たねまきジャーナル/国民の原発意見を聞く会大阪より上田さんの報告

7/23(月)

 永岡です。
原発報道が少なくなったと水野さん語られて、原発労働者の環境、線量計に鉛カバーの話があり、そんな中、4月の特番、「作業員の語る福島第1原発」が日本民放連盟賞の最優秀賞を得ました。
私も、上田さんの報告で聞きました。
審査員は今なすべきテーマに切り込んだ作品で、出色の出来といわれ、平野さんも調査報道の成果と述べられました。
私も、リスナーとしておめでとうと申し上げます。
平野さん、大変な努力と言われました。際限なく動かないとテーマを追えないのです。
「リスナーの応援」と水野さん言われました。

 内容は以下にあります、
http://plaza.rakuten.co.jp/tanukiwanwan/diary/201204090002/

 原発のニュース、「なし崩し 届かぬ声が またひとつ」、と、オスプレイ配備は原発と同じとの一句があり、平野さんも野田政権、森本氏を厳しく批判しています。
米軍の将校も開発に反対し、政権内部からも批判が出ているのです。

 福島事故の政府の事故調査委員会東電と政府は安全神話にとらわれ危険を現実のものと捉えていないとした結論を出しました
知識があっても活かされなかったと東電を批判し、津波前に地震原発がやられた可能性は否定しているのですが、圧力容器、格納容器の閉じ込め機能の喪失に至らない破損は否定していないのです。
菅総理の視察、官邸の現場への電話は弊害が大きいとしています。
清水社長の撤退申し入れは、東電が撤退するとは結論付けられないと言っています。住民の避難は、SPEEDIを活用したらもっと良かったとしています。しかし、全容の解明には至っていないのです。

 畑村委員長の所感、あり得ることは起こる、あり得ないと思うこと(全電源喪失)も起きるとしています。何でもありなのです。見たくないものは見えない、見たいものは見ないとしています。
平野さん、この言葉をそっくりそのまま畑村氏に返したい、新鮮味のない空虚な報告で、原発の持つ本質的な危険性に踏み込まず、SPEEDIなど去年から出ている。当初から関係者の責任を問わないもので、それで再発防止は無理。1~4号機のどこが壊れて、どこから放射能が出たか言っておらず、地震の影響を矮小化した、誰も痛くもかゆくもない、国会事故調より後退しているのです。

 福島で、線量計を鉛で覆ったこと、下請けのビルドアップがやっていて、元受けは、東電系の東京エネシス、5人がやっていたとしています。
ビルドアップが去年視察し、線量が高く年50ミリを超えて働けなくなるので、鉛の板でカバーを作り、これをつけた線量計を付け、カバーはゴミ捨て場に捨てられたのです。ガラスバッジもつけていて、最大の1.3倍で鉛の影響は少ないとして、役員は警報音を遅らせて、作業員を安心させたかった!と記者会見しているのです(泣)。
線量をごまかす意図はなかったといい、「生きるため 命を削る 作業員」とのリスナーの一句もありました。下請けにこんなことを強制するシステムなのです。

 静岡で浜岡の再稼動を問う県民投票、浜岡は政府要請で止まったものの、再稼動の是非を問う署名は、6万人必要なところ18万近く集まり、来月に県民投票条例のことが静岡知事に問われます。

 東海地震が懸念される静岡で、津波を拡大する歪がたまっているのです。名古屋大の調査で、分かり、歪が放出されると、津波を巨大化させる可能性があり、東日本並みの危険性があるのです。さらに、同様の箇所が日本に他にもあります。
 
 

 今日の特集は、2030年時点での原発の比率を国民に聞く意見聴取会を、昨日大阪でも開かれましたが、それを上田崇順(たかゆき)アナウンサーが取材されて、報告されました。

 エネルギー環境の意見聴取会が正式なタイトルで、これ自体上から目線と水野さん言われて、昨日の大阪の会、3つのシナリオをまとめ、原発依存度を2030年にどれくらいにするか、0%、15%、20~25%が政府から提示され、参加者が意見を述べるのです(2010年は26%、これを45%!に増やす計画であったのです(オイオイ…)。
 
