城南宮での「曲水の宴」(2019.4.29)



4月29日、友人に誘われて、城南宮に「曲水の宴」を観に行きました。

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曲水の宴(きょくすいのうたげ)とは・
奈良時代から平安時代にかけて宮中で催された歌会を再現した行事で
平安の庭をゆるやかに曲がりながら流れる遣水(やりみず、小川)の流れのふちに出席者が腰掛け、流れてくる盃が自分の前を通り過ぎるまでに詩歌を読み、盃の酒を飲んで次へ流し、別堂でその詩歌を披講するという、雅やかな行事です。
①色とりどりの平安時代の装束を身につけた7名の歌人(男性5名は狩衣[かりぎぬ]女性2名は小袿[こうちき]を着用)が席に着き、1人ずつ歌題を確認。
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歌人が遣水(小川)の傍らの座に着くと、中央舞台で白拍子の舞が披露
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 ③次いで2人の水干(すいかん)姿の童子が朱塗りの盃にお神酒を注ぎ、羽觴(うしょう、鴛鴦[おしどり]の姿を象った盃台)に載せ、川上から次々に流します
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 ④琴の音が響く中、歌人は歌題にちなんだ和歌を詠み、それぞれ短冊にしたためます。    
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羽觴(うしょう、鴛鴦[おしどり]の姿を象った盃台がかわいい^^

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⑤和歌を書き終えた歌人は、目の前に流れて来た羽觴を取り上げ、盃のお神酒をいただきます       
⑥全員が和歌を詠んで盃を飲み終えると童子が短冊を集め
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これら7首の和歌は、平安時代さながらに節をつけて神職によって朗詠され、神様に奉納。
今回は令和に時代が移るのを受け、新元号の典拠である「万葉集」巻五にある言葉にちなんだ「嶺雲(みねのくも)」が歌題。
 最後に神職が「大峯の 奥駆け道の かけはしに 谷より雲の 湧き上がりくる」などと歌人の和歌を朗詠した。(京都新聞より抜粋)
こちらのhpからお写真をお借りしました

新緑を背景に平安時代の装束が美しく映え、ことの伴走もあって、
源氏物語の世界に迷い込んだような雅やかな雰囲気でした。
起源は、中国で、古い時代から上巳(桃の節句・3月3日)に水辺で禊を行う風習があり、それが発展して、禊とともに盃を水に流して宴を行うようになったもの、と考えられているそうです。353年には、書聖・王羲之が曲水の宴を催し、その際に詠じられた漢詩集の序文草稿が、「蘭亭序」なのだそうです。
 城南宮は約50年前から毎年2回、春の新緑の季節と
                               秋の紅葉の頃(今年は11月3日)に再現しています。

無料ですが、見物客が多く、よく見える前の席に座るにはかなり早く来る必要があります。のんびりしていて、会場に着いた時には見物客でいっぱい。

雰囲気だけでも…

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お琴の演奏もあり、青海波を舞う光源氏と頭中将を思い出しました。


この日は城南宮神苑源氏物語花の庭や庭園も無料公開。
美しい庭園を散策 、平安の庭の他に、室町の庭もあります。
こちらの方がツツジが咲いて華やかでした。

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こちらでは、300円でお抹茶もいただけます。
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                       藤も見頃でした。

帰りは、久しぶりに会ったので、彼女は息子さんのこと、
                            私は母のことなどお互いに近況報告会をしました。