連合は解散する方がよいと思う

連合は解散する方がよいと思う

若い人は知らないかもしれないけど、連合という労働組合の全国中央組織ができたのは

それほど古い話ではないんです

それまでは、社会党を支持する「総評」と、民社党を支持する「同盟」という大きな労組の連合体があったんですが

団結こそ力(≒分裂してたら力が発揮できない)…ということで、

この二つの労働組合の連合体が一つになってできたのが、現在の連合です


ぼくは、当時、優勢だった左派系の総評と劣勢だった右派系の同盟が合体すれば

左派系の総評が主導権を握るはず…と考えていたし、

基本的には「団結するほど力が出るはずだ」とも考えてたので

この労働組合の再編(統合)を、好ましいことだと思ってました

(当時、この再編に対しては、「労働組合の右翼的再編」という批判が左派からあがってたんですが
 多数派の総評(=左派系)が主導権を握るはずだから、そんな心配は取り越し苦労だ…と思ってました)


ところが、蓋を開けてみると、連合は総評に比べて明らかに左派色が薄くなり

どちらかと言えば、旧同盟の路線であった右派色(あるいは労使協調路線)が強くなって、

それは現在でも続いているところです


その結果、このたびの「残業代ゼロに賛成」との驚愕の意思決定が

連合執行部で唐突に出されるまでに至ったのでありますが

こんな体たらくなら「団結こそ力」なんてゆうてる場合やない、

そういう中央組織ならまた解体して出直した方がマシだ…と、ぼくは強く思います

(なので、このたびの「驚愕の手のひら返し」に憤慨する労働組合は、
 真剣に連合からの脱退を検討すべきでありましょう)

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残業代ゼロ 連合執行部構想 21日の中央委でも了解得られず

 専門職で年収の高い人を労働時間規制から外す「高度プロフェッショナル制度高プロ)」残業代ゼロ法案を条件付きで容認する方針転換を連合のトップだけめ、その旨を13日神津会長が安倍首相に申し入れました。
 21日に開かれた連合中央委員会はその問題をめぐって紛糾し、執行部は政府、経団連との間で「政労使合意」を結ぶことへの了解の取り付けに失敗しました。それに伴って逢見事務局長が次期会長になるという構想も頓挫したということです。
 連合のトップは当初、中央委には諮らないままで「政労使合意」にまでこぎつけようとしたということなので、組織原則逸脱の度合いは測り知れません。

 連合と民進党はこれまで高プロ制度は「残業代ゼロ」法案だとして反対してきたのに、それを連合の3役だけで方針変更を決めたのですから当然の成り行きです。
 取りあえず年収が1070万円以上の部分にだけ適用するというのは歯止めにならず、一旦受け入れてしまえばどんどん一般労働者にも適用が広げられることは明らかです。
 公然とただ働きをさせることが可能な「残業代ゼロ」法案ほど経営者にとって嬉しいものはありません。
 連合がそんな非常手段を取ってまで、使用者側が切望している「残業代ゼロ」法案を受け入れようとしたこと自体に連合の本質が顕れています。またとない大醜聞です。
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労働時間の規制外し 慎重意見相次ぎ協議継続 連合
NHK NEWS WEB 2017年7月21日
連合は中央執行委員会を開き、働いた時間ではなく成果で評価するとした労働基準法の改正案の修正をめぐって協議しましたが、政労使の3者のトップ会談での合意に慎重な意見が相次ぎ、引き続き協議することになりました。
働いた時間ではなく成果で評価するとして、労働時間の規制から外す制度を盛り込んだ労働基準法の改正案をめぐり、政府は年間104日以上の休日確保の義務化などを求める連合側の要請を踏まえ、政労使のトップ会談で修正の方針を確認したい考えで、連合内の調整の行方が焦点となっています。

こうした中で21日に連合の中央執行委員会が開かれ、修正に前向きな執行部は「制度の導入に反対というこれまでの基本的な考え方は変わっておらず、あくまで労働者の健康確保措置を強化するための修正だ」として理解を求めました。
これに対し出席者からは「連合としてのスタンスが変わったかのように誤解される政労使合意に応じるべきではない」「連合内のコミュニケーションが不十分だ。一線で頑張っている労働者がどう見ているか考えてほしい」などと慎重な意見が相次ぎました。
このため連合は、政労使の3者での合意に応じるべきかどうか引き続き協議することになりました。

神津会長「まだ見極めがついていない」
連合の神津会長は記者会見で「政労使合意にどう対応するかはまだ見極めがついておらず、率直に情報を共有して議論を継続するというのが現段階での状況だ」と述べました。