07- 安倍内閣使い放題の“ヤミ金”は昨年度までで合計67億円
07- 安倍内閣使い放題の“ヤミ金”は昨年度までで合計67億円
政策推進費は、内閣官房長官が自由に使える金で「政府協力者」に手渡すものとされ領収書は不要です。その額月平均9300万円は日にならせば300万円超です。雨の日も風の日もひたすら300万円を使いまくらないと達しない金額です。一体何に使っているのでしょうか。
内閣機密費は毎月ほぼ1億円が国庫から払い出され、その90%超が政策推進費に回されますが、使い残したとして国庫に返納された額は6年間で僅かに33万円でした。
払い出したお金は全て使い切るというわけで、まさしく使い放題の闇のカネです。
しんぶん赤旗が取り上げました。
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6年間 「政策推進」名目 領収書必要なし
しんぶん赤旗 2019年5月6日
安倍内閣が昨年1年間に支出した内閣官房機密費(報償費)約12億円のうち、菅義偉官房長官の裁量で領収書無しの支出ができる「政策推進費」が11億円を超えることが5日、本紙が情報公開で入手した資料で判明しました。第2次安倍内閣が発足してからの6年間でみると、菅官房長官は、官房機密費の中でも最も“つかみ金”の性格を持つ「政策推進費」を67億円も使ったことになります。(矢野昌弘)
官房機密費をめぐっては、昨年1月に最高裁が支出に関する文書の開示を認めました。同年3月、支出に関する文書の一部が公開されました。
その中でも「活動関係費」など他の支出は出納事務に内閣総務官らがたずさわり、内部処理では領収書を必要とします。
昨年の全体の支出12億3800万円余りのうち、「政策推進費」は11億1620万円。その他の「活動関係費」と「調査情報対策費」は計1億2200万円余りとなっています。
一方、年度末までに使い切れずに国庫に返納した機密費は6年度分を全て合わせても33万円余にすぎません。(同 上)
返納金 6年で33万円 “使い切ることありき”の疑い
「当時の外交案件等が照合されるなどして(中略)今後の外交交渉等に重大な支障を及ぼす恐れ」(2012年当時の内閣総務官の陳述書)
官房機密費の支出について情報公開を求めた裁判で、国はそんな主張で頑強に開示を拒んでいました。
昨年の最高裁判決では「政策推進費受払簿」など3種類の文書が開示されることになりました。これらの文書は、いずれも機密費の支出先を書いたものではありません。それでも国側は裁判中、あれこれの“恐れ”を並び立てました。
ところが文書が開示されてみると、毎月だいたい1億円ずつを国庫から受領し、年間11億円前後を支出することの繰り返しでした。
驚かされるのは、国庫に返納する使い残した機密費の少なさです。6年間で、返納した金は合計で33万円余にすぎません。
例えば2017年4月に国庫に返した16年度分の機密費は、わずか1万1313円でした。その前月の3月に、菅義偉官房長官が直接管理し、領収書がいらない「政策推進費」がふだんの2倍近い1億5290万円も支出されていました。
この金額は、金庫にあった機密費のうち業者などへの支払い分を残して、残額をほぼ全て菅長官に移した格好です。毎年この手法で、機密費がほとんど使い切られてきました。
「機密」を都合のいい隠れみのにした、使い切り“ありき”の不適切な支出がないか、さらなる情報開示と国民のチェックが必要です。
改善の求めを無視
神戸学院大学 上脇博之教授に聞く
財政法は国民の税金の目的外支出を許していません。官房機密費が、目的どおりに使われている保証はどこにもないのです。過去に疑惑をもたれた以上、納税者の信頼が得られないのに、公金を使うべきではありません。
そこで私たちは、官房機密費の使途の秘匿性の程度の違いに応じて支出先を将来開示する時期を定めるよう要求しました。政治家や公務員への支出も禁止するよう求めました。しかし安倍政権は見なおしを拒否し続けています。改善しないなら政策推進費を即刻廃止するよう求めましたが、残念ながら菅長官は一顧だにしません。
全く改善しないというのは、政権にとって“使い勝手のいい”お金、つまり違法な目的外支出が簡単にできてしまうお金を手放したくないからでしょう。
安倍政権は情報公開をはじめ法令を守らず、あちこちで知る権利を侵害しています。これは安倍政権の体質です。官房機密費の改善拒否も、その体質のあらわれだと言わざるを得ません。