福島原発廃炉作業 1月の状況
福島原発廃炉作業 1月の状況
注目すべきは海側遮水壁完成後の地下水の汲み上げ量の実態で、当初想定した量の10倍に達するなどの見込み違いがあり、その変動幅も大きくて一向に収束しそうにありません。
事故からもう5年も経とうとしているのに、一番肝心な汚染水の処理の目途がまだ立たないというのは異常なことです。
東電に問題を収束させる能力があるのかが問われます。
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河北新報 2016年2月3日
◎1月1~31日
【1月】
13日 敷地境界付近のダストモニターが放射能濃度の上昇を検知し警報を発した。付近の道路を走っていたダンプカーが巻き上げた土ぼこりが原因とみられる。
25日 溶接型のフランジタンクを継続使用する方針を発表。凍土遮水壁の運用開始の遅れなどで、浄化処理する汚染水が増え、タンクの容量に余裕を持たせることが必要になった。
28日 1、2号機の原子炉格納容器にロボットを投入し、溶融燃料の状態などを調べる調査の延期を表明。
◎地下水ドレン くみ上げ量が想定超える
Q 昨年10月、放射性物質を含んだ地下水の海洋流出を防ぐ海側遮水壁の完成後、汚染水の発生量が不安定な状態にある。
A 昨年12月中旬には最大で1日800トンに増加し、ことし1月中旬は350トンに半減。1月下旬には600トンに増えた。降雨の影響により発生量が大きく変動している。
Q 昨年9月、建屋周辺の地下水をくみ上げて海洋放出する「サブドレン」を稼働後、建屋への地下水流入量は減少していた。
A サブドレン稼働により1日300トンだった建屋への地下水流入量は150トンに減った。しかし、海側遮水壁の完成後、護岸近くの地下水が地表にあふれ出ないように設けた「地下水ドレン」からのくみ上げ量が想定を超えて大幅に増加。東電は当初1日50トンと見込んでいたが、最大で550トンになり、建屋内へ大量の地下水を移送しなければならなくなった。地下水ドレンからくみ上げた水は多核種除去設備(ALPS)で取り除けないトリチウムを多く含み、タンクで保管せざるを得ない。
Q 汚染水発生量を抑制する抜本的対策は。
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