小出先生 報道するラジオ2013/4/12小出先生(汚染水問題(遮水壁、タンカー、原発安全基準)&福島の避難について

4/12(金) 報道するラジオ
 まず、千葉猛さんによる北朝鮮のニュース
アメリカ国防総省、北は核兵器の小型化を不完全ながらしたと報告。完成度は低いが、アメリカのテレビはどこもトップで取り上げています。小型化成功は事実でないと火消しに躍起で、オバマ氏は国連事務総長に、外交による問題解決を求めています。大統領が北に自制を求めたのは初めてで、ケリー氏、韓国に行き、北のケソン操業停止に、北との対話でやる、北を核保有国と認めない、非核なら対話すると言うのです。明日、ケリー氏中国、日月曜日、日本に来ます。韓国とアメリカは15日までにミサイルを撃つと見ています。
 日本のTPP参加への合意について
自動車は日本が譲歩、日本車の輸入増加を懸念するアメリカに配慮して、保険は民間との協議で、日本政府は簡保の拡大を停止します。麻生氏は数年凍結する、アメリカ有利の話。
 イレッサを巡る裁判
患者、遺族の全面敗訴です。日本の肺がん患者に効き目があるというものの、一審は警告は不十分、二審は原告の訴えを退け、最高裁も受理されず敗訴。
イレッサ大阪訴訟、薬事行政が変わらないとダメと原告は言っています
最初は、説明書の重大な副作用の4番目にあり、夢の新薬の副作用で862人が亡くなっているのです。
薬を原因とする自動車危険運転致死の法改正酒、薬物で12~15年の懲役です。
中国の鳥インフルエンザ政府は特措法を明日から施行
国内での大流行の恐れがあるなら、総理の命令でイベントを停止、しかし、満員電車の停止はしておらず、集会はアカン!となると、集会の自由がなくなり、これにより政府の目をつけた集会を潰されるのです。   

特集1、福島原発の汚染水問題
 
小出先生のお話がありました。
汚染水漏洩、漏れの見つかった貯水槽から漏れていないのに移したら3分で漏れた。配管の接続部からダメ、貯水槽も配管もダメ、これはセシウムを除いた水であり、ストロンチウムがあるのですが、1立方センチ(1cc)で29万ベクレルの意味=「水漏れの配管には近づけない」。
小出先生、いろいろな廃液を処理して放射能を捕まえるが、環境ではセシウム137なら0.09ベクレルが1cc、ストロンチウムなら0.03が限界。29万ベクレルは途方もないもので(1000万倍!)、近寄ることすらできないのです。
この廃液が皮膚についたら、すぐ洗えばいいが、長くつけているとベータ線でやけどする!今まで120トン漏れた=35兆ベクレル。
広島原爆のセシウム137の量は89兆ベクレル=広島の1/2~1/3が地下に漏れた。
今回の29万の大半はトリチウム(と小出先生思われて)、生物毒性は低いが、「恐ろしい量が漏れている」。トリチウムは水素、自然の水素は放射能なし+重水素放射能なし、トリチウムは陽子+中性子2つ、放射線の危険性は低いが、「環境に出たら水になり回収不能」、汚染水もセシウム、またアルプスで浄化しようとしても、水の中から放射能を取るにしても、「トリチウムは絶対に取れない」
 汚染水が外に出ていないと東電は言うが、いい加減なことを言っている。
「汚染水が出ていないはずはない」。

 リスナーより、
Q:今問題なのは貯水槽だけで、原子炉建屋もヤバイのか?と質問
小出先生
その通りで、原子炉建屋、他にたまり、コンクリートは割れるので必ず漏れる、これが海に出ないように遮水壁がいると言われてたのです。
 
リスナーより
Q:遮水壁は今からでも間に合うか?
小出先生
もう間に合わない。東電は海に漏れていないと言うなら証拠を出すべき
 
リスナーより
Q:タンカー案は間に合うか?
小出先生
2年間漏れてしまい、この2年の分は取り返しはつかないが、これからも汚染水は出る。タンクでは間に合わない=「タンカーは一刻も早くすべき」
 汚染水は出続ける。融けた炉心がどこにあるか分からず、ひたすら水をかけるしかない。水をかけたら溢れて、これまでも、これからも溢れる。
 
東電は400トン1日に要り、6月以降は分からず、福島の敷地に限りはあり、いつか破綻する。廃炉40年で出来ないが、40年汚染水は出続ける(泣)
どうしたら廃炉、安心できるか分からない、何十年、100年かかるかも知れない
 
 規制委、事前にOKを出しており、規制委は無能。規制委、原発の基準案をまとめ、小出先生、「今福島の事故が進行中で事故の原因が不明。地震も原因の可能性があり、その調査も東電が妨害しており、対策の決めようがない、どうしたら、基準が出来るかは不明事故は予想できない原発事故は悲惨であり、原子力から足を洗うべき」。
対策が取れるなら、それがちゃんとするまで止めるべきなのに、規制委はそこまで力を持っていないのです
平野さん、汚染の凄まじい単位を感じ、規制委の怠慢、東電に当事者能力なし、国が率先して、他の電力の技術者も招いてやるべき、怠慢。海の汚染は進行しており、魚に数万倍の数値で、東電の数値は信用できないと言われました
 
