たねまきジャーナル8月28日/国会は真面目に原発問題に向きあっているのか?吉井英勝さんの警告を無視してきた国会と東電

8/28(火)

昨日の動画です。
20120827 「すきすきたねまきの会」たね蒔きジャーナル存続お願い(MBS本社前)
http://ustre.am/:1GSx0
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 永岡です、毎日放送ラジオのたね蒔きジャーナル、今日も水野晶子さんの司会、毎日新聞ほっと兵庫の平野幸夫さんの案内で放送されました。
原発で水野さんビックリとのことです。
平野さん、継続的に原発の危険性を訴えたメディアはなかったと言われました。

小規模の事故のたびに報道はあったものの、平野さんは原子力を悪魔のエネルギーと言われました。   
 原発のニュース、原子炉への活断層の影響、中には、この断層ならOKとなったのです(泣)。
保安院活断層の上に原子炉を建てたらアカンのに、弱面ならOKとしたのです(ヲイヲイ…)。
敦賀志賀原発の真下に活断層があるのに、保安院は新しい基準を提示しているのです
活断層の専門家である渡辺満久さん、その断層の区別は容易ではなく、真下にある危険性は同じ、解体される保安院の最後の駆け込みと言われています。   

 今日の特集、共産党の吉井英勝衆院議員が、こんなデタラメな国会の中で、国会はちゃんと原発事故を考えているのか?を語ります。
吉井さん、2004年のスマトラ津波で全電源喪失の具体的な危険性を指摘されていた方です。京大で原子核工学を学ばれた吉井さんのお話です。
 吉井さんは大阪の堺選出で、堺市議から始まり、3・11以前から危険性を警告されていました。
吉井さん、原子核工学に進んだのは、子供の頃戦争が終わり間もなく(1942年生まれ)、湯川秀樹さんのノーベル賞受賞が希望となり、原子核物理に明るいものを感じていた。
1953年のアイゼンハワー原子力の平和利用演説があり、単純に夢を持ち京大に行かれたのです。
当時は夢の原子力で、就職は原子核に関る真空技術に勤めたものの(国会で宇宙関係もやっている)、プラントの設計にも関り、ICを作る装置も開発されました。

 その吉井さんの警告が生かされなかったのが残念です。

 吉井さん、まず活断層を3つに分ける話について、地震学は急速に発展しており、それに期待するが、科学的にちゃんとした基準で3つに分けるのか。
法律に基づく規制委員会が始まり、厳密に審査するのに、今調査を始めたところで、大飯は動かしてから調査する。それはおかしいと言われ、認めるための基準作りを、規制委員会に任せる前に経産省がやってしまう。
背景に経産省原発輸出戦略があり、野田内閣の考えで、輸出は電力、鉄鋼、ゼネコンなどの財界中枢部(原発運命共同体)が輸出を考え、そのために日本で原発が止まっているとまずい。
規制委員会でやる前に保安院でやってしまおうということだとの指摘がありました。

 吉井さん、原発電源喪失の危険性を警告され、きっかけは2004/12のスマトラ津波、インドのマドラス原発1基が電源喪失になったのです。
それが日本の老朽化した原発を襲ったらどうなるかと、2005年以降質問趣意書、質問を繰り返し、閣議決定の文書が返ってきて、しかし巨大地震原発を襲ったら、圧力容器は中性子で脆性劣化し、古い原発だと危険+配管が多数あり、高温高圧の水が流れ、配管の肉厚が薄くなり、スマトラ地震の2004年8月に、美浜3号機の事故があり、20気圧、110度の冷却水が漏れて、5人死亡。
配管は薄くなり、それを振動実験してやらないといけないのに、ストレステストは意味がなく、ストレステストで実証実験はひとつもない。小泉内閣、四国に大型振動台があり、年間10億円の維持費がもったいないと、造船会社に売り飛ばされて、そこは用地を倉庫にしただけ、振動実験台はスクラップ(泣)
これに吉井さん質問し、地震での原発実証実験はひとつもしていないと返ってきたのです(泣)。
ストレステストだけでOKとは信頼できないのです。

