いったい、何のために出すのかね…戦後70年談話

いったい、何のために出すのかね…戦後70年談話

こういう記事を読むと、戦後70年談話をなんで出すのか(=出さへん方がええんやないのか)…と

真剣に思ってしまいますわ…

70年談話 首相、有識者懇に注文 報告書「まるで添削」 問われる中立性(北海道新聞:07/22)

 安倍晋三首相が戦後70年談話に関する有識者懇談会「21世紀構想懇談会」の報告書を、原案段階から点検し文言の修正などを求めていたことが21日、分かった。政府関係者が明らかにした。首相が談話への反発を予想し「幅広い専門家の声を聞く」として立ち上げた懇談会の報告書に、自らの意向を反映させることで、その中立性や客観性が問われることになりそうだ。

 関係者によると、首相は報告書の原案に断続的に目を通しており、各テーマごとに数カ所ずつ、文言の再検討や修正を求めてきたといい「まるで添削だった」と述べた。

 具体的には、懇談会側は戦後50年の村山富市首相談話の核心部分である「植民地支配と侵略」に関し、日本の侵略行為を認めるべきだという委員が多かったことを踏まえ、報告書に盛り込む方向で原案を作成。これに対し、首相は「日本の植民地支配にはネガティブ(否定的)な面は当然あるが、よい面はなかったのか」と指摘。周辺を通じ、懇談会側に首相の問題意識として伝えた。

 首相は先の大戦での日本の侵略行為について、功罪両面を報告書に盛り込みたい意向とみられるが、懇談会側は「あの歴史は美化できない」などと回答した。

 このほか、首相は中国や台湾との関係に関する部分に「民主化」との表現が使われていたことを挙げ「中国は民主化していない」と再検討を要請。「こうしたフレーズは入れない方がいい」など特定の文章の削除を求めたこともあったという。関係者は「首相の問題意識は正しい部分もあったが、首相がここまでやるかというほど原案を1文字1文字を見て、疑問をぶつけてきた」と明かした。

 報告書の実質的なまとめ役を担う北岡伸一座長代理は21日の会合後、記者団に対して、首相が懇談会の議事録を細かく点検していることを認めた上で、原案への関与については「なかった」と否定した。

ぼくはもともと、安倍ちんが自分の出す談話に関してなんでわざわざ「有識者会議」をこさえたのか、

それ自体がよくわからんかったんです

(そやかて、「自分の談話」ぐらい自分で考えたらよろしいですがな…)

その疑問は、安倍が有識者会議のメンバーに「歴史改ざん(≒過去無反省)派」の人たちをぎょーさん(たくさん)入れたことでますます大きくなり、

これはとんでもない「会議」になるな…ということは、その会議がまとめる報告者はとんでもないもんになるな…

ということは、結局、とんでもない談話が出てくるな…と、めっちゃ悪い予感がしとったんです


そして…

ぼくの悪い予感を遥かに上回る振る舞いを安倍ちんはしてるようで

あれだけたくさんの(…というか、中心メンバーはすべて)歴史改ざん派で固めた会議の報告書さえ

「ボクちんは気に入らない」…と、いちいち注文をつけて自分の意に沿うように添削してるそうです

(それなのに、北岡座長は原案への関与について「なかった」と否定してる…ってゆうねんから
 あの人は、過去の歴史のみならず、現在のことまで事実を認める姿勢がない…という呆れた話)


ぼくはもともと、「有識者会議」なんてものは、

安倍談話の責任の所在をあいまいにするためのもので

安倍がろくでもない談話を発表した後に内外から批判が起きると

安倍は「有識者会議の報告書を尊重しただけだもん」…と自分の責任を回避し、

責任者会議も「自分たちは談話の材料を提供しただけで、最終的な文面は安倍首相が決めた」…

という「責任の投げ合いっこ」になることが今から見えてるんですが、安倍は結局、

歴史改ざん派が多数を占める会議のまとめた報告書の内容でも気に入らない…と言うとるんですな

(…って、これはもうすごい談話が出てくるんとちゃうんか!?)


安倍はアメリカの上下合同委員会での演説では、ごく簡単に過去の「痛切な反省」を表明し

過去への言及はそこそこに、「戦後の平和の歩み」の話を延々と続けたわけですが

その傾向は戦後70年談話でよりいっそう強くなり、「反省」はそこそこに

「戦後の平和の歩み」と日本が世界(特にアジア)に対して果たした役割?を強調するようで

そんな談話なら、「出さない方がマシ」だと、改めて思います