野呂美加さん講演会 その5 温度差の違う夫の理解を得るには・・?

無関心な夫には・・・気配りして、正面から闘わないこと

Aさん
私は1975年から反原発運動に関わっている。お母さんがいくらがんばってもなかなか成功しない。子供の問題はお母さんがやってる限りは怖くないと言われる。
お父さんも一緒に巻き込んで大きな運動にしてほしい。
(お父さんにも声かけしてほしい
Bさん
奈良市の××です。うちの夫は価値観が違う食べ物も外で食べるし…夫の買って来た物は子供に食べさせられないホームセンターでは福島産の稲藁を買ってきたこともある。今年のではなかったが、保管してあったものでも30ベクレルだった。私が気をつけていても、夫が、無関心どうしたらいいか?
Cさん
奈良の**です。子供の給食で、群馬産   茨城産の野菜も基準値より下だからといって子供の口に入る。基準値そのものが甘いので心配でお弁当にしたい。
夫に相談すると「今さら遅い。気をつけても一緒!」赤信号みんなで渡れば怖くないというようなことを言う。後悔したくないので、懇談の時に担任に話し、校長にも話してもらった。3学期からお弁当にすることになった。こういう親もいると言えたことが良かった。
野呂/不安な気持ちを社会で受け止めてもらってない
男は女性のそういう意見を抑えようとする。
怖い気持ちを受け止めて。」と伝えないと・・。
郡山の米をわざわざ取り寄せる校長もいる。安全より安心を優先させる校長もいる。
夫に相談しなくていい。「
私の不安な気持ちを受け止めてほしい」とだけ言って。
夫婦でも共有できないものはある。男の頭は感情より論理でできている
女はそれを理解していない。男と共有できるという夢は捨てたほうがいい。
「安心できるまでは納得できない。データを見せて安心させて」と言ってみたら…?
気持ちをわかってもらおうと言うだけではいつまでも見下される。
白血病になった時の治療費払えるの?」と論理的に具体的に話すのもいいかも・・。女は気持ちを考えて、男はそろばんで考えるところがある。
女は男との違いを考えないといけない。白血病は3年間で1000万円かかる。
被曝させて喜ぶのは誰か?もうかるのは誰か?それも考える。被曝を市場と考える人も居る。
でも、夫とけんかして勝ってはいけない
「ごめん」と謝っておく。「お父さんは偉い」と子どもの前でいつも持ち上げておいて。「ウチのダンナは○○さんのダンナより原発のことはよくわかっている」というように,いつも、良い気持ちにさせておく。
気配りして、正面から闘わないこと。いざと言うときに助けてもらえるように・・・。
「子どもは思春期になると、母を馬鹿にするようになる。「父さんは偉いし、怖い」と子どもの頃に言っておくと、後でそれが役立つこともある。
司会者/それは野呂さんとご主人の関係?
野呂/一般的な話です。ベラルーシでは、社会が怖いので、家の中でしか幸せが見いだせない。夫は弱く、言うことを聞くがあまり働かない。世界で一番働くのが日本の男性。妻は言うことを聞きながら働いてもらう。主婦は世界ではうらやましいと言われる。
司会者/男が働きすぎてこんな世の中になってしまったのでは?
野呂/ほどほどで引き戻すべきだった。お金がなくても、家族仲良く、つつましく暮らす方が幸せというふうに戻らないと・・。ベラルーシでは、奥さんの言うことを聞くのは、追い出されると困るから・・・。
 
☆感想☆
夫婦で、意見が違うのは大変・・。
でも、野呂さんの言われるように、真っ向からぶつかり合っても、絶対に良いことはないでしょう。
目標は夫を言い負かすことではなく、「子どもを守ること」なのですから・・
・・そう決めたら、細かいことで争わない。勝ちだって、何回譲ってもいい。
その代わり、「子どもを守りたい。」それだけははっきり伝えることが大事だと思います。
最終目標が一致するなら、夫婦は別れずに、協力しあった方が絶対心強いし、
子どものためにも良いはずです。
私なら、「子どもを守るためにお父さんの力が必要」って言うかしら・・・?
野呂さんのアドバイスは、さすが年の功と感じました。
若いお母さんも頷かれる方が多かったです。
 

