あり得ない話をあり得る話にできるのは「開発独裁国家」の特権だろう

あり得ない話をあり得る話にできるのは「開発独裁国家」の特権だろう

今日の朝日新聞大阪版の朝刊一面トップの見出しが

『加計幹部 首相秘書官と面会 15年4月特区提案前、官邸で』…だったので

こりゃ、今日のTVはこのスクープで持ちきりだろうな…と思ってたら
なんと、お昼の毎日、朝日、NHKのニュースは見事にスルー…で
TVメディアは現時点でもこのスクープを報道してません

(それにしても、朝日新聞系列と言ってもいい朝日放送がこのスクープに触れない…というのは いったい、どういう了見なんやろか…)


国家戦略特区を利用した今治市獣医学部新設の申請に先立つこと2ヶ月前の2015年4月2日に
今治市の職員が首相官邸を訪問した…ということは、
今治市の公文書等から既に明らかになっているところですが

今回は、そのときに加計学園の事務局長が同行してた…ということが明らかになったので、これはもう、「今治市獣医学部新設の事業主体が加計学園だと知ったのは、今治市が特区指定された今年1月20だった」と閉会中審査で言ってのけた、安倍首相の言葉が真っ赤なウソであることが判明したも同然…
(なのに、なんでTV各局はこのスクープをスルーするのかね?)

実はこの件に関しては、朝日新聞に先駆けて、週刊朝日が6日に記事にしてまして、それによれば、

首相官邸側の面会相手は経済産業省出身の柳瀬唯夫首相秘書官(当時)だったこと

2このときの官邸訪問には、今治市だけではなく愛媛県の職員3人も同行していたこと
(→これは、愛媛県中村時広知事が認めている)

3このときの官邸訪問では、複数の加計学園幹部が同行していたこと
(→その一人が、今回の朝日の記事に出ていた加計学園の事務局長です)

4この官邸訪問は、実は「加計学園側から今治市に連絡が行き、実現した」こと
(→これは、今治市の関係者の証言)

5柳瀬唯夫首相秘書官(当時)から『準備、計画はどうなのか』『しっかりやってもらわないと困る』という趣旨の
 話があったこと(→これも、今治市の関係者の証言)

6面会のため一行が官邸内に入ると、下村博文文部科学相(当時)もやってきて言葉を交わしたこと
(これも、今治市の関係者の証言)

…等が既に報道されていたところですが、これを朝日新聞が記事にした…というのは
この報道内容が「週刊紙ネタから新聞ネタに昇格した」ことを意味するわけで、その信憑性は高いと思われます

常識的に考えて、首相秘書官たる者、首相の仕事の補佐をするのが職務…だから、首相秘書官を動かせるのは首相しかおらず、
これはもう、どないしたって安倍首相による「加計ありき」でしかない…

(そして、安倍の虚偽答弁もバレとる…)

にも関わらず、政府側は柳瀬唯夫首相秘書官(当時)が
「私の記憶する限りはお会いしていない」と言い張ってるし

官邸は官邸で、「官邸の入館記録が破棄された」として、
今治市との面会の詳細(=誰が面会し、そのような話をしたのか)がわからんとしらばっくれとる…

なんてことが通るならば、日本は開発独裁国家のような後進性を丸出しにすることになると思うんだけど

事ここに至っても安倍を支持する(≒安倍は潔白だ)と主張するのなら
同時に「日本はまだ開発独裁国家なんだ」ということも同時に認めてもらわないといけません。。。

※「あり得ない話」と言えば、もう一つ、

「稲田前防衛大臣自衛隊の日報隠しに関与していない」という話が現在進行形であります
しかしながら、「日報隠しを相談し決定した2.13と2.15の防衛省の幹部会議に稲田が出席していること」は明らか…
なんですから、稲田がたとえ「日報は隠すように」という指示を出さなかった…としても
稲田は「日報をすぐに公開するように」という指示を出さなかったのだから
幹部による「日報隠しの方針」を黙示に了承した…としか言えないわけでして
このような会議の事実が明らかになってもなお、稲田は日報隠しに関与してない…と強弁するのは
「稲田が目の前の防衛省幹部のやりとりの内容を理解できなかった」という「あり得ない設定」でしかあり得ない話なので
(って、なんかわかりにくいな…)
やっぱり、このような「あり得ない話」を「あり得る話」にするのは

開発独裁国家のような段階にある国でしかあり得ない話だろう…と思うところです