MBSたねまきジャーナル(大飯原発フィルター付きベントでも安全ではない)

4/11(水)
 永岡です、毎日放送ラジオのたね蒔きジャーナル、今日は水野晶子さんの司会、毎日新聞専門編集委員近藤勝重さんの案内で放送されました。北朝鮮のことを煽ることにより、日本で原発は要ると言うキャンペーンを張っていると、近藤さんの指摘がありました
 

 原発のニュース、野田総理、大飯再稼働の要請で、枝野氏を13日に福井に送ります。昨日政府関係者が明らかにしたことで、安全基準を大飯が満たしていると言うものです。ただし北朝鮮の衛星発射があると延期です。
 大阪府市統合本部の8つの条件、藤村氏、貴重な提言と受け止めると言っています。

 そして、小出先生のお話
大飯再稼働の政府の動き、暫定的な安全に合っている、中長期対策で、2015年度にフィルターベント設備を設置、これについて、ベントは格納容器の空気を放出するもので、格納容器は放射能の最後の防壁、外へ出すことは想定されず、しかし福島事故で原子炉が融けたら充満して格納容器が破裂するので、仕方なくベントする(バルブを開く)ものです。
しかし、ベントしたら格納容器の放射能をそのまま出すことになり、ベントするならフィルターは必須なのに、日本で沸騰水型でベントを付けたのにフィルターを付けていなかった、そんなことは起きないと思っており、ばかげたベントしかなかったのです。

 大飯は加圧水型、格納容器は大きく、ベントを付けていなかったのです
ベストならフィルターも必要で、大きな工事になり、ベントして逃がすならフィルターも大きく、高性能なものが要り、簡単に行かず、3年後までに事故が起きたらどうするのか、なのです。

 ベントを付けても安全になるかは別で、加圧水型、スリーマイル事故で格納容器に水素が充満して爆発、近くに空港があり、飛行機が落ちる危険性を考慮して格納容器が頑丈だったので助かったのですが、フィルター付きベントを付けても安全にならないのです。

 燃料棒損傷(メルトダウン)の際の水素処理装置を2013年に作るのですが、彼らはメルトダウンと言わず、一部だけ壊れた時の水素再結合を想定しており、しかしメルトダウンしたら水素再結合など出来ないのです。

 大阪府市の再稼働の条件8つ、新たな基準の元で完全なストレステストと言うものの、完全なストレステストなどない。原子炉がどこまで耐えるかで、想定したことしか計算できず、想定できないものはアウト、完全な原子力はないのです。
 使用済み核燃料の最終処理の実現が見通せるまでやらないと言うこと、大阪市がその条件を満たしたくても、そんなこと絶対に出来ない。使用済み燃料の処理は今まで出来ず、そんなものは簡単に解決できない。
つまり、それが出来ないとダメと言うのは、原子力全面撤退で、徹底的に闘うなら応援するが、どこかで妥協すると思って小出先生新聞を読まれたのです。

 この8条件、次の総選挙で判断と橋下氏言っているが、近藤さん、選挙のための8条件ではないと言われました。

 小出先生新しい本を出されて、「騙されたあなたにも責任がある」と言うもので、近藤さん、今まで騙されたと言われて、小出先生、このタイトルに、原子力を日本は進めてこの事故で、責任は国、原子力産業にあるが、小出先生も原子力の場にいて責任がある、しかし、ここまで原子力を許してきた普通の人も無罪ではない。絶対安全と宣伝したマスコミも同罪、宣伝を信じたしか仕方ないと言うとまた騙される、責任を一人一人が考えてほしいと言うことです。

 今日は小出先生のお話をお届けいたしました。

※小出先生の新刊
「騙されたあなたにも責任がある  脱原発の真実」(幻冬舎
ーどれだけ私らが、今もだまされているか、よーくわかります、イマイチ原発のことわかっていない人にも読みやすいです。(水野晶子さん)