【安保法案】強行採決 小沢代表「安倍内閣は非常に危うい」(田中龍作ジャーナル)

【安保法案】強行採決 小沢代表「安倍内閣は非常に危うい」

 
 きょうは国会の中も外も怒りに包まれた。浜松市在住の夫婦(共に60代)は、朝7時20分に議事堂正門前に着いた。
「未来に禍根を残さないように。子や孫の時代をきな臭くしてはいけないと思うと、居ても立ってもいられなくなった」。夫は言葉を選ぶようにゆっくりと語った。
 50代の男性(都内)は会社を休んで来た。「(国会審議は)アホらしくてTVも見ない。(安倍首相に)石をぶつけたいくらい」。男性は憤った。
 SEALDs以外の若い世代も目についた。
デザイン専門学校生(女性)は「止めてほしい、廃案にしてほしい」と懸命だ。
 「きょう来ないで、あの時に参加しておけば良かったと後悔したくないから。若い人たちがデモに行きやすい雰囲気になっている」。彼女は話すにつれ熱っぽくなった。
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小沢一郎・生活の党代表。「日本が軍事的に力を持ちつつ脇役として役立てばいい、と米国は思っている」と分析する。=同日午後3時30分頃、参院会館 写真:筆者=
 野党5党(民主、維新、共産、社民、生活)は午後3時に党首会談を開いた。明日(16日)の本会議も、揃って政府案の採決には欠席することを確認した。
 自民党幹事長などを歴任し権力の魔力を知る 小沢一郎・生活の党代表は、緊急記者会見を開き、次のように語った―
安倍内閣は衣の下に鎧(よろい)がある。鎧を隠すために言葉を弄ぶ。強行採決は歴史に逆行する行為だ。
自衛隊の海外派遣を)時の政府が判断するというが、日本国憲法の下での判断基準が必要。彼(安倍首相)はそれを示そうともしないし、法案の中にも(判断基準が)ない。無原則に時の内閣が決めようとしている。非常に危うい」。
 戦禍で倒れた人々の尊い犠牲によって築かれた70年間の平和。2015年7月15日は、歴史のコマが戦前に向かって回り始めた日となった。
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