おすすめの本「戦争するってどんなこと(1)」ダグラス・ラミスさんからのメッセージ

 

ダグラス・ラミスさんの本「戦争するってどんなこと」

中学生向けに書いてありますが、今の危ない時代に、ぜひ大人にも読んでほしい本です。
沖縄のこと、戦後の政府が決して民主主義ではなかったこと,日本の戦後の歴史の流れなどを解説、ラミスさんの平和思想にも心打たれるものがありました。
ラミスさんは、あの「9条を抱きしめて」のネルソンさんの友だちであり、ネルソンさんに
憲法9条を伝えたです。この2人の平和思想の基が憲法9条であることを嬉しく、また誇りに思えます。この本のことを、少しずつ紹介させていただこうと思います。
もっとも、買って読んで戴くのが一番良い方法ですが・・
長くなりますが、最後まで読んでいただけると嬉しいです

ダグラス・ラミスさんのこと

彼は1936年生まれ。24歳で海兵隊に入隊
国を守るためには軍事力は必要だと考えていた。
戦争するとはどういうことかをわかっていなかった。
*戦争とは…集団暴力、大きな組織を作り武器を持たせて戦う。
 交戦権とは人を殺し財産を破壊する権利、兵士が殺人しても殺人罪にならない

運よく戦争に行くことがなかったので、日本人が「二度と戦争には行かない」と言う感覚がわからなかった。
しかし、敗戦後の日本の焼け野原を見れば、軍事力では、国を平和にすることも守ることもできない職業軍人でもわかったはずである。

反戦運動が始まり…日本の平和憲法9条から大きく影響を受けた

戦後の日本とアメリ

戦後の短い期間に、アメリカは日本国民と連帯して日本政府を変えようとした
アメリカは第二次大戦後の一時期平和主義的思想を持つようになったという説もあるが、
まず、日本の軍事力をなくそうと考えた。
そして、国民は政府に抑圧されていたので国民と連帯して国家権力を減らす憲法を作った
日本国憲法の特徴は最初のⅠから40条のほとんどが国家権力を減らすことを定めている。政府がやってはいけないことの中には、戦争をしてはいけないことも入っている
しかしその後アメリカ政府の日本に対する態度が変わり始める。
ロシアとの冷戦が始まったからである。
アメリカは日本が戦争できない国ではなく、ソ連との戦いに役立つ国にしたくなった。
しかし憲法があるので9条を無視することはできない。
もう少し遅かったら9条はなかった。
公戦権を認めない憲法は、冷戦前の限られた時期だからできたといっても良い。
アメリカは9条をを入れたことを早い時期から後悔した。
1950年朝鮮戦争のとき警察予備隊が作られる。
ここから憲法との矛盾が始まった。
軍事行動ができない自衛隊の存在は、
軍隊を持たない方がいいという平和思想を持つ人たちが、軍隊を持ちたい人たちと闘ってきた結果といえる
なぜなら…現在を含め戦後のほとんどの期間、日本政府と政府支持者は平和思想を持っていなかった。
戦争の時代に生まれた平和思想を持つ勢力は国民の中にある
平和勢力は戦後ずっと日本の中の平和思想を持たない勢力と対決して闘ってきた。
(少しずつ負けてきているが、)まだ9条は残っていて抗戦権のもとで、日本は人を殺していない

小さい国は軍隊を作っても勝てない。
日本国憲法を世の非常識と言う人がいるが、では、その常識はどのような世界を作ったか?
「すべての国家は正当な暴力の権利として公戦権があるという考え方」が
20世紀の歴史を作った。

それは国家の暴力によって殺された人が史上最大の世紀となった。
れほど人々が政府の暴力によって殺されたことは歴史上なかった。
同時に軍需産業がこれほど巨大化したのも二十世紀である