殺し、殺されるために、この子を産んだのではない

殺し、殺されるために、この子を産んだのではない

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発起人の西郷南海子さん。時おり声を詰まらせながら「ママの会」の設立趣旨を語った。=13日、参院会館 写真:筆者=
 「子供を戦争に取られたくない」―
 母親たちが「安保関連法案に反対するママの会」を結成し、きょう、記者会見を開いた。
 ママの会は京都市在住で3児の母、西郷南海子さん(27歳)が「戦争法案の廃案を求める」インターネット署名を呼びかけたのがきっかけだった。
 今月5日に立ち上げたFacebookなどで呼びかけたところ、今日正午までに2,267人の署名が寄せられた。
 サイトには「殺し、殺されるために、この子を産んだのではない」というメッセージがあふれている、という。
 「誰の子供も殺させない。これがママたちを結びつける一致点、どうしても ゆずる ことのできない思いです」。発起人の西郷さんは「ママの会」設立の意味を語った。
 西郷さんの娘(4歳)は毎晩、電気を消した後、「戦争にならないよね」と聞いてくる。西郷さんは「戦争には行かせないからね」と答えるのだそうだ。
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「戦争反対」、母親たちがついに立ち上がった。女を敵に回した政権は洋の東西を問わず長続きしない。=13日、参院会館 写真:筆者=
 NGO職員の池田亮子さん(36歳)は、経済的徴兵制を危惧する。
「子供を守るために、この法案を止めることが大事」「命がけで産んだ我が子を戦争に取られてたまるか」。懸命な口調で池田さんは話した。
 安倍首相に一番言いたいことは何か? 記者会見した母親たちに一言ずつ述べてもらった―
「安倍首相、ウソをつかないで下さい」
「安倍首相、あなたの言っていることが分かりません」
「安倍首相、子供を戦争に行かせないで下さい」
「安倍首相、命を大切にして下さい」
「安倍首相、違憲です。立憲主義を守って下さい」
 西郷さんは「いま盛り上がるだけでなく(廃案になるまで運動を)ずっと続けていく」と意気込みを語った。安倍政権を追い詰めていく母の執念が ひしひし と伝わった。
 ママの会は26日、渋谷で「戦争立法」に反対する集会とデモを行う。
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