園芸や家庭菜園を楽しまれる方、腐葉土や培養土に気をつけてください。

先日、奈良市放射能測定所に行った時のこと、
奈良市のある小学校の培養土からセシウム・・・という話題が出ました。
 
小学生が触れるものなので、気になって実際に測定所に持ち込まれたという次第です。
以下、測定所の方のメールをご紹介・・・・。
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 5月23日(木)に測定した奈良市内の小学校の園芸用の培養土からセシウム
検出されました。検体は市販されているものです。以下が測定結果です。

         放射能濃度      検出下限  計数率

Cs-137: 50.1 Bq/kg  ± 14.6 Bq/kg   5.3 Bq/kg   o.93 cps
Cs-134: 24.7 Bq/kg  ±   7.9 Bq/kg   3.2 Bq/kg   o.40 cps
 K-40: 260.8 Bq/kg  ± 91.2 Bq/kg  42.4 Bq/kg   o.27 cps

セシウム合算で74.8 Bq/kg±22.5 Bq/kgの検出です。正確を期すため
に、市民放射能測定所関西ネットと連携している測定所のゲルマニウム半導体
検出器で27日(月)にクロスチェックをしてもらいました。
以下がその測定結果です。

         放射能濃度      検出下限  
Cs-137: 43.1 Bq/kg  ± 2.3 Bq/kg    6.9 Bq/kg   
Cs-134: 20.7 Bq/kg  ±  1.9 Bq/kg    5.7 Bq/kg   
 K-40: 346.4 Bq/kg  ± 26.6 Bq/kg   79.8 Bq/kg   
セシウム合算で63.8 Bq/kg±4.2 Bq/kgの検出です。測定時間はどちらも1時間
測定器の精度の関係で数値に若干のズレはあるものの(放射能測定では若
干のズレは普通です)、残念ながらセシウムの検出は明確です。


 同じ小学校の他の園芸用の土は両測定器とも不検出でした。小学校なので児童
が手に触れ、呼気から吸入する可能性が大きいものですから、他の学校で利用さ
れている培養土も気になります。ぜひ測定し、その結果を資料として学校や教育
委員会と話し合いを重ね、何らかの方策を早急にとることが必要なのではないか
と思われます。
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以上
小学校で、使う土となると、花壇や学級菜園に使われる土でしょう。
また低学年なら、土で遊んだりする子もいるかもしれません。
いずれにしても、子どもの身体に触れるもの、安全性はしっかり確認してほしいものです
 
学校だけでなく、自宅でも家庭菜園や花壇を楽しまれている方は多いと思います。
どうか、土の汚染には気をつけて購入して下さいね。
 
以下に、安全らしい土を売っているところを検索してみました。
 
北海道産腐葉土, 汚染していない腐葉土, 北海道道東産腐葉土. 安全な腐葉土, 用 途 野菜・草花・樹木・その他農作物・園芸等。 他の用土等と混合してお使い下さい。 土の 状態により混ぜる量を増減してお使いください。
 
花の土屋さんカネアで使用している土・堆肥は、放射能汚染の影響の少ない四国地方・ 中国地方・九州地方より採取された原材料を使用しています。 ... さらに、放射性 セシウム濃度の検査も県の機関にておこなっており、安心・安全を確認した上でお届けし ていますのでカネアのすべての土堆肥 ... ただ採取場所が鹿児島県ということで、近畿~ 関東以北の方々に馴染みがないとおもいますが、鹿沼土よりも硬質で粒子が壊れにくい ので、私 ...
 
その他、コーナンでは自社独自で放射能汚染度を測定しているそうです。今回もコーナンの土の方は放射能は不検出でした。
 
最後に・・・・http://touten2010.exblog.jp/13208234放射能に向き合う日々様の記事から・・・ 一部抜粋します。
 
 
ホームーセンターの堆肥が強い放射線を出していることは、ネットの中ではかなり前から広く話題になっていた。しかし、自治体が計測に動かなかった。

 しかし、秋田県が、「ホームセンターで売られている堆肥から強い放射線が出ている」との通報を受け、放射性物質の測定を行いこれを25日に発表したことから、その日のうちに農水省は堆肥等の使用自粛要請を関東・東北の都道府県に発出し、5日後の8月1日にはもう許容値を決めて各県に通知している

 これは、農水省が全てを知って準備をしておきながら、「できることなら表ざたにならなければ良いなあ、何もしないですむし」と首をすくめて事態を放置していた証拠である。

そうでなければこんなに早く許容値を決められるわけが無い。
 農水省が事態を知りながら指導をせずに手をこまねいていたために、高濃度の汚染された堆肥が全国のホームセンターで大量に販売され、日本中の農地にすきこまれてしまったのである。

これは放射能に汚染された牛肉が全国に流通したことよりももっと深刻な事態である。 牛肉は一度食べたぐらいでは健康に影響は無いし、食べれば無くなってしまうが、農地にすきこまれた腐葉土は牛肉とは段違いに汚染度が高いうえに、100年以上もそこにあり続けてなくならないからだ。セシウム半減期は30年で120年たってやっと16分の1になる。今生きている人が全て亡くなってしまうまでは、汚染度が低くならない。

 事故米や無許可専従問題で明らかになっている農水省の「臭いものにはふた」主義がまた徹底的に裏目にでた訳であるが、これは農林水産省の組織文化であって永久に改善されないから仕方がない。農水省は食品の安全にかかわって欲しくない組織であることを認識した上で、国民は対応を考えるしかない。

 明るい材料は「一個人の訴えによって自治体が動き、それによって国が動いたために、事態が改善の方向へ向かった」ということである。
一個人の指摘により県が動くということは通常は無い。
放射性物質の検出は一台何千万円という機械を必要とするし、民間検査機関に検査を委託すると3万円~4万円もとられてしまう。それを承知で一個人の指摘により動いた秋田県は高く評価されるべきである。

 つまり、「農水省のようなどうしようもない組織であっても、県が動けば動かざるをえないし、県は県民の訴えを聞いてくれることもあるということが解かった」ということである。

 放射能の危険はいまや日本国民全体のものとなった。どこにどういう形で放射能汚染が広がっていくか全く検討がつかない。そうした中で、農水省をはじめとするどうしようもない国家行政機関は全くあてにできない、
このような絶望的な状況も個人の努力で切り開ける可能性があるということが明らかになったということが大きな希望である。

 これからは、私たちが自ら調べ、行政機関にあらゆる手段で圧力を行使し、行政を動かしていかなければならない

 今回の明るい材料をしっかり覚えておこうではないか。
 
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奈良市放射能測定所でも、このデータを基に、教育員会に働きかけます。
奈良市放射能市民測定所では会員を募集しています。
 

問い合わせ先

奈良・市民放射能測定所
メール:naracrms@gmail.com
電話・FAX:0742-81-8458(開所日の10時~16時)
測定所の開所日はこちらでご確認いただけます。
住所:〒631-0036 奈良市学園北2-1-6セブンスターマンション103号室
医療問題研究会奈良事務所内