愛知県知多半島歴史探訪(3)INAX「世界タイル博物館」と美術品トイレ!!!
たった一泊2日の旅行でしたが、愛知県知多半島は見所がいっぱい。
半田の赤レンガ建物や酒造業、内海のきれいな海、そして常滑市の世界タイル博物館も圧巻でした。→INAXライブミュージアム
タイル装飾の始まりは、神と信仰のための壮大な装飾の壁作り。
最古のタイルは、B.C.2650年頃エジプトで発見されたものだそうです。
青が多いのは、青は命を表し、再生や復活への願いから・・
古代から人の思いは同じですね。
ここでは、世界のタイルの歴史や特徴などが展示で見られます。
興味を持ったのがイスラムタイル。
7世紀にアラビア半島に興ったイスラム教は、独特の美しい文化を創り上げました。アラベスクと呼ばれる抽象的で平面的な装飾文様が発展、美しいタイルでイスラム教の殿堂「モスク」をその幾何学的な文様で隙間なく覆いました。
最も有名なものは13世紀ごろからつくられた青色のタイルです。 非常に鮮やかな青の釉薬が用いられることから、紺地に金彩を施したタイルは「ラジュヴァルディーナ」と呼ばれ(ラピスラズリの意)様々な場面に使われるようになります。
モスクや、壁面など様々な建築物を飾るようになり、また、イスラムの勢力はアラブ半島に留まらす、シリアや北アフリカ、イベリア半島(スペイン)まで及び各地にタイル文化をもたらします。 日本でも人気のあるスペインタイルも影響を受けています
。
今も人気のイスラムタイル 画像は、ネットから拝借。
イスラムタイルの流れを引くスペインタイル
博物館に戻ります。 昔のイスラムタイル↓
内装に青と白のタイルが2万枚以上も施されており、通称『ブルーモスク』、中もステンドグラスがあって非常に美しい建物です。私は行ったことがないのですが、アドレスで写真が見られます。
https://retrip.jp/articles/1834/世界一美しいブルーモスク
https://retrip.jp/articles/1834/世界一美しいブルーモスク
博物館で、最も魅了されたのがこちらのタイル(光で表情が変わります)
イスラムのタイル張りドーム天井 装飾の宇宙
装飾の宇宙 タイルを拡大してみました
このINAX世界タイル博物館は建物も階段も入り口も美しいタイル仕立て
命を表すブルーが良い色ですね!
階段も素敵なタイルです。↓
しかも、館内の写真撮影全てOKという度量の広さ!
たくさん写してきましたので一緒にお楽しみください。
(館内のタイルは、時期によって展示も入れ替わるそうです)
★日本のタイルは、明治末期にイギリスから製法を学んで国産化したもので、これは、和製のヴィクトリアンタイル
(イギリスのヴィクトリアンタイルを輸入)
こちらは、多彩レリーフタイル↓
アーツクラフト運動は、同時代のヴォーリズも当然影響を受けていたはず・・興味があります。
2階はなんとトイレの歴史が・・
そういえばINAXといえばトイレですね!
染め付け古便器
江戸時代後期、江戸の町では、有田産の染め付け食器が庶民に普及。
青と白の装飾がおしゃれだと言う感覚も広まりそのブームは明治時代にも続きました。
人目をはばかる空間だったトイレを青と白で華やかに飾り、清らかな空間にしつらえようとした陶磁器製の染め付け便器が一世を風靡します。
トイレも美術品。このような歴史があったのは知りませんでした。
ちょっと、迷いましたが、思い切ってご紹介します。
芸術品と呼べるほど美しい作品をご覧ください。
明治時代末期~大正
下駄は、汚さないようにするための立ち位置に設置された厠下駄というものだそうです
知らないと、花瓶にみえてしまいます・・(^_^;
おまけ タイルとは無関係ですが、将軍様の使われたトイレ
下が砂などを入れた引き出しになっていて、その都度処理。
猫砂を入れた猫トイレを思い出してしまいました(無礼者っ!)
★お食事中でしたら・・お見苦しい画像を出してしまい申し訳ありません。
さて、タイル博物館でのお土産は・・・
友人に、タイルの鍋敷きを買いました。壁掛けにしても素敵です!