東京の友人達 「人生に大切なことはすべて彼女から教わった」

東京の友人達に会いに行ってきてから1ヶ月以上経ってしまいました。
もう1人の大切な友人のことを書いておきたいと思います。
「人生に大切なことはすべて彼女から教わった」というタイトル
末盛千枝子さんの「人生に大切なことはすべて絵本から教わった」という本のタイトルをお借りしました。m(_ _)m    ↑ (この本はこの本ですばらしい本でした!)

前の記事にも書きましたが・
彼女は私の「人生の師」と呼ばせていただきたい方。
彼女から教わったことは、今思うと、人生で大切なことばかりだったと思うのです。

まずは、健康面で・・

実家は、合成洗剤に市販のシャンプー、添加物もお構いなしという家庭。
でも、彼女からその危険性を色々教わって、よかったです。
子どもを持った時にもずいぶん勉強しました。
本棚を探すとまだ勉強した時の本が・・・。
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子育てをする上でも、こういった知識が、子どもを健康に安全に育てるのに
どれだけ役に立ったことか・・。
ついでに、薬や病院のお世話にはならない方が良いということも・・。・
子供達は、全員予防注射も全く受けずに、食事に気をつけるだけで、
病気もせずに健康に育ってくれました。
20代初めに彼女に出会えたことに感謝しています。

映画や美術への興味も彼女から・・・・
彼女自身が芸大出身の画家、絵画教室なども持っていました。
私の家は、極端に厳しく、学生時代は映画も旅行も一切認めてくれない家で、
母親は花嫁修業をして、良いところにお嫁に行くのが女の幸せという考え方。
私は思いきって家を出て、彼女と一緒に、映画や美術展などを見にいくようになり、自分の世界がやっと開けた感じがしました。
クリスチャンの友人が、「本当の花嫁修業は、本を読み、映画を見て、人生をよく知り、心を養うことだよね・・」と。  本当に、そう思います。

彼女とは、よく話をしました。そんなところから、社会への関心も・・・・

*彼女が、職場に交通費の支払いを求めて、署名運動をし、その責任をとって辞めたことは、前の記事にも書きました。

曰く、「不当なことに対してはキチンと声を挙げないといけない。そうしないと世の中の仕組みは変わっていかないから・・。」
自分が正しいと思い、必要なときには、ちゃんと行動で表す人でした。

食卓では、父がよく社会について話をしてくれましたが、受け身的な聞き方だけで、自分から調べたり、積極的に関わったりするような思いは持っていませんでした。
そんな私が、原発事故以降、変わってきたのは、若い頃の彼女を見ていたからかもしれないな・・と思います。

人に寄り添う & 仕事はお金よりも人のために・・。
彼女の価値観はこんなところにあったのでは・・と思います。

彼女から教わったこと
苦手な人とは真っ先に仲良くなることを心がける
時間をかけて、相手を理解しようと務めればきっとわかり合える
(相手を理解しようと務めれば・と言うところが大事ですね。)
困っている人には徹底的に寄り添う
 聞きたくもないような愚痴さえ、「私には何でも話して良いよ」と言う彼女。
 悩みもずいぶん聞いてもらいました。
 
j結婚して東京を離れても、彼女に相談すれば、忙しい中、便せんに20枚以上も返事を書いて送ってよこされたのにはびっくり!その誠実さに頭が下がります。
 
これは、私にだけでなく、誰に対してもそうなのです。

<彼女の仕事>

★彼女の絵画教室は、お金を稼ぐためというより、絵の楽しさを教えるための教室。
 今も、教室は続けていますが、お金のことより、生徒のために一生懸命。
自閉症の男の子を相手に、授業以外にも一緒にいる時間を作って、
彼をいかに彼を楽しませようか・・と考えながら、関わり続けています。

★東京で再会した時の彼女の言葉

「今の私は、昔よりも、ずっと良い先生になれているような気がするの」

彼女は、昔も、生徒からも尊敬され、慕われる、十分良い先生でした。
だから、彼女がこんなことを言われるのは、長い間の絵画教室での仕事が
どんなに良いものであったのだろうか・・と思われました。
おそらく、どの生徒にも、家族のように寄りそってこられたのだろうな・・と思います。

寄り添うということ・・・

それは、彼女と娘さんのことが書かれた本からも感じられました。

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ピアノを勉強する娘さんが、お母さん(彼女)が絵画教室で関わっている
自閉症ワタル君に、ピアノの楽しさを教えたいと思うようになります。

でも、思うように楽しんではくれないワタル君に苦労する娘さん。

お母さんとはあんなに楽しそうにはしゃいでいるのに・・・

そこで、お母さんが言っていた言葉を思い出します。

遊んで楽しむことが、絵の勉強につながるんだよ。」

娘さんは「そうか・・。音楽も楽しんでもらえば良いんだね。」

いろんな曲を流し、ワタル君の好きそうな曲は一緒に手をつないで
歌って踊ったという娘さん・・こんな優しさはお母さん譲り

ワタル君もしだいに音やリズムを楽しむようになります。

・お母さん(彼女)は、ワタル君と一緒にお散歩するときもワタル君の表情を見ながら、何に興味があるのか観察しながら、たんぽぽの綿毛を一緒に飛ばしたり、簡単な即興の歌を作って一緒に口ずさんだりしていました。

娘さんは、お母さんが口ずさむ即興でつくった歌を聞いてはしゃぐワタル君を見て、
「お母さんってさすが・・。母のしていることは、仕事を越えている・・。ワタル君が楽しめるように、心を配って寄りそっている・・」と、その優しさを実感します。

お母さんの作った歌をピアノで弾いて聞かせると、大喜びするワタル君
そのうち、ワタル君は触ろうともしなかったピアノに興味を示します。

1年前に絵画教室に来たときのワタル君は、自分の興味のあることしか反応もなかったのに、お母さんに慣れてくるとよく笑うようになり、表情も豊かになりました。
そして、娘さんのレッスンにも楽しそうな様子を見せ始めます・・

「私にも慣れてくれたのかな?」と言う娘さんに
「あなたもワタル君に慣れてきたのよ。
こちらも好きにならないと、心は寄り添えないからね。」
ハッとする娘さん。

そして、ワタル君に「寄り添う」気持でレッスンを続けていくうちに、ワタル君は、
簡単な曲を娘さんと一緒に弾けるようになりました。
レッスンが始まって9ヶ月目のことでした。

自閉症のワタル君は、人生において「ピアノ」という好きな分野ができたのです

✿彼女も娘さんも、良い仕事をされているなぁ・・と思いました。
決して、お金にはならないけれど、自閉症のワタル君によりそって、
楽しい世界を開くための努力を惜しまずに関わっていく。

1人の人間を幸せにできるのは尊い仕事だと思います。

人に寄り添うとは簡単なようで、なかなかむずかしい。
上から目線ではなく、同じ立場に立ってみる、
相手に愛情を持って接し、同じ方向をみるということでしょうか。

彼女の仕事ぶりを見て
仕事とは、本来人の役に立つ為、あるいは人を幸せにする為にあるものじゃないかな・・と思いました。お金は、そのための報酬です。

仕事は、お金の為より、人の幸せのためにしたい。

彼女のそんな仕事への姿勢が好きです。


後半は彼女と娘さんのピアノについて書きたいと思います。
2日ほど留守にしますので、記事はお休みします。

長い文章を読んでいただき、ありがとうございました。