 吉井さんの警告は無視され、みんな原発推進で、政財官全てが推進で、吉井さんのことは無視、
電源、志賀で地すべりによりやられたこともあり、止まった原発を冷却するための鉄塔が壊れたのに、まじめに聞いてもらえず、その結果福島で送電鉄塔地震でやられて外部電源喪失+非常用電源も2系列とも津波でアウト=全電源喪失原発が止まっても膨大な熱があり、放射性崩壊の熱が取れず、まったく冷却できない‥。
吉井さんの警告した最悪の事態になり、津波は引き波もあり、1960年のチリ地震、引き波が先に来て、三陸海岸で28mの津波があり、津波は押し波も引き波も怖いのです

 想定外の津波と言うのは誤りと黒川委員会も、国会事故調も人災と言うのに、吉井さん国会で指摘していたのを聞かなかったのです。

 平野さん、報告書を生かす動きが国会にないと言われて、吉井さん、政局がらみになり、全電源喪失メルトダウンと吉井さんが指摘したら、ひとつの原発がだめになっても、他から電源が融通されると安全委に答えられ(泣)、まったく成り立たず。
3・11以前に、ものを考え対策をしたら良かった、不作為の責任があり、3・11以降は東電と官邸の責任、冷却のため70気圧、230度の圧力容器に水を入れるため、中の圧力を下げないと水が入らないし、水がないなら海水でも冷やさないといけない、燃料棒を水で包めば放射能、クリプトンも包み込まれて、冷却していたら出てこないのに、メルトダウンして出たのです。事後の処理の問題です。

 やりようによっては安全な原発はできるかについて、歴史的に見ると、核分裂でエネルギーが出来ることは核物理のことで1938年に分かっていた。
それが平和的な基礎的研究をせずに第2次大戦になり、ナチも原爆を作る恐れがあり、アインシュタインらが提言し、平和的な利用が研究されず行ってしまった+戦後は軍事産業原発を儲けるためやり、廃棄物、プルトニウムなどの基礎研究なしでやってしまい、平和利用を否定しないが、基礎研究を進めないといけない、それを積み上げる仕事があるのです。

 平野さん、再生エネルギーを爆発的に進める必要があるということについて聞かれて、
農林漁業、地域経済が急速に発展するように、予算を組み、仕事が生み出されるようにしないと、原発依存の構造から抜け出せない、それは自然エネルギー、買取制度もあり、マイクログリッドなどで、急速に発展させないと、エネルギーで不安定になるとまずい。再生エネルギーは爆発的にやるべきで、しかし平野さん、現政権はやらないといい、理由は原発輸出、「日本国内で原発を減らすと海外に原発を輸出できない」、輸出先の技術者の育成のためにも国内に原発は必要となり、再生エネルギーを爆発的にするわけではないのです。

 原子力基本法、安全保障に資するとあり、これについて吉井さん、5月の衆院で、自公案→3党案になり、2時間の審議で通されて、最後まで読む前に通されてしまい、1969年に外務省で外交大綱の中にあり、核兵器保有しないが、製造の技術的ポテンシャルはもち、それに対する制約を設けない=再処理工場を持って作れる能力は持つが、表向きには作らないはずが、「法文上も核兵器は作れるとなった」のです。そのために安保条項が入り、2008年の宇宙基本法に、1969年の、日本の宇宙開発は平和利用に限ると言うのを消すために安全保障を入れた、JAXA法にも安保が入り、宇宙から原発まで安保を入れて、極めて危険なのです。

 リスナーより、「またやるか 原子力 漫然不安院」
あの手この手で生き残りをかける保安院に脱帽の声もあり、平野さんは悪知恵と言われました。
基準の変更では全てアウトです。   
 今日も、キーボードを叩く指が恐怖に震えました。今日は共産党の吉井さんの貴重なお話でした。