0%は再生エネルギー+化石燃料により、規制が多い(性能の劣る商品は使わない、市街地にガソリン車はダメとか)ので、これを言う人には不利になるのです。
経済的な負担が多くなってもいいのか、なのです。
 
15%は、40年廃炉を守り、新設しないと2030年はこうなるのです。20~25%は、原発の新設、更新が必要で、上田さん、0%、15%、20~25%ともに再生エネルギー依存度は同じ30%で、再生可能エネルギーの突出したものはないのです。

 リスナーより、事故直後に脱原発依存を政府が宣言した、その工程表を政府が出せと意見があり、矛盾するのです。平野さん、40年ルールを政府自ら破り、根拠に問題ありと言われました。

 今回の取材は経産省資源エネルギー庁であり、本来は閉門蟄居の身と平野さん言われました。今までやってきたことを反省しないといけない部署なのです。

 参加はネットのHPにエントリーシートがあり、これで言えない人がたくさんあるのです。個人情報が必要で、意見を言いたいなら書かないといけないのです。で、別の場所で、電力会社の社員がいてやらせとの批判があり、大阪では電力会社の排除なのです。3人いて、断ったのです。

 意見を言う人の数は、大阪以前は9人(3人ずつ)を12人として、0%の人を6人としたのです。3人ずつだと、実際に意見を述べたい人が0%が圧倒的に多かったからです。今までより、大阪はシステムは改善されているのです。当日、20~25%の人が一人欠席して、11人になり、しかし、0%の人はそれでも少ない(大阪で66%、全国では70~80%だから)のです。

 2時間半の聴取会、108人来場し、狭い会場で、ホールではなく、会議室で、580人入れるホールをという声もあり、取材陣もぎっしり、空調も利かず大変で、たね蒔きから3人行って汗だくであったのです。

 実際の意見があり、パネルディスカッションのようになり、問題があり、0%シナリオだといつ出来るかを示さない、無理という理由を並べているとの指摘もありました。
0%シナリオを選びにくくされているという指摘もあり、それは25%がいいと思っている人からもあったのです。我慢、負担を強調しているのです

 さらに、15%人が、25%シナリオに、原子力行政に対する国民の強固な信頼が前提(!)とあり、これは得られないという指摘もあったのです。強固な信頼があるという挙手は2人のみ(泣)なのでこれは選べないのです。
つまり、15%シナリオには選択しにくい状況が少なく、間を取って15%に落ち着くのでは、という声もあるのです。
これを13%にしたら政府は頑張ったと思われるわけです(
泣)。

 聴取会、これまでと比べると国民の声を聞いているとの声もあるものの、会場からの意見も欲しい、やり方がこそっと、ネットでアクセスできる人だけしか出来ないという声もありました。一人ずつ意見を述べ、国民同士のディスカッションがあり、最後に古川大臣の挨拶なものの、参加者が大臣に質問できないのです
0%シナリオが選びにくいと言えない司会で、内閣広報室の下村氏の司会で、これは国民の議論の場で、国民が政府に問う場ではない!のです(泣)。
議論して糾す場なのに、この始末です(泣)。 

 この後、これをどうまとめるかは、はっきりしていないが、8月中に決めると言うのです。0%シナリオ達成も、再生エネルギーをどうするかも聞けない、公正な調査会ではなく、しかし終了後の取材は出来ず、古川氏の意見は聞けなかったのです

 平野さん、法的な根拠は不明と言われて、政府の誰がかかわり、どうするか不明で、結論ありき、アリバイづくりのものと言われました。また、2030年以前にゼロにしたい人も多く、それは採用されていないのです。今後の聴取会では「その他」(もっと早く0%)が出来るということです。そのうちに8月になるのです(泣)。

 一方で、もっと議論すべきと、民間の人の意見聴取会をして、政府の人を呼ぶというプランもあるのです。平野さん、ドイツは8年後に全廃であり、ひとつの成果は、電力会社の社員の質が分かった。家族を引き裂かれて、ああいうことを言う人が原発を運営していることを噛み締めたいと、言われました。

 上田さんのお話、キーボードを叩く手が泣いていました(泣)。これをお伝えいたしました。