避難してきたお母さんの不安と色々な声・・

母親D/
4月に茨城から子どもを連れて福岡に避難。11月から夫も一緒に大阪に避難。
子育てに疲れてきた。子どもの皮膚に皮下出血。血液検査は大丈夫だったが心配で行き詰まっている。失敗したと思うことが色々あった。
野呂/
失敗したと思わないでください国のせいだから・・。
必要以上に罪悪感を持つとあなたも病気になる。
紫斑は大人も子どもも出ている。チェルノブイリでも出ていた。でもそれで何かになったとは聞いていない。今は安全な場所に移ったので、治ると思っていること。
不安にならないことが大切。ずっと茨城にいて紫斑が出ているなら心配だが
スナック菓子なども食べさせずに、自然のものを食べさせて。検査はちゃんと受けておくこと。
母親E/
東京から避難してきた。今は和歌山にいる。ここまで2時間かけて来た。
大阪のガレキ反対の署名お願いしたい。署名一つでも反原発の活動になる。不安がいっぱいあるが、食品業界もがんばってくれているところがある。
岡山県蒜山酪農、一ヶ月に一度の検査している。1,13ベクレルが2ベクレルになった。検査もお金がかかる。西日本の方が検査しているところが多いと聞く。
先日ウォルターというところが、検出値が低いと。ベクレル未満で検査をしているらしい。避難してきた人達も私の話を聞いて。母親がつながれば何かできると思う
司会/すばらしい意見!(拍手)
母親F/
関西は汚染が低いとされているが、赤ちゃんが、砂を口に入れたりはどうか?
野呂/
大阪でも数値が上がってきている。今は0,08
今は大丈夫だが、ここ1~2年は気をつけた方が良い。風の強い日。雨の後は心配。
母親G/
東京のガレキを燃やしたときから、アトピーが悪化した.
母親H/
給食について夫婦で教育委員会に言いに行った。録音させて下さいと言うと、態度が変わる。なるべく、集団で乗り込んで話し込む方が威力があると思う
黙っていると認めたことになってしまう。
西日本のお医者さんで阪南中央病院の村田先生は相談にのってくれる。昨日も和歌山で反原発の活動をしている人に出会った。
野呂/
避難されてきた方たちで、医療相談会を企画して下さい。
和歌山でも相談会はしている。
母親I/
東京の友達がJパワー。水力発電が主だったが、今、原発を作っている。原発は夜放射能を出しているらしい・。それは法律で認められているとか・・。柏崎で料亭をやっている友人からの話、東電の人に柏崎の魚を出すとピタリと箸を止めるらしい。原発放射能をだしていることをよくわかっているということになる。
母親J/
規制値以内は放射能は出しても良いことになっている。
しかしアメリカのデータでは、原発160キロメートル以内に乳がんのリスクが高い。日本ではほとんど160キロ以内に住んでいる。これだけでも反対する理由になる
司会/
避難されてきた方の思いを知って、心が強くつながれたと思う。これからも頑張っていきましょう。(拍手)
☆感想☆
最後に、良い意見が出ながら、これで、お開きだったのが、ちょっと残念でした。
 
野呂さんの言われたように、避難したお母さん同士で医療相談会を企画したり、お母さん同士がつながって、情報交換や、放射能と闘うための組織作りができるところまでいけると良いのに・・と思います。
 そこから発信すれば、何より真実の情報を共有することができます。
よく話を聞いて下さって、具体的なアドバイスもしてくださるような良いお医者さんの紹介、正しい知識、内部被曝を防ぐ勉強会・・と発展して、他のお母さん方も巻き込むような・・そんな会にたどり着いてほしいと願っています・・。