再処理をしても「プルトニウムは増える」 共産党藤野議員が追及

再処理をしても「プルトニウムは増える」 共産党藤野議員が追及

 政府と電力会社は、極めて毒性く核爆弾の原料となるプルトニウムを消費するために、それをウランと混ぜた燃料=MOX燃料の使用を推し進めようとしています。
 しかし日本共産党藤野保史議員は9日の衆院経済産業委員会で、MOX燃料中のプルトニウムの割合は使用後でも当初の4分の1弱しか減らないことを指摘し、六ケ所再処理工場でプルトニウムを抽出し続ければ、MOX燃料を燃やしてもプルトニウムは増える一方であることを明らかにしました。
 六ケ所再処理工場の存立意義そのものが否定されることになります。
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プルトニウムは増える」MOX燃料問題 藤野議員が追及
しんぶん赤旗 2016年3月13日
 極めて毒性の強いプルトニウムが政府の原発推進政策で増え続けます。ところが政府は「計画が適切に実施されれば、プルトニウムは着実に減っていく」などと繰り返しています。日本共産党藤野保史議員は9日の衆院経済産業委員会で、そのごまかしを明らかにし、追及しました。
 
 林幹雄経産相は国会で、原発16~18基の原子炉でMOX燃料(使用済み核燃料を再処理して取り出したウランとプルトニウムの混合酸化物)として年間5・5~6・5トンのプルトニウムを利用し、青森県の六ケ所再処理工場がフル稼働すれば年間4トンのプルトニウムが発生するから、消費が供給を上回りプルトニウムが着実に減ると答弁しています。
 
 藤野氏は、再稼働申請で、MOX燃料を燃やして発電する「プルサーマル」を予定している原発が10基で、その中には地元自治体との協議にすら入っていないところや、事前了解していた自治体も3・11以降に「白紙」や「慎重」に転じる例があると強調。危険なプルサーマルに対する認識が広がっており、計画は破綻していると指摘しました。
 また、MOX燃料中のプルトニウムの割合が発電後に4分の1弱しか減らないという日本原子力研究開発機構の報告書を紹介。MOX燃料を燃やしても六ケ所再処理工場で発生するプルトニウムが減るどころか「着実に増える」とし、「着実に減る」などの答弁を批判。原発を次々再稼働させプルトニウムを増やす原発政策をやめ、原発ゼロを決断すべきだと主張しました。

女川原発30km圏住民 再稼働反対住民団体を設立

 12日、東北電力女川原発宮城県石巻市)の再稼働に反対する住民団体女川原発UPZ住民の会」が設立総会を開きました。
 女川原発の30キロ圏(UPZ)に指定されている7市町のうち5市町の住民100人が参加し、5市町と東北電力が昨年4月に交わした安全協定の見直しを当面の目標に掲げ、最終的に原発のない社会の実現に向けて活動する方針を確認しました。
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女川原発 30km圏再稼働反対 住民団体設立
 河北新報 2016年3月13日
 東北電力女川原発宮城県石巻市、女川町)の再稼働に反対する住民団体女川原発UPZ住民の会」が12日、設立総会登米市で開いた。女川原発の30キロ圏で緊急時防護措置区域(UPZ)に指定されている7市町のうち、立地2市町を除く5市町の住民が参加。生活者として脱原発の思いを鮮明にした。
 
 設立総会には登米市東松島市美里町南三陸町涌谷町の住民ら約100人が参加。5市町と東北電力が昨年4月に交わした安全協定の見直しを当面の目標に掲げ、最終的に原発のない社会の実現に向けて活動する方針を確認した。
 代表に、美里町住民団体女川原発再稼働ストップの会」代表で元教員の勝又治子さん(68)が就任した。「昨年4月の協定では、5市町に再稼働に対する拒否権を与えられなかった。大切な古里を失わないため、新たな一歩を踏み出したい」とあいさつした。
 
 「ストップの会」は昨年9月、UPZの住民組織設立を呼び掛けた。これに登米市の「原発問題を考える登米市民の会」、涌谷町の「女川原発の再稼動に反対する会」、南三陸町の住民有志が賛同。東松島市ではことし2月末、今回の会の設立に向けて「女川原発の再稼働に反対する東松島市民の会」が結成された。
 今後は協定の見直しに向けて2市3町の首長に働き掛けていくほか、学習会などを通じて地域住民に協定の問題点などを広くアピールしていく。

14- 原発ない福島に 再稼働は許さない

 福島民集会に6000人
しんぶん赤旗 2016年3月13日
 東京電力福島第1原発事故から5年を迎えた12日、「2016原発のない福島を! 県民大集会」が福島県郡山市陸上競技場で開かれ、約6000人が参加しました。日本共産党の、いわぶち友参院比例予定候補、くまがい智参院選挙区予定候補も参加。集会後、デモ行進しました。
 
 角田政志集会実行委員長が「福島の現実置き去りの原発再稼働を許すことはできない。福島第2原発廃炉、日本の原子力政策の見直しを求めていく」と強調しました。さようなら原発一千万人署名市民の会呼びかけ人の鎌田慧さんが連帯あいさつしました。
 4氏がリレートーク福島原発事故津島被害者原告団長の今野秀則さんは「原発と人間社会は共存できない。安倍首相が言うようなコントロールはされていない。制御できない原発が事故を起こせば悲惨な事態になる。私たちはその過酷な現実を担い続けさせられている」と告発しました。
 大熊町の愛場学さんは家族がばらばらにされた怒りを込め「原発再稼働は到底容認できない」ときっぱり語りました。
 
 集会に初めて参加した女性=福島市在住=は「みなさんの話を聞いて今もすごく苦しんでいるんだなと痛感しました。原発は必要ないです」と話しました。