たねまきジャーナル原爆の日に考える原子力と安全保障 池内了さんのお話し

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8/6(月)
 
 永岡です、毎日放送ラジオのたね蒔きジャーナル、今日も水野晶子さんの司会、毎日新聞ほっと兵庫編集長の平野幸夫さんの案内で放送されました。広島原爆から67年、いろいろな政治家が広島に参列し、本当にどういう政治信条を語るか、リスナーの川柳もあり、「原爆も 原発も同じ 放射線」と読まれ、今回の事故で広島原爆百数十個の放射能の恐ろしさと平野さん言われて、さらに森本防衛相のオスプレイ試乗(快適とのコメント)にも、平野さん、暴言であると言われて、また市街地に影響なしという森本発言を平野さん批判されて、考えられないと言われました。本人は耳栓していたのかと言うのです。たまたま台風で県民集会が延期になり、しかし森本氏は沖縄の怒りに火をつけたというのです。森本氏が試乗した事実が、沖縄に大きなツケとなる、10月の運用を変えない限り国民の不安、不満は変えられないと平野さん言われました。政府は交渉しないといけないのです。森本氏は露払いに使われたというのです。   
 原発のニュース、広島の日に、浪江町の町長、EUの面々、イギリスとフランスの駐日大使、トルーマン大統領の孫も参加しています。福島の被災者は67年前の広島と関ると広島市長が語りました。
 東電のテレビ会議ビデオは東電本社のみの公開、150時間のうち音声なしは100時間、録音・録画禁止で、この1.5時間を東電が選び、社員の顔を隠して(プライバシー保護のため)公開です。3号機爆発の、吉田氏の大変だという声や、菅前総理が乗り込んだ際の映像もあるのに、音声なしで、菅氏、あまりに不自然と言うのです。さらに、これ以外の映像の公開を東電はしないのです。平野さん、なぜ東電が選ぶのかに怒りを感じる。東電は何兆円もの賠償をしないといけない+刑事告訴の企業で、選ぶ権利なし+国有化=税金で運営され、なぜ国が統治しないのか、なのです。枝野氏の注意も形だけで、国民の知る権利を侵害。国際社会からも検証されるべき資料なのに、一企業の思惑で工作されるものではないと平野さん言われました。国会もだらしない、強制提出させよと平野さん言われました。
 JNNの世論調査で、原発廃止を求める声が7割(徐々に減らして廃止)、即廃止が11%、再稼動について、賛成43%、反対50%。オスプレイ支持は35%、不支持は57%です。増税に賛成は47%、反対53%です。軽減税率は76%が導入すべきで、野田内閣の支持率は37.9%でした。そして、野田総理はデモ団体の代表と明後日会います。野田総理、再稼動に理解を得たいと今更言うのです(泣)。ところが野田総理、同じ日に原発の再稼動を求める経済団体とも会うのです。野田総理、賛否両論に耳を傾けて中立性を保つ(笑)だそうです(永岡の所感:野田氏、お笑い芸人になった方がいいのでは?)。
 不信任案、「国民が 出したい問責 不信任」との一句もあり、不信任案は自民の大きいほうのものだけ審議され、平野さん、野田総理が国民の民意に背き、自民は今選挙したら勝つ、民主は負けるので、3党合意の大連立で民主党、乗れると思っていたのが、今までのツケが出て支持率低迷。小泉氏、今を逃してチャンスなしと言い、今こそ解散と谷垣氏を突き上げ、谷垣氏、解散しないと9月の再選の目がなくなり、不信任案は民主党で15人造反すると可決、そんなに高いハードルではない(鳩山グループが小沢氏と連動したらアウト、この人たち今選挙なら落ちるので、今反野田を掲げないとアウト)。自民の不信任に乗り、野田引き降ろしになったら解散になる。この1,2週間、エライことになると平野さん言われました。   

 今日の特集、原発と安全保障、核の恐ろしさを知っている国で原発事故、平和利用でも危険だと思い知らされ、しかし原子力基本法に、安全保障に関する文言が入れられた=原子力の軍事利用を認めることについて、これの撤回を求める世界平和アピール7人委員会のメンバー、総合研究大学院大学池内了(さとる)さんのお話がありました。池内さん、お電話での出演です。

