三酔会と追悼集

大阪では、毎月第三水曜日にお酒が好きな人たちが集う「三酔会」が続いている。
第三水曜日なら「三水会」?というネーミングが浮かぶが・・
この会を作られたAさんが考えられたのは「三酔会」

1酒に酔うこと
1人に酔うこと
1語りに酔うこと

話すことが大好きで、人を愛し、お酒を愛したAさんらしいネーミングだった。

そのAさんは76歳になった夏、突然、熱中症で亡くなられた。
私は、彼の「追悼集」を作ることを提案させていただいた。

夫亡き後、夫の同級生からの提案で夫の「追悼集」を作ったところ、
知らないエピソードがたくさん集まり、心癒されたからだ。

お酒と人を愛し、「語り愛」が好きだったAさん。
この提案は当たって、Aさんの武勇伝がたくさん集まった。

🌸彼は母子家庭。
外大に一発合格するも学費が払えず、1年休学し
炭鉱で1年働いて、学費を工面するという離れ業をやってのけた。

🌸貧しい環境で過ごしたせいで、家族を大事にし、人に対して限りなく優しかった。

🌸礼儀正しい薩摩人で、学生時代から下宿で風呂に入る前も正座して
「Aです。お風呂をいただきます。」
と大きな声で断ってからお風呂に入っていた

🌸芋掘りに誘いながら、約束忘れていたら、一日中待っていてくれた

🌸40代から地域で野球チームを作って、地域の大会で優勝。
平和ガッツの仲間たちと、亡くなる3日前までユニフォームで練習をしていた

以前も記事にしている。
愛を倍返し

…等など、良いエピソードがたくさん集まった。



ちなみに、語り愛とは、
一切相手を否定せずに相手を受け入れて語り合うことで、
人は語り愛によって、親しくなり、繋がっていくというAさんの考え方による


Aさんは母と同じ年齢で、私には父親のような方。
…にもかかわらず、長年の友人のように接してくださった。





言い出しっぺの私は、彼と親交の深かった仲間たちと共に、
追悼集作りの編集者の一人となって、彼のご友人たちの仲間に加えていただいた。

それが恒例の高齢者のお食事会になっている。



時々近所の仲間としているお食事会=ミニ三酔会は、Aさんの替わりに…と、いつも私を呼んでくださる。