特集2 福島県浪江町のリポート
小出先生のお話で、原発事故は終わっていない。ねずみで停電、本当にどうなのか?リスナーより、東電の対応に嫌気がさしたとあり、他方、安倍総理、福島の復興を加速させるとして、避難民を自宅に戻そうとしているが、本当に戻れるのか、亘さんがスタジオで報告です。
 福島で避難区域の再編が進み、警戒区域解除、原発からの同心円でなく再編し、住民が将来もとの家に帰れるのか?
浪江町の菅野さんのお宅、北西部で、飯舘村の近く、原発から27km、爆発して、SPEEDIの公開がなく、この津島地区にみなさん避難され、菅野さん、多くの避難者を受け入れたのです。とりあえず、津島に行くようにとなり、親戚、友人他を受け入れて、この人はどなたという感じで、27人家に来て、生まれて3ヶ月の赤ちゃん、2歳の子供もいたのです。
 ところが、もっと遠くに避難しないといけないと、12日に野菜を畑に取りに行ったら、怒鳴っている人がいて、車があり、防毒マスクの人がなぜここにいる、早く逃げろとなったのです。ここは危ない、放射線量が高いと言われて、頼む逃げてくれと言われて、その人は東電関係の人の模様です(誰かは分からずじまい)
平野さん、白い防護服の人に逃げろと言わせたのは誰か、それをあいまいにしていてはダメ、一つ一つ検証して知るべきと言われました。
 
これは1号機の爆発した頃であり、先月この番組に出られた浪江町の方も同じ証言をされ、防護服の人が浪江町を訪れて、住民に逃げろと言われて、菅野さんの家に避難していた人はもっと遠くに逃げて、放射能が津島地区に来ていたのです。
菅野さんのところは計画的避難区域になり、ここでは暮らしてはいけないが、出入りはOKで、菅野さんも月に1度行かれていた、それが、帰還困難区域になり、長期帰れないもので、住み続けると50ミリシーベルト/年被曝するのです。一般の人の限度の50倍、立ち入りは制限されるのです。これまで普通に出入りできたのがおかしいが、2年経って入れなくなったのです。
 3月に亘さん浪江町に行かれると、役場への道、繁華街があり、店もあったのに、家は全壊、余震でだんだん潰れ、2年前の3・11から時間が止まっているのです。
港は津波の被害そのまま、宮城、岩手では瓦礫の撤去はされているのに、福島はひっくり返ったまま、線量が高くて、何も出来ない、余震のたびに崩れているのです。
 海岸を歩くと、壊れた鉄塔が原発、高くそびえていたのが吹き飛んだ(10km圏)、復興などない、死の町。亘さん、原発の見えるところに立つと怖い。えぐれており、放射線量は福島市内より低いものの、避難指示解除でも、皆さん原発を見ながら暮らせないのです。
 浪江町の中心、避難指示解除準備区域(いろいろな言葉を使う)、避難指示はそこで生活してはいけない。寝泊りは出来ないが、金融機関、ガソリンスタンドはOK、家のある人は立ち入りOK、これから除染、復旧をすると言うものの、元のところに帰れるか?どんなことがあっても帰りたい、少しずつ帰りたい人と、政府の行う除染、賠償の問題があり、帰って何をするのか?家庭菜園も釣りも出来ない、孫も帰れないという人もいて、またみんなのいないところに帰れないとあきらめている人もいるのです。
 
この3人の方は出入りできる地域なものの、避難指示解除で帰りたいかは4割、判断不可は3割、戻らないが3割です。平野さん、年代により答えも変わるが、子供も流出しており、将来のある若い世代は戻らない選択=人口が減る、この人たちの生活をどうするか、政府が見せていないのが問題移住のために国がプランを出すべき。線引きしても、帰宅困難区域、簡単に線引きできない、人々の生活をどうするか、将来像を行政が作れと言われました亘さん、皆さんのお気持ちを考えると大変で、大変に迷っておられるのです。

 そして、菅野さんの自宅、先月まで出入り自由であったのに、今は帰るなとなっています。
3月に亘さん、菅野さんに連れて行ってもらい、180年経っている木のにおいの家で、福寿草もあった。そんな冬を過ごしており、このまま暮らせそうなのに、放射線は高く、モデル除染の対象となり、線量は1/3になっても、庭で2~3マイクロシーベルト/時間あり、帰還困難区域、菅野さんこの家では暮らせないと、お墓参りを兼ねて帰られ、「悔しい。」と。菅野さん、この家で農業をし、デイケアをしたかったのに、事故で全てが台無しなのです。
 亘さん原発事故がどれだけ人の生活を破壊したか?自然、暮らしが壊されたところに人が戻るのは無理であり、平野さんも、健康障害で戻ってはダメ、
除染を効果があると国はいうが、思ったほど下がらず+莫大な費用が要る+取り除いたものの場所なし、被害者に一番の痛みを押し付け、それを取り除いていない、復興という言葉はしらじらしいと平野さん最後に言われました。
 
小出先生のお話と浪江町のお話があり、リスナーの感想が殺到、「家に帰れない人、死の町と言わないと責任がとれないというのに絶句」
この国は事故にあってもまだ原発推進
本来責任を取るべき人が、取っていないと言われました。