国を本当に信じてもいいのですか?

熊本県議会・大西一史議員「国を本当に信じてもいいのですか?」 より
http://www.kazufumi.com/?p=1499
 
2012年4月25日
 
今日は環境省の「東日本大震災により生じた災害廃棄物の広域処理に係る市町村等への説明会」に参加してきた。
 
会場のグランメッセ熊本には県内の自治体の担当者など130人ほどが集まっていた。私は担当者ではないので、後方で県の幹部と一緒に傍聴をしていた。
 
1時間ほどの国の説明だったが、何か従来より踏み込んだ説明があるのかと思ったが、「対象となるがれきの放射性物質は微量で安心できるもの」という話が中心で、それ以上踏み込んで「科学的知見や科学的根拠」が示されたわけではなかった。
 
「安全性についてこれで安心しろという方が無理だろう・・・どんな質問が出るのかぁ?」と黙って質疑を聞いていた。
最初はあらかじめ市町村等からの質問事項をまとめたペーパーを県の担当者が読みながら質問してそれに環境省の担当者が答えるという形であったが、質問はかなり具体的なもので、恐らく事前に環境省にはペーパーが出されていたと思うが、
それらのほとんどの質問項目に具体的に答えられないで
ちょっと今詳しい資料を持っていないので、後日・・・」とか「えー、本省に確認しましたが・・・えーっと」とか、とにかく具体的な数値になったりするとほとんど答えられないような状況であり、「食品の安全性や風評被害など万一何か問題が生じた場合は国が責任を取るのか?」というような質問に対しても国の責任には一切触れずじまいであった
あらかじめ回答しやすいようにペーパーでまとめてわざわざ「質問通告」をしていたにも関わらずほとんど回答できないとは、これでは何のための説明会だったのか?一般の素人相手の説明会じゃなく、行政マン同士の説明会の場であるが、到底そんな専門性も微塵にも感じられなかった。
 
会場からの質疑も、例えば、
放射性物質の濃度は8000ベクレル/キロという基準が示されているが、問題は濃度だけでなく、放射性物質の総量が重要でその基準が示されていないがいつ頃示されるのか?」とか
「今の処理施設は放射性物質を全く想定していない。放射性セシウムが消えるのにはあと200年ほどかかると思うが、現在の処理施設は普通のごみ焼却でせいぜい数十年の実績である。放射性物質の安全性など誰もわからない中で、処分場をずっと自治体は管理していかなければならない。100年先、200年先までの安全性を本当に国は担保出来るのか?」
という質問が出されると、環境省の担当者が頭を抱えて何も答えられないのである
質疑の様子を見ていて、だんだん国の担当者が気の毒になってきて、リングサイドからタオルを投げてあげたいような気分であった。(笑)
私の隣りに座った県幹部に「こりゃだめだね。」と話をしたら頷きながら苦笑いされていたが、今回の説明会で国の「安全です」という主張に納得した市町村の担当者は皆無だろう。
 
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環境省の不勉強ぶりが露呈していますね。
安全をうたいながら、数値や科学的知見となると一向に答えられないようです。
国の説明会は、再稼働の説明会も同じです。
口先だけのきれいな言葉で安全を語り、その実、安全対策は後回し・・科学的な安全には答えられない・・共通しています。
 
騙されないようにするには、安全の科学的知見を明らかにしてもらうこと
具体的な安全対策と、責任の取り方も明確にしておくことだと思います。
 
万一の責任は誰がどのようのとってくれるのか?
補償の問題も、被害者が一団となって訴える場合、誰を訴えたらいいのか?
責任者の名前まで明らかにしておくと良いと思います。
 
引き受けた場合でも訴えられたら困るので、真剣に対処せざるを得なくなります。