大江健三郎氏脱原発へ向けて活動/「核廃棄物残すな」 脱原発集会でも訴え

脱原発 7月に10万人集会

 
2012年2月9日
 
会見する(左から)落合恵子氏、鎌田慧氏、大江健三郎氏=8日、東京都千代田区
http://www.tokyo-np.co.jp/article/national/news/images/PK2012020902100003_size0.jpg
 
 脱原発を訴え、昨年九月に東京・明治公園で「さようなら原発五万人集会」を開いた作家の大江健三郎さんらが八日、都内で記者会見し、七月十六日にも東京・代々木公園で十万人規模の「さようなら原発集会」を開催すると発表した。また、既存の原発の計画的廃止などを求める要請文を、立地自治体の首長らに近く届ける。
 
 呼び掛け人は他に、ルポライター鎌田慧さんや作家の落合恵子さんら。要請文では「福島原発事故から明白になったことは、『安全な原子力発電』などないという厳然たる事実。核と人類は共存できない」「決して再稼働を認めることなく、代替エネルギーの道をともに考え、原発のない社会へ向かいましょう」と訴えている。
 
 現在、全国の原発のうち五十一基が停止中。鎌田さんは「原発がなくても困らない現実があるのに、政府はなんとかして再稼働させようとしている」と指摘。大江さんは「事故はまた起きると思う。明日の子どもたちに倫理的な責任を取ろうと思うなら、原発を今廃止するという決意しかない」と述べた。
 
 昨年九月の集会には約六万人(主催者発表)が参加。メンバーは脱原発を求める一千万人分の署名も呼び掛けており、既に約五百万人分が集まった。今月十一日にも代々木公園で署名活動を行う。
 
 

大江さん「核廃棄物残すな」 脱原発集会で訴え

2012年2月11日 19時13分
 「さようなら原発1000万人アクション」集会で、脱原発を訴える大江健三郎さん=11日午後、東京・代々木公園
http://www.chunichi.co.jp/s/article/images/2012021101001719.jpg
 東京電力福島第1原発事故を受け、脱原発を目指して作家の大江健三郎さんらが呼び掛けた「さようなら原発1000万人アクション」集会が11日、東京都と新潟県であり、東京・代々木公園には市民ら約1万2千人(主催者発表)が集まった。
 大江さんは「原発が出す核廃棄物を、私たちは孫の代まで残すことになる。それは人間が決してやってはいけないことで、倫理に反するものだ」と脱原発を訴えた。
 俳優の山本太郎さんは「もし大きな地震があれば、国が終わってしまう。終わらせないために、原発を再稼働させるわけにはいかない」と主張した。
(共同)