たねまきジャーナル9月20日小出先生「もんじゅは廃棄物研究にはならない、MOX燃料は処理する工場なし

9/20(木)
 永岡です。
昨日の水野さんのお話の通り、たね蒔きは9月いっぱいで、リスナーのメールが2000通を越え、千葉さん「ありがとうございます、正式発表まで何も言えなかった」と謝られました。モスクワからのメールもあったのです、たね蒔きはMBSの名誉と言われました。仙台からも、地震津波放射能でやられた街から、確かな情報がなく、正確な情報のあるラジオへの感謝もありました。リスナーと一緒に番組を放送したことに千葉さん感謝されました。  
 
原発のニュース、東電が退職者に支払う企業年金減額を政府は認可です。係長クラスで15万円→12万円、終身年金は7万円→5万円になります。減額で1000億円の経費削減です。
 
 関電の決算過去最大の赤字で、原発の停止で火力の燃料費がかさみ、中間配当見送りです。1800億円の経営効率化を実施で、電気料金の値上げは、今は考えていないと言うのです。近藤さん、関電は原発の比率が高く、こういう結果で、将来的には値上げありということ、企業としてのリストラは考えて欲しいと言われました。  
 
 そして、小出先生のお話
リスナーの質問があり、千葉の人より、枝野氏が建設中の原発工事再開としており、大間原発はフルMOXで、使用済み燃料は放射能が高く、埋められるまで100年プールで保管することについてのこと、100年は本当にそうかは明確には言えないが、MOX燃料だと普通の原発の使用済みより発熱量は高く長く尾を引く。
普通の原発だと5年冷やして再処理工場に持っていくが、ガラス固化も上手くなく、出来たら50年後には埋められると思うものの、MOXだと再処理工場に移すまで時間がかかる+MOXを処理する工場なし、使用済み燃料のまま処理するが、何百年先のことか分からないのです。
 
 そういう燃料を使うわけで、2030年代ゼロと矛盾し、「日本が国の体裁をなしていない」
原子力はあっちへ行きこっちへ行き、2030年の結果を問うてゼロが国民の声なのに2030年代となり、話にならないのです。  
 
奈良のリスナーから、革新的エネルギーの原案だと、もんじゅは廃棄物を減らす研究のあと廃炉にするというものの、廃棄物を減らせるかについて、
原理ともんじゅの問題があり、高速中性子を使えるなら、宙ウラン元素を寿命の長いものを短くする可能性はあり、必要性はあるものの、もんじゅはその研究のためには全く向かず、途方もない危険、お金がかかり、もんじゅはあきらめて他で研究すべき。
もんじゅを作ってしまい、廃炉に出来ないので延命したい+もんじゅを発電・研究で動かすと超優秀な核兵器材料が出来、それ目当ての人がいるのです。
 
 毎日新聞廃炉の記事があり、事故なしでも更地にするのに何年かかるかについては、実際分からない、世界でちゃんとやった例なし(実用規模の原発解体例はなし)。
廃炉は手をつけずに原子炉をコンクリートで封鎖して墓場にするか、本のやり方はばらばらにして更地にするものですが、放射能まみれで壊すのも大変、東海原発は1966年に動き出し、32年間で停止、廃炉作業が始まり、未だに原子炉本体に手は付けられていないのです。
廃炉作業、ゴミが出て、ひとつの原発で60万立方メートルのゴミ、放射能のごみとして処理するのは不可能で、たくさん汚れたものは深い穴に埋める、少ないものは浅い穴に埋めるというものの、少ないものは野放しにする(クリアランスという)、鉄材など野放し→くず鉄屋さんが買い、市場に出て、家庭のフライパンになるかも知れない。フライパンで料理をして被爆するモデル計算があり、年間10マイクロシーベルトを越えないなら野放しであり、これからたくさん解体で、生活の中に原発放射能が出回るのです
 廃炉の仕方を研究しないといけないのに、壊す手段すらなく54基作ってしまったのです。
 今日もキーボードを叩く手が震えました。小出先生のお話、お届けいたしました。
 
