「子育て世代の主婦」を馬鹿にしていることに気づかない困った人たち

「子育て世代の主婦」を馬鹿にしていることに気づかない困った人たち

もう、ツッコみどころ満載すぎて、どこからツッコんだらええのか、わからへん…

礒崎首相補佐官憲法改正、見えるところまで来た」 (朝日:2015年3月22日)

 自民党憲法改正推進本部事務局長の礒崎陽輔首相補佐官は22日、憲法改正について「目に見えるところまで来た。国民投票法ができ、次は憲法改正をするのが当たり前だ」と述べ、国民投票の前提となる国会発議を遅くとも再来年前半までに実現することに意欲を示した。大分市で開いた自身の政治資金パーティーの講演で語った。

 礒崎氏は、自民党が4月に、子育て世代の主婦向けに憲法改正の意味や内容を分かりやすく伝える漫画を5万部作ると説明。「若い人は今の憲法がどうしてできたのか知らない。連合国軍総司令部(GHQ)が8日間で英語で作り、それを訳してできたのが今の憲法だ」と、憲法改正に向け世論を喚起する考えを示した。

 1回目の国民投票にかける改正項目として、大災害や戦争時に首相に権限を付与する「緊急事態条項」を挙げた。「どの国の憲法にもあるが、日本だけない。東日本大震災のような場合は、首相に法律の定める範囲内で権限を与え、しっかりやっていく体制がいる。あとは環境権という人もいるし財政規律という人もいる。今から議論していけばいい」と指摘した。

この礒崎陽輔首相補佐官ってゆう人は、(東大)法学部出身なのに「立憲主義」について

「学生時代の憲法講義では聴いたことがありません。昔からある学説なのでしょうか。」とすっとぼけた、

もう、存在そのものがギャグと化してる観のある人で

この短い記事のなかでも、大ボケを連発…と言いたいトコなんですが

大ボケよりももっと悪質で有害な「差別発言(蔑視発言)」を堂々としてはるので

キチッとツッコんどきたいと思います

(もう、みなさんも気ーついてはると思いますけど、念のため絵)


この人ね、「子育て世代の主婦向けに憲法改正の意味や内容を分かりやすく伝える漫画を5万部作る」…

と言うてますねんけど、これって、めっちゃ不思議な発言やないですか

そやかて、なんで「子育て世代の主婦『だけ』に向けて」

憲法改正の意味や内容を『分かりやすく伝える』『漫画』」をつくるんです…?

(この言葉は単に「憲法改正の意味や内容を分かりやすく伝える漫画を5万部作る」ではないですよ)


では、ここからぼくの観じた疑問…というか、強烈な違和感をダラダラと書いてみると…

・なんで「子育て世代の」『夫(=男)』は入ってないの?

・なんで「子育て世代」の主婦だけが対象なの?(それ以外の世代は入ってないの?)

・でもって、なんで「子育て世代の主婦」に向けてだけ「わかりやすい漫画」で説明すんのん?
(なんで、文章で説明したらあかんのん?…もしかして、「子育て世代の主婦」は
 文章でわかりやすく説明しても理解できないと思ってるから?)

…ということで、これは「子育て世代の主婦」は知識や理解力がないやろ…という

・(子育て)世代への偏見
・(主婦という)女性への偏見

が相まった差別発言である…と、ぼくは思うんです


ぼくね、大学の法学部を卒業していながら「立憲主義」も知らない人(=知識のない人)が

子育て世代の主婦の知識や理解力に極めて強い偏見(蔑視観)を持ってることも、

この人なりのギャグかな…と思わんでもないんですけど

差別を(ギャグに)したらあかん…という「最低限の道徳」さえない人たちが目指す「改憲」って

もう、それ自体がギャグやんけ…と、ぼくは強烈に思います




※そうそう、この短い記事はこれ意外にもツッコミどころがあるんですけど

今頃「押しつけ憲法論」を前面に立ててしゃべってる…というのも、

やっぱり、ギャグとしかいいようがないと、ぼくは思います


憲法が「GHQ主導」でつくられたのは事実ですが、そうなったのは

「日本政府側のつくった憲法草案があまりにも現状維持の内容で人権軽視だった」ため

GHQが仕方なく「お手本」を示して、「それを土台として」現憲法をつくった…という事情のためであるところ

人は「自分にとって好ましいもの」を「押しつけられた」とは形容しないものですから

「押しつけ憲法論?」を振りかざす人たちは、

単に、「人権重視の」現憲法が気に入らない…というだけの話です

(つまり、「形式的に」押しつけられたから憲法を変えたい…というのではなくて
 単に、「内容が気に入らないから」憲法を変えたい…というだけの話です)



※あと一つだけ…

この人ね、
1回目の国民投票にかける改正項目として、大災害や戦争時に首相に権限を付与する「緊急事態条項」を挙げた。「どの国の憲法にもあるが、日本だけない。東日本大震災のような場合は、首相に法律の定める範囲内で権限を与え、しっかりやっていく体制がいる。
…と言うてはるんやけど、この言葉もギャグになってるの、わかるかな?

そやかて、この人、「東日本大震災のような場合は、首相に法律の定める範囲内で権限を与え、

しっかりやっていく体制がいる」から「緊急事態条項」を設けなあかん…とゆうてはるんやけど

「首相に『法律の定める』範囲内で権限を与え」たいんやったら、

そういう「法律」をつくったらええだけ…なので、

それが何ゆえ「首相に『法律に代わる権限を与える』緊急事態条項」の制定理由になんのか、

ぼくの頭ではさっぱりわかりませんわ…

(「わかりやすい憲法(法律)漫画」を一番必要としてるのは、この人やと思う、今日この頃…)