当に、何と申し開きをしていいやらという思いがございます」
平野「やはり発表報道にやっぱり我々は流されてますよね
だから、それを検証したくなるという意味からいっても、小出先生のお話をお伺いしたいなあと…思いますねえ。」
水野「科学者の小出さんにこんなことを申し上げるのはなんですけど、素人のほんまかそれは、という…この直感も意味はありますよね」
小出「…あまりひどいウソを付き続けてきたわけですから、これに気がつかなければやはり、よほどおかしいと私は思います。
マスコミが果たして来た役割も、「いくらか」というような表現よりは、もっとずっと重い旗振り役を果たして来たと私には思えます。」
 
*講評の中での、マスコミの責任を小さく見せようとした姿勢の都合のよさを、小出裕章氏はしっかりと指摘しています。
 
 
水野「原子力安全協定についてなんですが。原子力安全協定というのは、自治体と原発をもつ電力会社などが結ぶものだそうで、原発の運転を停止させるというような、その停止を求める権限もあるんだそうですね」
小出「はい」
 
※ここ数日の「原子力安全協定」報道を並べておきます。
水野「で、今、全国で原発の再稼働をどうするかってのは焦点ですから。地元が同意しないと再稼働できないという条件。ということは、この地元、というのがどこからどこまでの自治体を含むのか、非常に大きな問題かと思います」
小出「はい」
水野「これまで、原子力安全協定を、ま、電力会社と結んでいたのは、原発が立地している、そこにあるという自治体だけだったんですね。で…福島第一原発の事故を見ますとその地元の範囲、は、原発が立地している自治体だけで、いいのか、というのが1つの、問題点となっていると思います。
小出さんはどんなお考えでしょうか。」
小出「…例えば、福島第一原子力発電所の場合には、大熊町(まち)、双葉町というような町に立地していたわけですね。ですから、再稼働するということになっても大熊町がうんと言わない、双葉町がうんと言わなければもちろん、できない、ことになっているわけですが。東京電力としてはその2つの町に関しては、もう、お金を山ほどばらまいて。もう反対すること…の力もないような、町にしてしまっているわけです。いつでも、好きなようにできるということでやって来たわけですね。」
水野「はい」
小出「しかし、事故が起きてしまえば、飯舘村というような、日本一美しい山村だと認められた、村。原子力発電からは何の利益も得てこなかったような村までが、全村離村になってしまうというような事になっている。」
水野「はい…」
小出「ですから本当であれば、ちゃんとそういう村々の意見も聞かなければいけないわけですが、電力会社としては自分がやりたいように、やれるように、金で操れる範囲というのは、極限化したいという、そういう思惑で動いてきたのだと思います」
平野「そうです…先生あの…先週ですね。あのー、大阪府がですね。あの大飯原発で事故をその仮定したとき、大阪の25市町村の被曝の恐れというようなデーターも、一応出してんですけども・・」
小出「はい。当然ですね」
平野「放射線放射性物質の拡散予測というものは、今回、福島の事故でもいろいろ、よくわかってきたんですけども、この…立地自治体での、その、安全協定って言うのは本当におかしいと思いまして、複数県に当然わたってもおかしくないですよね?
小出「はい、あの、平野さんおっしゃってる通りだと、私は思います、はい」
平野「ただ、それを例えば私のふるさとである四国でも伊方なんかも海岸に近いはしっこですけども、当然大分とか山口にも、安全協定結ぶべきだし」
小出「はい」
平野「あのー、玄海もそうですよね。あのー、長崎とか佐賀だけじゃなくて福岡も」
水野「あ、そっか、海を越える場合もある…わけですよね」
平野「もう、そう…そうなると、もう、日本全国全て、なんかかぶってくるような、気がするんですけどもねえ」
小出「はい、まあ…」
平野「だから安全協定そのもののあり方というもの、根本的にもう見なおさなきゃダメなんじゃないでしょうかね」
小出「はい。そのとおりだと思います。」
水野「これは、大きな…焦点の1つでしょうね。
どうもありがとうございました」
小出「はい」
 大阪市、大飯がやられたら大阪も被曝するというデータを出しており、安全協定はおかしい、複数県に渡ってもいいと平野さん言われて、平野さんの郷里の四国も、九州へ海を超える場合もあり、日本全部が被ると言われて(つまり日本全部が原発の地元になる)、小出先生もその通りと言われました。

今日のお話をお届けいたしました。