戦争法案関連…立憲主義を否定すると…

2015-07-27

戦争法案関連…立憲主義を否定すると…

ひとさまのtweetから…

憲法に違反するからって何か問題ある?」と言う人もいるけど、今後外国から無茶な要求されても「憲法に違反するから、それはできません」と拒絶することは一切できなくなる。「おたくの国は都合悪ければ憲法の解釈変えられるんでしょ?」と言われてしまう。立憲主義が機能しない国になるのは大問題。

戦争法案が仮に成立したとしても、違憲の法案が合憲になることはない…とはいうものの

「明らかに違憲の法案」を立法府が成立させる…ってことになると

それは「この国は立憲主義ちゃうで…」というコトを内外に示すことになります

(「立憲主義ちゃう」=「立憲主義と違う」という意味です)


立憲主義は(特に政治)権力が「憲法を守ります」というルールですから

「この国は立憲主義ちゃう」ということになると、

政治権力が憲法を守らない国になる…ということで

ひとくちで言うたら「この国にはルールがない」…ということになります

(そやかて、国として一番大事なルールをないがしろにするってことなんですから)


憲法っていうのは「国内的に最高法規」だから、基本的に国内的効力しかないんですけども

それは対外的には「この国の一番大事なルール」を示してるわけで、他国から見ると

「この国は憲法に書かれてる内容は守るんだな」…という信頼を与えてもいるわけです

だから、言ってみれば憲法は国としての「対外公約」という側面もあるところ

政治権力が憲法を守らない国…ということになると、

それは、憲法という大事な対外公約も守らない国…ということになって、

「この国は憲法さえ守らないんだから、この先、何をするかわからん…」という不安を与えることになりますわ


それは、周辺国をはじめとする他国の(正当な)疑心暗鬼につながり

ますます他国は日本を信頼しなくなり、信頼できないから日本に備えようとする…

となるのは、もう確実です


とすると、戦争法案の内容もさることながら、立憲主義も守れない国…になってしまったら

今よりも余計、安全保障環境が悪化することになる…とぼくは予想するんです

(これくらいの想像はできないわけではないので、自民党政権はそれを意図的に狙ってるのかも知れません)


「平和安全法制」と言いながら「違憲の戦争法案」を提出し、立憲主義のない国にするとどうなるか…

それは、日本の「平和と安全」に資するどころか、逆に悪化させることに繋がる

だから、この法案は「平和安全破壊法案」でもある…ということですね




…と、ここで終わってもうたら、あかんかってん…(って何やねん、それ…)

昔、湾岸戦争のとき、アメリカ大統領から「軍隊(自衛隊)を出せ!」と当時の海部首相が迫られた際に

海部さんが「日本は憲法9条があるので自衛隊を海外に出すことはできない」として断った…

という話は有名で、そのときはアメリカも「そら、憲法を無視することはでけへんわな…」と

一応納得したんですけども、(…と言いつつ、日本からの130億ドルという巨額の戦費提供には

まったく評価しないどころか、「金しか出さない国」とイチャモンつけてはきましたけど…)

それが今では、「日本の憲法に反することがわかっていながら」戦争法案を歓迎する…という

ムチャぶりをアメリカは発揮してはるので、もし、戦争法案が成立してしまったら

「世界の果てまでついてきて」ってことになるのは確実だし、

それを断る「口実」はもはやなくなることでしょう

(かくして自衛隊は、アメリカ軍の下請け部隊とされるでしょう)