どちらが「一方的」なのか、冷静になって考えてみよう

2015-08-20

どちらが「一方的」なのか、冷静になって考えてみよう

この資源開発の専門家の意見は、とっても参考になるので、読んで見てくださいませ…

(私の視点)中国のガス田開発 「一方的」の冷静な検証を 猪間明俊(朝日:2015年8月20日

 安保法制の強化を目指す安倍政権は、その必要性の根拠に中国の最近の海洋進出を挙げ、安倍晋三首相は国会で「東シナ海のガス田の問題についても合意が守られていない」と述べた。政府は7月22日、中国が同海域で建造した計16基のガス田施設の写真を公開し、菅義偉官房長官が「中国が一方的に資源開発を進めるのは極めて遺憾だ」と語った。

 こうした発言に国民やメディアも共感しているようだが、長く石油開発に携わってきた者の立場から見ると、合点のいかない点が多い

 日中両国は2008年に東シナ海で共同開発を目指すことなどで合意したが、今回写真が公開された施設のうち合意書に共同開発が明示されているのは「白樺(しらかば)ガス田」のみで、それ以外は1998年から生産を始めた「平湖ガス田」を含め、いずれも合意以前に中国側が発見したガス田の開発のために建設されているものだ。白樺ガス田開発について08年の合意では「中国企業は、日本法人が中国の法律に従って開発に参加することを歓迎する」とされたが、日本企業が参加を申し入れた話は耳にしたことがなく、中国側が今進めている開発作業に日本が異を唱える名分はないように思える

 08年の合意では「(日中)双方は、東シナ海のその他の海域における共同開発をできるだけ早く実現するため、継続して協議を行う」と取り決めているが、広大な東シナ海で「その他の海域」がどこなのかは明確に示されていない

 東シナ海での日中の排他的経済水域EEZ)の境界について、日本は日中中間線を基にすべきだとし、中国は具体的に示さずに自国の大陸棚が沖縄トラフまで伸びていると言っている。日本の主張を認めても中間線から中国側は自国EEZとなる中国は、ガス田施設の場所は「その他の海域」に含まれず共同開発対象とは考えていないのではないか。

 日本政府は中間線から中国側も「その他の海域」に含まれると言うだろうが、この海域は既に探鉱が進み、新たな油ガス田が発見される可能性は低いというのが専門家の一致した見解だ。中国側が今開発を進めているガス田にしても、施設の規模を見れば液化天然ガス(LNG)にして日本に運べるほどの規模があるとは思えない。つまり、中国側海域は日本企業にとってそれほど魅力のある所ではないのである。

 日本政府が中間線より日本側の海域も含めて共同開発しようと決断して中国に抗議するなら話は別だが、そうでないなら、今回の写真公開は国民の反中・嫌中感情をあおるだけのように筆者には見える。国民もメディアも冷静に受けとめるべきだ

 (いのまあきとし 元石油資源開発取締役)

ぼくはもともと、日本側の最大限の主張である「日中中間線」よりも中国側…つまり

争いのない中国の排他的経済水域で中国が資源開発をすることに関しては

「日本が口出しできる事柄ではない」と思ってるので、争いのない海域での資源開発に関して

中国が「一方的」であるとする日本側の主張は、たんなる「イチャモン」に過ぎないと考えてます


そして、この資源開発の専門家もまた、日本の「一方的」過ぎる主張をいさめておられますので

これを「尖閣諸島の問題」とごっちゃにして考えて、「中国が~」のネタとして捉えるのは

ええ加減にやめてほしいと思います
http://www.hatena.ne.jp/images/guest_icon.gif松任谷豊 2015/08/20 22:28 我を通すことで、いろんな場面で国際的に信用をなくしている気がするのですが、このままでこの国は大丈夫なのでしょうか・・・。
相互感の信頼関係ではなく、相手にとって利用価値(お金や物資もしくは兵力)だけの関係になっているのでは・・・。金の切れ目は縁の切れ目でもあるのですが。
http://www.hatena.ne.jp/users/mz/mzponta/profile_s.gifmzponta 2015/08/20 22:52 今、世界で「中国と張り合おうとしてる国」は、日本をおいて他にないと思います。ぼくは、大国(となった中国)には迎合しろ…というつもりは毛頭ありませんが、なぜ中国やロシアなどの近隣の大国といつまでもいがみ合おうとしてるのか(≒仲良くしようとしないのか)が、ホントに不思議でなりません。

それはやっぱり、頭の中で「冷戦」が終わってないからだと思うところ、かかる遅れた世界認識で政治をやられたら、たまったもんやありませんわ