混ぜて安全・世論調査は捏造・最終処分場合意なし(ガレキ処理)

院長の独り言 より転載させていただきます。

2012年05月29日

混ぜて安全・世論調査は捏造・最終処分場合意なし(ガレキ処理)

 北九州の試験焼却の結果が出ました
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 この結果は、一般ゴミの1/10を混ぜたにもかかわらず、
小倉北区 30ベクレル
門司区 19ベクレル
とかなりの数値が出ています。
もし、ガレキだけ燃焼すれば、300ベクレルにもなるわけで、このようなガレキをなぜ、北九州で燃やして、安全と主張するのかはなはだ疑問です。

 
そうであるにもかかわらず、北橋健治市長は「人体や農水産物への影響はなく、市民に安心いただける結果だ」と大嘘をついています。将来必ず起こる健康被害に対して、どう責任を取るつもりでしょうか。私には、「国に騙された」と大泣きをする様子が手に取るように見えます。

もちろん、世論操作も非常にお得意です。まず、得意なインターネット フェイスブック
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 いいねと言っている人ばかり。市長に表彰してもらえることでしょう。

そして、このような新聞まであります。

石巻がれきの試験焼却 北九州市民、多くは冷静
 北九州市で実施された石巻市のがれき試験焼却が25日で終わった。搬入時は反対派の抗議行動で混乱したが、がれき広域処理に関する地元団体の調査では7割が受け入れに肯定的だった。多くの市民は放射能への安全確保を前提に、被災地支援につながるがれき処理を冷静に受け止めているとみられる。

 「放射能がれきNO!」。試験焼却前日の22日朝、石巻市のがれきを積んだトラックが北九州市の保管施設を目前に立ち往生した。受け入れ反対派約40人が横断幕を掲げて立ちはだかり、搬入は夕方まで持ち越された。
 反対運動の中心となってきた門司区の主婦村上聡子さんは「被災地を助けたいと思うが、コロコロ変わる国の放射能基準への不信と、市の説明不足に怒っている」と批判の矛先を行政に向ける。特に、市民が自由に参加できる説明会が試験焼却前に開かれなかったことを問題視している。
 反対派の行動に、複雑な思いを抱く市民も少なくない。「抗議の様子を映像で見た被災地の方はどう思うのだろう。胸が苦しくなる」と門司区の主婦(35)。2人の子どもには「安全なら、助け合いの気持ちは大切だよね」と話している。
 がれき受け入れに賛成69.7%、反対8.4%。北九州青年会議所が3月、市民737人を対象に実施したアンケートは賛成派が大幅に上回った。回答では「痛みは分かち合うべきだ」「積極的に協力すべきだ」など受け入れに前向きな意見も寄せられた。
 調査結果を踏まえ、青年会議所の小田剛理事長(36)らは3月22日、広域処理を後押しする提言書を市に提出した。
 提言に先立ち、宮古市のがれき仮置き場を訪れた小田理事長は、山積みとなった家財道具などに衝撃を受けた。「10年も20年も地元に任せたままでいいのか」との思いを強くしたという。
 小田理事長は「安全ながれきの処理が被災地の助けになるなら、受け入れるべきだ。反対派ばかりが注目されるが、多くの市民は極めて冷静に考えている」と強調する。


 非常に疑問の残るアンケート結果ですので北九州青年会議所に電話してみましたが、担当者がいないのでよくわかりませんとのこと。
さすが、環境省が受け入れのためにふんだんに血税を投入しているだけのことはあります。

 
中立を装っている「青年会議所」ちょっと調べてみます。

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ほほー、なるほどガレキ受け入れに熱心

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細野大臣とも仲良し

京都でガレキ受け入れ嗄声のプラカードを持っている団体も日本青年会議所
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「絆」のプラカードは日本青年会議所JCI。から