 原発事故で大反省して、原子力の平和利用を見直すかと思いきや、逆なのです。政府、財界は原発を続けるのです。それだけでなく、法律を変えて、具体的に、規制委員会の法律で、安全保障に資する(役立てる)原子力と入り、設置法の中にあるのです。この文言、規制委員会の法律の附則に(おまけ)文言があり、原子力基本法、日本の原子力憲法で、下の法律に入り、上の法律も変えるものなのです。
 
池内さん、軍事的利用の可能性について、自主、民主、公開の3原則があり、原発の当時から大事にはされていなかったが、これにより電力会社の事故隠しを暴くことが出来たのに、安全保障があるから公開できないとなるのです。安全保障=他の国を軍事力で撃退する、公開できない(秘密に出来る)のです。国家機密と言われたら公開できないものです。第一歩が非公開=原発事故に関して今までいやいやながら公開させたのに、軍事力以前の問題で公開されなくなるのです。
 国会では自民が民主に要求していたものですが、自民は意図的に持っていたもので、この期に乗じて入れたもので、簡単に入れてはいけないのに、池内さん、民主の案になかったのに、3党合意で自民案を丸呑みしたのです。消費税のために自民の言いなりになったのです。たった2時間で出来たのです。質問する野党議員も読む暇がなかったのです。
 原子力が安全保障に資するということを知らない野党もあり、読み込む時間もない。共産党、池内さんの7人委員会はアピールしたものの、少数で無力であったのです。  公開が破られるのが第一歩、第二歩は規制を外れて、安全保障に関すると規制委員会も手が出せなくなる!委員会もお手上げで、規制にならない。原子力の軍事利用に手をつけても、規制委員会も手が出せないのです。すぐそうなるとは思わないが、この一言で防げなくなるのです。

原子力基本法憲法なのに、平和目的だけの利用なのに、この柱は変えていない。しかし、知らない間に安全保障とこそっと入れられ、入れたほうが大きな顔が出来るのです。日本は原爆を受け、核兵器に手を出さないのが戦後の合意であったのに、なし崩し的に変えられるのは怖いのです。  海外は警戒の声があり、日本は核兵器潜在的保有国とみなされ、プルトニウムを10トン国内にあり、原爆材料、プルトニウムは少量で原爆に出来る(長崎は6kg)=1000発以上持てる+再処理をしているので、プルトニウムを持っている。日本でも、海外にも30トンあり、合計40トン!つまり、海外から見たらいつでも核兵器を持てるのです。日本は科学技術に優れ、本気なら1年~半年でも核兵器を作れる。日本は核兵器を持っているのと同じと見なされ、つまり、核兵器を持つぞと言っているのに等しいのです。
 
平野さん、政治の動きは核不拡散を逆行するが、科学者としての提言を聞かれて、国民も原発を進めた科学者にも異議があり、池内さんは宇宙物理学者で、本当に役立つなら食いついてやりたいが、核兵器は既存技術、研究費欲しさにやる人はいると言われるのです。しかし、日本の国民、世界にどうなるか分からない人がいっぱいいるのです。科学者は信頼できないと思われているのです。

 原発も個人的な利益に保している人も要ると平野さん言われて、それで社会が変わるべきなのに、若い研究者を育成するのに必要なのは、一般市民が科学者を厳しく見て批判する。科学者も、どんなことがあっても、研究の中身を世間に公開すべきと言う事です。世間の目にさらされたら変なことは出来ない。原発の専門家も、何か隠していると見えるわけです。  池内さん、宇宙物理で、宇宙基本法にも安全保障が入り、それは2008年のこと、安全保障に資すると入り、これの危険性は、宇宙を戦場に出来る=軍事力を宇宙に広げられる=核ミサイルを飛ばせられる、スパイ衛星を飛ばせる。敵の平気を調べる衛星ももてる。はやぶさみたいな平和的なものではなく、地球上の一点を見て、データは公開されない。「安全保障」とは軍事力を持ちたい人にはとても便利なのです。宇宙と原子力、科学技術の粋に安全保障が入り、国家の肩入れしてきた分野なのです。
 今日の池内さんのお話も、書き起こしていて手が震えました(泣)。原発事故でタダでさえ戦争状態なのに、日本が本物の戦争に加担する、私が反核運動に関った30何年前の悪夢が現実です。リスナーより、原子力を安全保障と言うのが、消費税増税の副産物と知り唖然とあり、議会制民主主義で、与党と野党が同じことをするとチェックできない、野田政権の超タカ派を指摘する声もあり、マスコミは法律が出来てから問題にするとの声もありました。マスコミノーマークの恐怖をお知らせいたしました。