自民改憲案を「ベース」にするのはもってのほか
28- 自民改憲案を「ベース」にするのはもってのほか
共産党の志位委員長は26日の記者会見で、安倍首相が憲法改定について「憲法審査会で議論を深めていく」と表明したことについて、武力の行使、基本的人権の抑圧、立憲主義の全面的否定を柱とする自民党改憲案をベースにした審議は「論外」であり、民進党の幹事長が「自民党改憲案を撤回しないと議論は進まない」と述べているのはこの考えに一致するものと述べました。
それとは別に元外交官で「新党憲法9条」を提唱している天木直人氏は、自民党の改憲草案は彼らがが野党時代につくった「負の遺産」であり、国際的に見ても笑いものになる代物だとして、撤回を求めるのではなく、それを白日の下にさらして笑いものにすべきだと主張しています。
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自民改憲案「ベース」にした議論認められない 志位氏強調
しんぶん赤旗 2016年9月27日
日本共産党の志位和夫委員長は26日の記者会見で、安倍晋三首相が同日の所信表明演説で、憲法改定について「憲法審査会で議論を深めていく」と表明したことについて問われ、「日本共産党はもともと、憲法改定を発議する憲法審査会は動かすべきではないと考えている」と表明するとともに、「『自民党改憲案』を『ベース』にした審議はいよいよもって論外だ。認められない。この点ではほかの野党とも足並みをそろえていける」と強調しました。
志位氏は、「自民党改憲案」の問題点として、(1)海外での無制限での武力の行使 (2)国民の基本的人権の抑圧 (3)立憲主義の全面的な否定―という特徴を挙げ、「憲法を憲法でなくしてしまうという内容です。首相はこの案を『ベース』に議論してほしいと述べており、これはまったく認められない」と強調しました。
また、25日のNHK「日曜討論」で民進党の野田佳彦幹事長が「自民党改憲案」について「撤回しないと議論は進まない」と述べていることについて、「野党間で、憲法に対する考え方にはそれぞれ違いがありますが、『自民党改憲案』を認めない、許してはならないという点では、しっかりした一致があると思います」と強調。「『自民党改憲案』を『ベース』に憲法審査会を動かすというのが自民党の方針であるならば、これは到底応じられないということを野田幹事長が表明したわけで、これは大事な接点だと思っています」と述べました。
天木直人 2016年9月27日
いよいよ、憲法改正の是非をめぐる国会攻防が始まった。
どちらも、芝居をしているのならわかる。
しかし、本気でそう言っているのなら、どちらも大きな戦略ミスを犯している。
その逆に、安倍首相が馬鹿でなければ、蓮舫・野田の要求を渡りに船とばかり、機会をみはからって、撤回に応じるというだろう。
私だったらそうする。
そのかわり民進党の案を出してくれというだろう。
そうすれば攻守交替で、今度は民進党が追い込まれる事になる。
二階幹事長が、「撤回しない」と突っぱねたのは、その後に想定される安倍首相の、「撤回に応じる」という譲歩の「大英断」を、高く売りつける芝居であると考えれば合点がいく。