IS人質事件 政府検証委員会が「政府の対応に誤りはない」と !?

IS人質事件 政府検証委員会が「政府の対応に誤りはない」と !?

 湯川さん、後藤さんという二人の尊い命が無残にも奪われる結果となったIS人質事件について、政府の検証委員会の報告書がまとまり、21日、提出されました。
 それによると「政府の対応に誤りがあったとはいえない」というものでした。
 
 しかし人質がいるにもかかわらず中東に出かけて、カイロではISと戦う国への資金援助を謳いあげ、イスラエル国旗のもとでネタニヤフ首相と会談して、国の内外で「テロには屈しない」と繰り返し宣言するという安倍首相の行為は、アメリカには大いに気に入られたに違いありませんが、ISにとっては人質の身代金を吊り上げついには殺害に至らせる何よりの口実をなりました。
 また事態の収拾をヨルダンに委託したのも基本的に間違っていたと識者たちが語っているところです。
 それらの何処にも誤りはなかったというのでしょうか
 
 あの事件で明らかにされたことは、安倍政権下では人質は絶対に生還できないという事実でした。しかもそれがメディアと各政党が沈黙する中で進行しました。
 そうしたことについて何の反省もないまま、これで終わりにしていいいのでしょうか。
 
 あまりのことに力も抜けてしまいますが、その一方で『既視感』ともいうべき「またか」と「やはり」の念は拭えません。これまでも政府の立てる委員会のことごとくが政府の意に沿う結論を出してきたのでした。微妙な問題であれ黒白の明らかな問題であれ常にそうでした。
 今回のように政府側の責任者が10人も顔を揃えているのであれば、当然の結果なのでしょう。それなら茶番というしかありません。
 
それにしてもいわゆる5人の「有識者」は一体何を主張したのでしょうか。有識者といっても見る人が見ればみな色つきなのでしょうが。
 
 「世相を斬る」のあいば達也氏が怒りのブログを発表しています。 
 +西谷文和氏のブログを追記
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世界の笑われ者 政府の検証?こいつらバカか、恥を知れ!
世相を斬る あいば達也 2015年05月22日
情けない政府、恥知らず、こういう政府なら、どんな嘘でも平気で言う。どんな酷いことでもしてしまう。まさに、日本と云う国、否、安倍政権の「資質」否「宿痾」をここに見た思いだ。どれ程、誹謗中傷しても飽き足らないほど、恥ずかしく、情けない、日本人の魂が抜け落ちた、精神構造である。このような政府であれば、国民に、どれだけの被害を与えようと、塗炭の苦しみを、嘘と強弁と言い逃れと、詭弁を弄して、己の非を認めることはないだろう。 
 
沖縄県民を犠牲にするに配慮などするはずもない、福島の被災者を騙すなど朝飯前だ。きっと、戦争をしていても、戦争なんてしていない、人道援助だ、後方支援だ、難民救済だ、何でもかんでも並べ立てるのだろう。この“政府による、政府の為の検証委員会”なんて、どこのどいつが開催したのか?

政府側検証委員は全員、罪人である安倍官邸を誤った方向に導いた危機管理関係の人物たちであり、5人の恥知らずな有識者と云うのは、池内恵東大先端科学技術研究センター准教授、長有紀枝・立教大教授、小島俊郎・共同通信デジタル執行役員、田中浩一郎・日本エネルギー経済研究所常務理事、宮家邦彦・立命館大客員教授以上の5人だこいつら、まさか間違っても報酬など得ていないだろうな?
 
安倍の,金を散在し、ISを刺激し、激怒させ、名指しで「お前の所為で殺すことにした」とまで言わせるような演説で悦に入った安倍首相の発言は、人質事件に何ら関係ない。
そんないい加減な馬鹿げた結論した出せない検証委員会をなぜ開いたのだ?
事件の経緯なども「特定秘密」を持ちだして、何ひとつ具体的検証内容が示されていないのだから、嘘を作られても判るも判らぬもない、ただ、出席を取られて、ハイと返事したら金が貰えた。
本当に、昔から、こんなに日本の政治家って低級だったのか。有識者なんて、まったく信用に値しないが、このような役目を引き受けた時点で、有識者と云うより、タカリ族以外の何者でもない。
 
