フクイチの廃炉,できないことをできるように話すのは詐欺ではないか

できないことをできるように話すのは詐欺ではないか

なんかね、日々、メディアに流れる「福島第一原発廃炉に向けた作業」…
なんていうナレーションを聞いてると、フクイチの廃炉ができる…という前提で
話をされてるような気がすんねんけど…(例えば、こんなの↓)

溶け落ちた核燃料取り出す新たな方法を提示(日本テレビ系(NNN) 4月10日)

 廃炉作業が行われている東京電力福島第一原発で、溶け落ちた核燃料をどのように取り出すのかについて、新たな方法が示された。

 福島第一原発の1号機から3号機では事故で核燃料が溶け落ち、どこにどれだけあるのか、今も詳細は分かっていない。廃炉作業においては、この溶け落ちた核燃料を取り出すことが最大の課題となっている。

 政府はこれまで、原子炉の中を水で満たし放射線を遮った上で、溶け落ちた核燃料を取り出す「冠水工法」を掲げていた。これに対し、政府の方針に技術的な提案などを行っている原子力損害賠償・廃炉等支援機構は、水素爆発で損傷した原子炉の補修が難しく、水で満たすことができない場合、水で満たさずに原子炉の上か横から溶け落ちた核燃料を取り出す新たな方法の概要を9日、正式に提示した。

 機構は今後、政府と協議した上で、各号機の原子炉の損傷や溶け落ちた核燃料の状況を精査し、どの方法をどう用いるのが良いか、2年程度で結論を出したいとしている。

この記事のなかでは、「「福島第一原発廃炉に向けて」

原子炉圧力容器の底を突き破って、外側の格納容器にまで達して、現在では固まっているであろう、

「溶け落ちた核燃料の取り出し方」をいろいろ考えてます…というコトが伝えられてるわけですが

ボロボロに壊れて、ガレキという障害物がいっぱいある格納容器の底に

「不規則に飛び散って固まってる」核燃料を取り出す…なんてことがホンマにできると思う…?


もし、「廃炉」という言葉が、フクイチの原発施設がすべて撤去されて

敷地が更地になる…かのようなコトを指してるんやったら、そんなの最初から不可能で、

不可能なことをさも可能であるかのように話してるのは詐欺みたいな話やろ…と、

ぼくは前から感じてんねんけど、なんでそんな話になってんのか…とゆうたら、

それは、こういう理由ですわ↓

ゼネコンは、原発を作っては儲け、事故が起きたらまた儲け、どんな事があっても儲けるところ」小出氏
(『ウィンザー通信』より)

(加えて、フクイチの「廃炉」は無理だ…なんて正直なことを言うたら
 反原発世論が今より盛んになって困る…という自民党の「政治的事情」もあるとは思います)


で、また今、溶け落ちた核燃料の状況や場所を確認するためのロボットを開発…

なんていうニュースも入ってきて、なんか、

廃炉に向けてやってるぞ」というジェスチャーを必死でしてるみたいやねんけど

実際に廃炉作業を統括する東電の「福島第一廃炉推進カンパニー」のプレジデントの増田尚宏氏は

NHKの海外向け番組でのインタビューに答えて

「何ができるのか、何ができないのかもわからない」

「そもそも廃炉が成功するかわからない」

…と、誠に正直なコトを言うてはります

(加えて、この番組の冒頭ナレーションでは、「東電は後退に次ぐ後退を繰り返している」と言うてますし…)

(「
福島第一原発事故についての東京電力のホンネを伝えるNHKの英語ニュース
 『村野瀬玲奈の秘書課広報室』より)


NHKが英語放送では、こういう「正直な情報」を流していながら

日本語放送では、こんな情報を流してくれない…というコトも含めて

フクイチの「廃炉」ができるかのような前提で「時間とお金を浪費」するのは,
市民を欺く「詐欺行為」だと思います