六ヶ所村  「超」危険な再処理試験再開  反対して下さい!!!

六ヶ所村 再処理試験再開

黒マグロ さんのブログより
 
最悪の汚染工場の試験再開、許せません。一番の課題は、事故の際破局に見舞われる可能性が高いこと、汚染物質の大量放出、危険性が避けられないこと。そのことに触れないダメ新聞社も問題です。
朝日新聞社より転載】
六ケ所、5つの課題 3年半ぶり試験運転再開 青森
6月26日 01:23
 六ケ所再処理工場(青森県)で、3年半ぶりの試験運転を再開した日本原燃。トラブル続きのガラス溶融炉は無事動くのか。核燃料サイクルの存廃議論が国で進むなか、再び溶融炉でつまずけば、原燃は存在理由すら失いかねない。原燃は多くの課題を抱えている。
課題1・れんが落下
 2008年、溶融炉内のれんがが落下。れんがを取り出すのに1年半かかり、長期の試験運転停止につながった。原因は炉の急激な温度変化で、れんがが膨張と縮小を繰り返し、ひび割れしたためで、原燃は「慎重な温度管理で対処できる」とする。
 「トラブルへの対策は学んだ」(川井吉彦社長)と自信を見せたが、今年1月には、れんが片が炉底部にたまり、炉内の残留ガラスが出にくい事態に。
原燃は慎重運転に徹しても構造上、細かいれんが片の剥離(はくり)は防げないと認めている。
課題2・白金族
 最大の課題とも言えるのが、放射性廃液に含まれる白金族(はっきんぞく)元素への対応だ。電気を通す白金族が炉底にたまると、電極を使った炉の加熱システムに機能不全が起きる。
 このため、原燃は、炉の上部と下部の温度を微妙に調整する手法を開発。下部のガラス溶液を低温で硬めに保つことで、白金族元素は炉底部に拡散しないという。一方、上部を高温にしてガラスと放射性廃液の混合液を水状にし、下部のガラスを溶かしながら一気に炉の底に流し落とすという。
課題3・温度管理
 原燃によると、放射性廃液とガラスの混合液は800度と1千度で粘性が50倍も変わる。「5度、10度で炉の中の流れが大分違う」(川井社長)といい、職人技のような繊細な温度管理が求められる。
 原燃は、炉の温度計の数を増やしたほか、溶融炉の同規模炉で放射性物質のない模擬廃液を使い、炉内の温度管理のデータやノウハウを蓄積したとする。
ただ、今後は、自ら崩壊熱を出す放射性廃液での試験となる。原燃は「模擬廃液より、崩壊熱で20度ほど高くなることはわかっている」としているが、実際の炉の温度変化を見るのはこれからになる。
課題4・状況把握
 運転時1千度超にもなる溶融炉にはテレビカメラを入れられず、炉内の状況は温度計を元に推測するぐらいしかない。
 例えば、放射性廃液とガラスビーズを上部から投入すると、なべぶたの役割を果たす湯葉状の「仮焼層」ができるが、仮焼層が厚いと炉の温度が高くなりすぎ、薄いと炉が温まらないといい、適切な厚さを形成しているのか、想像するしかない。
課題5・大型炉
 溶融炉は、日本原子力研究開発機構の東海再処理工場(茨城県東海村)の炉の容量を5倍にして導入された。東海工場で一定の実績を残し、経済性の面から大型化を図った結果、炉内のガラス溶液の流れが複雑になり、温度管理も難しくなった。
 再処理技術に詳しい山名元・京大教授は、原燃の課題として、「炉内の非常に複雑な反応」「実規模、実廃液での実験不足」に加え、「大型炉の難しさ」を挙げている。(別宮潤一)
〈ガラス溶融炉〉 使用済み核燃料を再処理した後に出る「高レベル放射性廃液」を超長期保管するため、ガラスとまぜ、ステンレス缶に入れる炉。(1)炉内天井部のれんが落下(2)炉底部のノズル詰まり(3)炉の配管での放射性廃液漏れ(4)クレーン故障(5)炉内でかくはん棒がまがる――など数々のトラブルを起こしている。
朝日新聞社
【転載終了】
アメリカは大量の放射能漏れ事故を起こした後、カーター時代に再処理から撤退。
旧ソ連も再処理工場の廃液が、爆発するという事故を起こしているイギリス再処理工場周辺は、ガン・白血病の発生率が驚くほど高く、フランスの再処理工場の環境汚染は、大きな問題であり、あわや破局事故の事例もある。巨額の予算を浪費し、実現の可能性は低い。再処理をした後の、廃棄物の危険性は、使用済核燃料を直接、乾式貯蔵する場合に比べ、何十倍にもなる。

来週にも高レベル廃液でガラス固化試験

重大な事です。
【web東奥より】
来週にも高レベル廃液で試験 
 日本原燃の川井吉彦社長は27日午前、青森市のクラウンパレス青森で定例会見を開き、六ケ所再処理工場で3年半ぶりに再開したガラス固化体(高レベル放射性廃棄物)製造試験の概要について説明。現在、実際の高レベル放射性廃液を含まない「模擬廃液」を使った試験は順調-とし、来週中にも高レベル廃液を使った試験に移行する方針を示した。高レベル廃液の試験は1カ月程度かかる見込み。 
【6月27日web東奥より】
実際に高レベル廃液を使い試験を始めれば、トラブルが起きた時の汚染は、取り返しのつかないものとなり、解体も出来なくなりそうだ。模擬試験をはじめて、まだ10日しか経っていない。課題が克服されたとは言えまい。危険な高レベル廃液試験は、行うべきではない。
 
 
大規模で日常的な核物質の放出が、始められようとしている。高レベル廃液を流してしまうと、建物の解体も、被曝を伴う作業となり、ケタ違いの時間と金がかかってしまう。
初操業開始予定は18回も延期になり、今回で19回目、六ヶ所村再処理工場の存在意義も、なくなりつつある。
利権にしがみつくための試験強行にしか見えない。百害あって一利無しの試験の中止が、国と市民のためである。
政局をやっているより、試験中止のため、政治家に動くよう、呼び掛ける必要がある。