おそらく、この耳を疑うような恥ずべき行為をしなければならなかった目的は、このように国民が、グローバルに世界展開していく上において、国民の安全確保のためにも日本独自の「諜報機関(対外情報機関)」の必要は喫緊の課題だ。答えをそこに持って行く為だけの、「人質事件」は出汁であり、外務・防衛・警察・内調の組織拡充戦略の一環として行われたに違いない。その証拠ではないが、官僚たちの悪巧みなのは明白で、安倍晋三菅義偉中山泰秀ら政治家の聞き取りせず、「蚊帳の外」のアリバイ作りにも余念がない。まさに「警察国家」の体裁は整うわけで、その組織を安倍や菅のような奴らが利用しはじめたら、国民の生命も財産も、守られることは一切なくなる。 
IS人質事件の対応「誤りあったとは言えない」 検証委 
朝日新聞 2015年5月21日
 過激派組織「イスラム国」(IS) による邦人人質事件で、一連の対応を検証してきた政府の委員会が21日、報告書を公表した。外部の有識者の意見をもとに、「政府の判断や措置に人質救出の 可能性を損ねるような誤りがあったとは言えない」と結論づけた。その上で、政府が取り組む課題として情報収集体制の強化や、危険な地域への渡航抑制などを 掲げた。 報告書は今後の課題を挙げながらも、「問題はない」「適切」といった評価を繰り返し、政府の対応を追認するものとなった。
 委員会は2月上旬に発足し、警察庁出身の杉田和博官房副長官をトップに官僚10人のメンバーで検証を進めた。中東や危機管理が専門の有識者5人からも意見を聞いた。報告書をとりまとめた21日の会合では、菅義偉官房長官が「指摘や課題を今後の施策に反映していく」と語った。
 報告書は事件を経過に応じて3段階に分け、ISに拘束された会社経営者の湯川遥菜(はるな)さんとフリージャーナリスト後藤健二さんの解放に向け、情報収集や分析などに問題点がなかったかを検証した。
 第1段階は、湯川さんがシリアで行方不明になった昨年8月から、後藤さんの妻が後藤さんを拘束した犯行グループからのメールに気づいた12月3日までの期間。後藤さんに対して、外務省は渡航を取りやめるよう3回説得したが、「思いとどまらせることはできなかった」とした。有識者から「解放のためにできることは限られており、危険地域への邦人渡航の抑制が重要だ」との指摘があったと盛り込んだ。
 第2段階は、ISが今年1月20日に2人を拘束した映像を公開するまでの期間。安倍晋三首相が1月17日にエジプト・カイロで「ISIL(ISの別称)と闘う周辺各国に総額で2億ドル(約236億円)程度、支援を約束する」と表明した演説が、ISを刺激した可能性を検証した。
 政府は、ISが人質を拘束している可能性について「排除できない」としながらも、「テロとの闘いを進める中東諸国に人道支援を表明することが重要との考えに基づき、様々な観点から検討した」として、問題はなかったとした。
 映像が公開された1月20日以降については、政府がISと直接交渉しなかった理由を検証。ISは「理性的な対応や交渉が通用する相手ではない」とした上で、関係各国や現地の部族長らあらゆるルートを活用して「最大限の努力をした」と結論づけた。
(菊地直己)
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《IS邦人人質事件》 ISは1月20日、湯川さんと後藤さんを拘束したとする映像をネット上に公開し、72時間以内に身代金2億ドルを支払うよう要求。同月24日には湯川さんを殺害したとする画像を公開し、後藤さんの解放条件としてヨルダンで収監中の死刑囚の釈放を求めた。ISは2月1日、後藤さんを殺害したとする映像を公開した。
 
■政府検証委員10人 
委員長 内閣官房副長官(事務)
委員長代理・内閣危機管理監     
     ・国家安全保障局長    
     ・内閣情報官 
委員
内閣官房副長官補   
国家安全保障局次長   
警察庁警備局長   
・外務省大臣官房長   
・外務省中東アフリカ局長   
防衛省運用企画局長
有識者(5人) 
池内恵(さとし)  ・東大先端科学技術研究センター准教授(イスラム政治思想史) 
・長(おさ)有紀枝 ・立教大教授(NPO法人「難民を助ける会」理事長) 
・小島俊郎       共同通信デジタル執行役員(リスク情報事業部長) 
・田中浩一郎     日本エネルギー経済研究所常務理事(中東研究センター長) 
・宮家邦彦       立命館大客員教