安保法案「今国会成立に反対」=東大生、抗議集会でアピール採択
安保法案「今国会成立に反対」=東大生、抗議集会でアピール採択
毎日新聞 2015年7月10日
国会で審議中の安全保障関連法案に反対する集会が10日夜、東京大学駒場キャンパス(東京都目黒区)で開かれた。300人以上の東大生やOBが参加し、「今国会での成立に反対する」とのアピールを拍手で採択した。
憲法改正に反対する「九条の会」事務局長の小森陽一東大教授(日本近代小説)を呼び掛け人に加え、学生中心で発足した「安保法案 東京大学人緊急抗議集会・アピール実行委員会」が主催した。会場となった教室は満員となり、学生らが廊下まであふれた。
集会では「安全保障関連法案に反対する学者の会」発起人で元教育学部長の佐藤学名誉教授(教育学)らが講演。「安倍首相は戦争をする国にしようとしている」と政府を批判、学徒出陣を引き合いに「戦争でいつも犠牲となるのは子どもと若者で、痛いほど歴史で味わったはずだ」と訴えた。
スピーチに立った理科1類1年の男子学生は「これまで関心がなかったが、このままではよく分からないまま強行採決されてしまう。一緒に考えて意見表明していこう」と呼び掛けた。
安保関連法案:反対集会、四条河原町でも
毎日新聞 2015年07月10日
京都の集会は、関西の大学生らで作る「自由と民主主義のための関西学生緊急行動」(シールズ関西)が企画。ツイッターなどを通じて約300人が集まった。参加者は音楽を流しながら、「憲法まもれ」「FIGHT FOR LIBERTY!」などと書かれたプラカードを掲げ、大学生や大学教授ら10人が次々にマイクを握った。
神戸大大学院2年の塩田潤さん(24)は「この国は一部の政治家のものではなく、私たちのもの。ひとりひとりが主権者として声を上げよう」と主張。留学先のニュージーランドから一時帰国した田中和琴さん(19)は「武力を持つことで憎しみが生まれる。自分の意見を言うのを恐れたり、自分は関係ないと言うのはやめませんか」と呼びかけた。