キリスト教会でも安倍政治への非難の声を挙げ始めています。警告の言葉①

▼警告の言葉
教会でのメッセージ
キリスト教会でもこのように、しっかりと政治の話が行われています。
牧師様の勇気ある文章です。
長いけれどぜひ太字部分だけでも読んでいただけますように。
 「国は国に向かって剣を上げず、もはや戦うことを学ばない。」(イザヤ書より)
         少し広くこの箇所の前後を読んでみますと、イザヤ書の1章から5章に至るまで、ずうっとユダヤの王国がいかに腐敗し、無礼者が支配者になり、国民を大切にせず、財宝と軍隊に溺れて、主なる神の怒りを受けて裁かれるであろうことを警告しています。
 1章から5章まで続く警告と戒めの言葉は
これから日本が向かって行く方向を暗示するように聞こえるようです。
 と言いますのも、この国にはお金をたくさん儲けている大企業や経営者はいますが、その人々が持っているものをいよいよ豊かにする一方で、収入の低い人は一向に生活が楽にならず、人間が卑しめられ、低くされているという格差が意図的に作られていること。
 また、為政者が憲法改定をもうすでに声高に主張していますが、その改定原案の中では基本的人権の項目も削除され、自衛隊国防軍に格上げすると明記してあること。
 また、武器輸出を禁止する原則も緩和され、積極的に武器を開発し、それでこれまでよりももっと大きな富を稼ごうとしている政治家と財界人の有様。
 さらには、この聖句には偶像礼拝のことも書いてありますが、いま現在、先ほど述べたような政治のあり方が、ある宗教によってコントロールされていることを我々は認識しておかなくてはいけないと思うんですね。

神道政治連盟日本会議

 皆さんは現在の閣僚の全員が「神道政治連盟」という組織のメンバーであることをご存知でしょうか。神道の本山である神社本庁が政治目的のために設立した組織で、明治時代の国家神道や国体意識の復興などを目指していますが、今、現職閣僚のほぼ全員がこの神道政治連盟のメンバーです。
         また、閣僚の8割が「日本会議」という極右の組織に所属していますが、この日本会議というのは、もともと「生長の家」という新宗教の団体の継承者の人々が中心になって、明治憲法の復活や、国家神道による国民の支配、日本が古来から独立国でいかに尊い歴史を持っているかを教育するために、歴史を修正することなどを目的に掲げている団体です。
 蛇足かもしれませんが付け加えますと、クリスチャンの国会議員として知られている日本キリスト教団鳥取教会員の石破茂さんも、ちゃんとこの神道政治連盟日本会議のメンバーであられます。
 すでに先の参議院選挙の前から、この日本会議と結びついた議員や高級官僚たちが、「憲法を変える誓いの会」を開催していて、その時の政治家たちの講演の映像がネット上には流れていました。
 政治家たちは、「国民に基本的人権や自由や主権など与えているから、この国は発展しないんだ」とか、「国のために命を捨てる覚悟を持った人間を育てなくてはならない」ということを連呼している様子を私も見ました。
また、つい先日、防衛大臣に任命された人は、「戦争というのは魂の浄化につながる最高の儀式である」と、なんの疑いもなく言ってしまうカルト信者です。
 そのような政党、政治家たち、カルト信者たちを私たちは選挙で勝たせてしまったのですから、これから先、私たちも子どもたちも、じわじわと人権と自由と主権を奪われて行く方向にあります。預言者イザヤが主の裁きを警告したその状況に、これから陥って行くのだという覚悟を決めた方がよいのではないかと思われます。
 そして、それが国家神道というひとつの宗教の後ろ盾で完成しようとしているということも認識しておいた方がよいのではないかと思います。

▼人殺しの背後にある政治

         つい先日のことですが、神奈川県相模原市障がい者の施設で、19人が一挙に惨殺されるという酷い事件があったことは、皆さんご存知ではないかと思います。戦後最悪と言われている大量殺人事件です。
 その犯人は、犯行の数日前に、衆議院の議長に向けて手紙を送っていたのですが、私はその手紙も読みました。
 その手紙の中で犯人は、自分は470名の障がい者を殺せる、自分は日本国と世界のため、人類のために障がい者を殺す、そのことを安倍総理にもよろしく伝えてくれ、と言っています
 また、それに先立って、2月には「ヒトラーの思想が降りてきた」と語っていたことらしいことも報道されています。ヒトラーナチスの党首としてドイツを支配していた時、ゲルマン人を純粋化するために、そしてドイツが更に発展するために邪魔者であるとして、障がい者を相次いで処刑していました。そのヒトラーの思想を自分は受け継いでいる、しかもそれが安倍総理のお気に召すだろうと本気で考えていると言っているわけです。
 この犯人を単純に「頭がおかしい」とか「異常だ」と言った論調で片付けてはいけないど思います。彼は完全に確信犯であり、自分のやったことは正しいと思っている。しかもそれは今の日本の政治にフィットしているのだと思っているのですが、それは間違っていると私たちは言えるでしょうか。
むしろ、彼の言動は直観的に正しく今の政治を捉えているとは言えないでしょうか。
 国民には人権は要らない。国民は国のために死ね。そういう価値観は、国の発展に役立たない者は死んでもよいという考え方に直結します。それは究極の差別であり、その差別は人を殺すのです。
 それが日本の現在向かっている方向です。

②に続きます。