 このようにずぶずぶの関係を持った団体が行ったアンケートのどこに信憑性があるのでしょうか。そして、それをまったく検証せずにたれ流すマスコミ。

 こういった強硬姿勢を貫くお手本となった「島田市
実は、未だに最終処分場の地権者合意が得られていません。

地権者「焼却灰撤去を」 島田市の震災がれき(2012/5/29 14:27)
 島田市が本格受け入れした震災がれきの焼却灰を運び入れた最終処分場(同市阪本)の一部地権者が29日、土地賃貸借契約の協議が終わるまでは焼却灰を撤去することなどを求める通知書を市に提出した。
 提出したのは地権者11人のうち6人。通知書によると、放射能汚染の恐れがあるとの理由で、3月31日に終了した契約は更新されていない。震災がれきの焼却灰は受け入れないと伝えた上で協議していたにもかかわらず、市は処分場に搬入。市役所で会見した地権者らは「到底納得いくものではなく、仮置き場としても一切使用しないことの確認を」と訴えた。通知書の回答がなければ契約を解消し、土地の返還を求めるとしている。
 久保田正・市生活環境部長は「通知書に回答すると同時に、引き続き理解を求めていく」と話した。
 市は25日、放射能濃度が埋め立ての基準値を大幅に下回ったとして、焼却灰2・2トンを処分場に移し、28日にはごみ処理施設に保管していた試験焼却の灰4・5トンも仮置きした。がれきにコンクリート片が混入していた問題で、岩手、静岡両県が原因を究明し再発防止策を決めてから埋める。


 
なんと、処分場の地権者合意もないまま、強引に進めていた島田市が、環境省のいう「モデル都市」であり、優等生なのです。

もちろん、北九州も同じ

がれき焼却灰 北九州市、漁協同意まだ2012年05月29日
 東日本大震災で発生した石巻市がれき処理受け入れの可否を判断するため、北九州市が実施した試験焼却で出た灰について、地元漁協から埋め立ての同意を得られていないことが分かった。一方、同市は28日、試験焼却で出た灰などの放射能濃度が独自の安全基準を下回ったと発表。漁協との話し合いの結果なども踏まえ、6月中にも受け入れの可否を最終判断する方針だ。
 焼却灰には固形状の「主灰」と粉状の「飛灰」がある。市は放射能濃度が問題がないと確認後、主灰を海上に造られた響灘西地区廃棄物処分場(若松区)に埋め立てる予定だ。一方、飛灰は一時保管し、本焼却開始後に主灰と同じ処分場に埋め立てる。
 3月の市長の受け入れ検討表明以降、市は埋め立てには地元漁協との合意が必要との立場だ。主灰の放射能濃度を放射性物質として扱う必要がない「1キロあたり100ベクレル」以下と想定し、漁協側に安全性を説明していた。
 しかし、漁協側は、風評被害を懸念。25日に会合を開き、風評被害がおきた場合の対策などについて、市の考えを聞くことを決めた。30日にも市と話し合う方向で調整中だ。
 漁協との合意がなければ焼却灰を埋め立てる見通しが立たず、がれきの本格受け入れも難しくなる。ある市職員は「事前に同意が得られればよかったが、試験焼却まで速いテンポで進んでしまった」と話している。


 
海に埋め立てられれば、当然セシウムは延々と海に漏れ続けます。放射性廃棄物の海洋投棄を行うわけですから、漁協のみならずその周囲に多大な内部被曝の影響を与えてしまいます。環境省が「セシウムは管理しているから、水に溶け出さない」との言葉を信用してしまった群馬県伊勢崎市は、今セシウムが漏れ出し、大変なことになっていますが

戸敷 土に埋めれば放射性物質は土壌に吸着され問題ないと言っているが、群馬県伊勢崎市では浸出水から90ベクレル以上のものが出た。
環境省の担当者は説明会で「処理が悪かったんでしょう」という話をされた。自分たちが指導し、問題ないと言っているのに、後になって「処理が悪かった」ではすまされない。国が「安全だ」と言う部分を、しっかりと科学的に示すことが大事ではないか。

 今後20-50年と管理が必要になると思われますが、そのような責任を単に選挙で選ばれただけの市長が負えるとはとても思えません。いつのまにこんなに無責任な人間ばかり、行政をすることになってしまったのでしょうか。

(参考)北九州漁協Fax.093-751-3955

 私の手元に来ました一通の手紙を紹介させていただきます。これが被災地の本当の声だと思います。決してあきらめることなく、抗議し続けましょう。
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