 
 続いて、シリア情勢、山本美香さんが殺されて1ヶ月、シリアで何が起こっているか、人々の暮らしはどうかについて、先ごろ取材を終え帰国されたフリージャーナリストの西谷文和さんのお話がありました。シリア2番目の都市に行かれて、その状況をスタジオで話されました。
 ネットで西谷さんのブログを千葉さん読んで、危険と隣り合わせであり、西谷さん、一番か二番に危ないと言われました。リスナーより、報道関係者がなぜ狙い撃ちにされるかについて、山本さんだけでなく、フランスやレバノンの人も殺され、アサド軍が真実をばらされるのがまずくて、取材すると、シリアの国外でも殺される例があるのです。内戦では何人か殺されているのです。
 西谷さん、9月4日~14日行かれて、シリア国内、想像以上に悲惨で、自由シリア軍の隠れ家に泊まられて、22発ロケット弾が至近距離に飛んできて、西谷さん眠れずなのです。当たれば死ぬので、しかし隣の兵士はすやすや眠っているのです。運悪く破片が飛んだり、家が壊れて圧死する人もいて、遺書を書こうかと思ったほどです。
 その中で逃げられず(お金のない人他)の人もいて、しかし少なく、600万の都市に誰もいないのです。近郊もほとんど逃げているのです。
 一般市民は避難しても、トルコに逃げたら国連の支援があるが、国境を越えられない人は、お金もなく、シリアは冬が寒く、食料不足、病気で死ぬ子供が増えるのです。国際的な支援は、シリア国内は危なくて届かず、国境内の人をどう助けるかなのです。西谷さん、難民の家族とすれ違ったのです。毎日100人単位で殺されているのです。  シリアの中の病院ではカメラを回せず、これをyoutubeに流すと場所がわかり空爆されるからで、シリアの外の病院は撮影でき、片手片足、目のない人、銃弾の入った人…で一杯、レバノンの外科病棟はシリアの人で、見境なく撃たれて、デモ隊を撃つので、反アサドのデモでやられて、女性、子供もやられているのです。
 ハスナーさんという女性に西谷さん会い、空爆で逃げるためご主人と子供と4人でバイクで逃げて、そこでアサド軍に撃たれて、ご主人と子供を失った。逃げる人は生き証人で、殺されるのです。1年半続き、アラブの春で立ち上がった人を殺しており、宗教戦争スンニ派の人を殺しているのです。アサド政権と反アサドで、それが宗教対立になり、スンニ派から自由シリア軍が出て、それを殺し、憎しみの連鎖で、圧倒的多数はスンニ派、宗教対立になっているのです。トルコ、アルメニアの人もあるが、おもにアラブ内の戦いなのです。
 リスナーより、内戦の終わる見込みについて、シナリオは3つ、アサドというシンボルを取り除き、ロシアがアサドを受け入れる、2番目は旧ユーゴみたいに国境線を分けて、国を分けること、シナリオ3は延々と内戦が続くことであり、西谷さんその3番目の可能性が高いと思うのです。
 自由シリアの兵士、学生、農民が兵士になり、徴兵制があり武器を知っている、彼らは年内にアサドを追い出すと言い、しかし戦闘機、戦車はアサドが持ち、空中戦はアサドが勝つ。しかし国際社会が黙るのは限界で、空爆禁止区域が出来ればアサドは潰れるのです。
 リスナーより、ロシアではなくアメリカの動きについて、アサド政権はイランとロシアが後ろ盾で、しかしアサドが潰れたらムスリム同胞団イスラム国家になり、イスラエルはアサドには潰れてほしいが、その後にイスラムは困る、なら、アサどのほうがマシとなるのです。しかし、国民の生活は崩壊し、何百万人逃げて、迷惑は普通の市民なのです。

 ハスナーさんのような人が出て、リスナーより、シリア市民や兵隊の食料について、主食はパン(ナン)だが、店も壊され、買うのに3時間待つ、それが食料がなくなる危険性もあるのです。栄養不測、病気の危険性も、この冬に肺炎の可能性もあるのです、このまま手をこまねいているとそうなるのです。
 リスナーより、山本さんの最後の映像から、現地の人の生活について、電気もなく、普通に生活していたが、2ヶ月激戦で、多くの人が逃げて人口が減り、逃げ遅れた子供を山本さんが撮影し、山本さんの生きていた時より状況は悪くなっているのです。

 何とかならないかと千葉さん言われて、西谷さん積極的に介入しないといけない、国連は、中国・ロシアが拒否権を出すとだめなのです。日本が言うと信用してくれる(イギリスに占領され、日本のことを聞いてくれる)のに、日本政府に仲裁する気はないのです。  内戦で、生活が
圧迫され、山本さん殺害後ジャーナリストは入りづらい、それを多くの人に知ってもらわないといけないが、西谷さん、入ったとたんに後悔です。シリアは北朝鮮と同じ、しかしネットで少し漏れているのです。
 最も強く感じたのは、戦闘機で民間の家を爆撃し、それを見ると恐ろしい、ヘリも来て、空から無実の人を殺す卑怯な戦争を続けているのです。
 西谷さんの上映報告会、9月27日、いきいきエイジングセンターで18時半からやります。
 リスナーよりメールが殺到し、3番目のシナリオは悲しい、アサドを亡命させられないかと。国連、アメリカに力はないのかとあり、近藤さん、山本さんが命を落として伝えたかったこと、西谷さんの命がけの報告、関心を持ち続けることが必要と言われました。
 西谷さんのお話も、キーボードを叩く手が震えました。今日は、西谷さんのシリアのお話をお送りいたしました。たね蒔き、後6回、しっかりお伝えいたします。